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コラム

2025.01.16

エンジニアの転職に年齢限界はあるのか?年齢制限や35歳の壁、平均年齢、業界傾向を解説

DXなどにより需要の高いエンジニアですが、目指そうとしている方は実際にはどの程度までの年齢ならば可能なのかは気になるところではないでしょうか。そこで、本記事では、

  • エンジニアの年齢限界
  • 平均年齢
  • 年齢に負けないためには

などについて解説しています。ミドルエイジ層の方でエンジニアを目指している方や、今後のキャリアパスについて考えている人などはぜひこの記事を参考にしてください。

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監修:大畑 健一(おおはた けんいち)

パーソルクロステクノロジー株式会社
採用・教育統括本部 ICT採用本部 キャリア採用部 2G
メーカーや教育、キャリア系を中心にネットワークエンジニアの経験を持つ。
2020年10月にパーソルクロステクノロジー(旧パーソルテクノロジースタッフ)に入社。
2022年4月から現在の部署にて中途採用エンジニア向けの広報を担当。

エンジニアに年齢制限はあるのか

エンジニアに年齢制限はあるのかについては、一概に言うのは難しいですが「年齢制限はない」と言えそうです。しかし、若い人の方が有利であることは間違いないので注意が必要です。

転職に成功している人の平均年齢

転職成功者数
15歳~24歳 58万人
25歳~34歳 82万人
35歳~44歳 59万人
45歳~54歳 57万人
55歳~64歳 50万人
65歳以上 22万人
合計 328万人

【参考文献】「労働力調査(詳細集計) 2023年(令和5年)平均結果」総務省統計局

この表を参考にすると、25~34歳が最も多くその後は年齢が上がるにつれ人数も少なくなっています。また、転職者比率(就業者に占める転職者の割合)を見ると、男女共に15~24歳が最も高く、男性は9.4%、女性は11.4%となっているため、実質的には若ければ若い人ほど転職に成功している人が多いです。

しかし、このデータはミドルエイジ世代の方は転職が厳しいと表わしているわけではありません。実際に65歳以上の方も20万人以上の方が転職に成功しているからです。大切なのは、なるべく早く行動に移すことです。なぜならば、誰しも今この瞬間が一番若いからです。

【転職の壁】35歳限界説?

「35歳転職限界説」とは、「35歳を超えると転職が難しくなる」という考え方を指します。この説は、人材が豊富で年功序列が主流だった時代に生まれました。終身雇用が一般的であった当時、出世や昇進の時間を考えると、35歳以上での転職は難しいとされていたのです。

しかし、少子高齢化が進む現代では、20代の若手人材だけでなく、35歳以上のミドル層も不足する企業が増えています。このため、マネジメントスキルを持つミドル世代の需要が高まり、転職市場で多くの求人が見られるようになりました。その結果、「35歳転職限界説」は過去のものとなりつつあります。

また、「28歳転職限界説」や「32歳転職限界説」もかつて存在しましたが、これらも現代ではあまり当てはまらない考え方と言えるでしょう。

IT業界の性質について

エンジニアになろうと考えたときに年齢がネックな方はこのIT業界という性質についても理解が必要です。

メリット

まず、メリットはIT業界の人材不足です。

経済産業省では、IT人材の需給モデルを構築し、既存の統計調査等のデータをもとにわが国IT 人材数の推計を行いました。その結果、若年層の人口減少に伴って、2019年をピークにIT関連産業への入職者は退職者を下回り、IT人材は減少に向かうと予想されています。また、IT人材の平均年齢は2030年まで上昇の一途をたどり、高齢化が進展することも予想されています。その一方で、IT需要予測から推計されるIT人材需要との需給ギャップから2030年までのIT人材の不足数を推計すると、労働集約業態となっている日本のIT人材の低生産性を前提とすれば、将来的に40~80万人の規模で不足が生じる懸念があることも試算されました。

”IT人材推移” 【参考文献】「IT人材育成の状況等について」経済産業省

このことを踏まえるとIT人材不足によって、年齢制限や限界はなくなっていくと考えられます。

デメリット

一方で、ミドルエイジ世代の方がIT業界を目指すデメリットも存在します。

専門職であるため学習コストが高い

エンジニアとしての技術スキル(プログラミング言語、ツール、フレームワークなど)を一から学ぶ必要があるため、学習に時間と労力がかかります。また、最新の技術や業界動向を常に追い続ける必要があります。

キャリアの積み直しが必要

過去の経験や専門知識が直接的に活かせない場合、新しい分野で一からキャリアを構築しなければならず、キャリアの進展が遅れる可能性があります。これまでの経験を活かせる分野(例: 業界知識が求められるエンジニア職)を選ぶか、転職時に業界経験を武器に交渉しましょう。

ミドルエイジ世代が求められている職種

それでは、ミドルエイジ世代が求められている職種を紹介します。

プロジェクトマネージャー

プロジェクトマネージャーはIT業界でも非常に需要があります。なぜならば、複数の利害関係者を調整する役割というのは若手に任せることができないからです。未経験から目指すことは難しいですが、ITの知識があり、マネジメント経験もある方は専門的な知識が不足していても求められる人材かもしれません。

【関連記事】
■プロダクトマネージャーについてはこちらの記事をご覧ください。
プロジェクトマネージャーのなり方とは?平均年齢やなるためのルート、勉強方法を解説

新事業開発・事業創造人材

新規事業開発とは、企業が新しい収益源を生み出すために、これまでの事業や製品にとらわれず、新たな市場や製品、サービスの開発を行うことです。既存事業を補完するだけでなく、企業の成長を加速させるための重要な取り組みとされています。

今後激化する競争環境を勝ち抜くために、ITベンダーの「幹部・指導者」に対して、新事業開発や事業創造を担う役割が強く求められているのです。 ”IT業界今後不足する人材”

需要のある業界

ITの技術やIT活用が深化する中で、IT人材に求められる技術的知見やスキルも変化しており、IT人材が生み出す付加価値の差異が大きくなる傾向が見られます。現在のIT人材市場では、IoT・AI・ビッグデータ活用を担う先端IT人材や情報セキュリティ人材の需要が増大していますが、その供給は限られているため、需給ギャップが拡大すると見込まれます。

Iot業界

IoTは"Internet of Things"の略でモノのインターネットと訳されています。IoTとは、従来インターネットに接続されていなかった様々なモノ(センサー機器、駆動装置(アクチュエーター)、住宅・建物、車、家電製品、電子機器など)が、ネットワークを通じてサーバーやクラウドサービスに接続され、相互に情報交換をする仕組みです。一般社団法人日本情報システム・ユーザー協会「企業IT動向調査報告書 2016」によると、IoT導入率で見ると、2014年度から2015年度にかけて検討中を含めると1割以上伸びていることからもその重要性がわかります。

【関連記事】
■IoTや組み込みエンジニアについてはこちらの記事をご覧ください。
組み込みエンジニアとは?仕事内容や年収、スキル、目指す方法についても徹底解説!

AI・ビッグデータ業界

AIエンジニアとは、AI(人工知能)の様々な分野での活用に関して研究開発を行うエンジニアのことです。 主に、機械学習モデルの設計、開発、トレーニング、評価、および展開を行います。

AIの技術が用いられているものとしてもっとも有名なのが自動車の自動運転技術、顔認証システムなどです。最近では画像生成AIも大きな話題になりました。

機械学習やディープラーニングの専門家は日本全国で1,000人に満たないと考えられ(関連学会員、コミュニティ参加者から推定)、実績のあるAIエンジニアの中途採用、大学で優秀な成績を収めた学生の新卒採用は争奪戦の状態になっています。データサイエンティストなど隣接する分野から転身してくる人もいるため非常に需要の高い業界です。

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■AIエンジニアについてはこちらの記事をご覧ください。
AIエンジニアになるには。仕事内容、なる人の特徴や不安面とは何か解説

エンジニアの平均年齢

続いては、エンジニアの平均年齢を紹介します。

平均年齢
システムエンジニア(基盤システム) 41.8歳
システムエンジニア(組込み、IoT) 38.6歳
システムエンジニア(業務用システム) 38.6歳
プロジェクトマネージャ(IT) 41.8歳
セキュリティエキスパート(脆弱性診断) 40歳

【参考文献】「jobtag」厚生労働省

エンジニアの平均年齢は総じて40歳前後であるということがわかります。日本の労働者の平均年齢が40.6歳なので平均的と言えそうですが、PMなどの上流になるにつれ年齢が上がる傾向にあります。

ミドルエイジ世代がエンジニアになるには

それでは、ミドルエイジ世代の方向けにどうしたらエンジニアになれるか解説します。

自分の経験や強みを見直す

ミドルエイジ世代の方が武器になるのは、やはり経験です。これまでの経験や知識を見直し、強みとしてアピールしましょう。例えばプロジェクト管理スキル、コミュニケーション能力、業界知識などです。過去のキャリアを活かすことで、未経験領域でもアピールポイントが明確になります。

学び直しとスキル習得

未経験の方や未経験領域にチャレンジする方は学びなおしも必要になるでしょう。単純な知識量だけではなく、中年世代になっても謙虚に学ぶことができるという姿勢もアピールすることができます。

適切な転職先を選ぶ

次に、適切な職場を選ぶ必要があります。経験不問だとしても、実際の業務内容が望まないものだったり待遇が悪かったりします。そのような職場では長続きしません。自分の求める環境かどうかを見極め、どのような人材が求められているか分析し適切な転職先を選びましょう。

少しでも早く動く

最後に、エンジニアになりたいとおもったら少しでも早く行動する必要があります。ミドルエイジ世代の方にとって、ネックとなるのはやはり年齢です。今、この瞬間が一番若いと捉えて早く行動に移すことが長期的な視点で見ても必要なことになります。

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まとめ

いかがでしたでしょうか。本記事では、エンジニアを目指す際の年齢の限界や制限について解説しました。若ければ若いほど転職に成功しやすいのは事実ですが、日本では全体的な高齢化、IT業界の人材不足によってミドルエイジ世代の方にも転職のチャンスがあります。ぜひ本記事を参考に、エンジニアを目指してみましょう。

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