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終身雇用が過去のものとなった現代では、リスキリングが当たり前になりました。それはミドルエイジ世代の方も例外ではありません。そこで、本記事では、
- リスキリングが注目されている理由
- 50代はリスキリングで何を学べばよいのか
- リスキリングを成功させるためのポイント
などについて解説します。ぜひ本記事を参考にしてください。
目次

監修:大畑 健一(おおはた けんいち)
パーソルクロステクノロジー株式会社
採用・教育統括本部 ICT採用本部 キャリア採用部 2G
メーカーや教育、キャリア系を中心にネットワークエンジニアの経験を持つ。
2020年10月にパーソルクロステクノロジー(旧パーソルテクノロジースタッフ)に入社。
2022年4月から現在の部署にて中途採用エンジニア向けの広報を担当。
リスキリングとは
リスキリングとは、時代の変化や技術革新に対応するために、新しいスキルを習得し、職業能力を再構築することを指します。特にDX(デジタルトランスフォーメーション)が進む現代では、AIやデータ分析、クラウド技術などのスキル習得が求められています。
リスキリングの目的とは
リスキリングの目的は、主に3つあります。1つ目は、業務環境の変化に対応するための能力を身につけることです。技術の進化や業務の自動化により、今までのスキルだけでは対応しきれない業務が増えています。
2つ目は、キャリアの再設計や延長のためです。特に50代以上の世代では、定年後も働き続けるための手段としてリスキリングが重要視されています。
3つ目は、個人としての市場価値を高めることです。新たなスキルを習得することで、職場内外での選択肢を広げることができます。
リスキリングが注目されるようになった背景
2020年のダボス会議(世界経済フォーラムの年次総会)で、リスキリングが取り上げられたのがきっかけです。
詳しくはこちらをご覧ください。
DXの加速
AI・クラウド・IoTなどの技術革新により、従来の業務が自動化・デジタル化され、新しいスキルが求められるようになりました。 企業は競争力を維持するために、従業員のデジタルスキル習得を支援しはじめています。
人材不足
少子高齢化により労働力人口が減少し、新規採用だけでなく既存人材のスキル転換が求められています。IT・データサイエンスなどの専門分野では人材不足が深刻化しており、リスキリングによる育成が必要になりました。
終身雇用制度の崩壊
日本を含め、世界的に「1つの企業で一生働く」時代が終わり、キャリアの選択肢が広がりました。個人が市場価値を高めるために、新しいスキルを学び続けることが重要視されるようになったのです。
50代からのリスキリングについて
リスキリングで最も一般的なのが、転職のために行われるものです。そのため、転職が多い20から30代の方がリスキリングをする傾向にあり、50代以上の方にとっては一般的ではない、と思われがちですが実際にはどれほどの人がリスキリングをしているのでしょうか。
50代の学び直しについて

この調査では、35~64歳就業者を対象にしています。ミドル・シニア就業者の中で、学び直しをしているのは14.4%です。
出典:)「ミドル・シニアの学びと職業生活についての定量調査[PART2 趣味の学習の実態・効果]」パーソル総合研究所
学びなおしの効果について
具体的なスキルを学び、それを仕事にいかせるという点だけではなく、それ以外の効果もあるのがリスキリングです。先の調査では、学びなおしをしているミドル、シニア層には、心理的に良い効果も多く得られるということがわかっています。例としては、
- 学習への幸福感
- チャレンジ意欲の向上
- 視野の広がり
などです。
リスキリング×ミドルエイジ世代×IT
ITに絞って調査結果を見ると、学び直し層は多いが、趣味学習層は少ないというのが特徴です。この調査から、ミドルエイジ世代の方も、ITについて仕事のために学び直している人が多いということがわかります。
リスキリングのメリット
リスキリングは単なるスキルアップにとどまらず、働き方や人生設計にも大きな影響を与えます。以下では、50代がリスキリングを行うことで得られる代表的なメリットを紹介します。
仕事での活躍の場が広がる
新しいスキルを得ることで、従来の業務に加えて新たな業務を任される機会が増えます。特にITやデジタル分野では慢性的な人手不足が続いており、一定のスキルを持つだけでも十分な戦力として評価される可能性があります。
自己効力感やモチベーション向上
新しいことを学び達成する過程は、自己効力感の向上に繋がります。これにより、「まだまだやれる」「新しいことにも挑戦できる」という自信が生まれ、日々の仕事へのモチベーションも高まります。
雇用継続やキャリアアップにつながる
組織内での役割変化や人材配置転換が進むなか、スキルの再構築は雇用を守る手段としても有効です。また、新たなスキルを武器に転職や社内異動のチャンスを掴むことで、キャリアアップの道も拓かれます。
IT業界の学習状況

出典:)「参考資料 (IT人材育成の状況等について)」経済産業省 商務情報政策局 情報処理振興課
学びなおしに限らず、IT業界の学習状況を見てみると、「業務で必要かどうかにかかわらず、自主的に勉強している」という回答は、日本において最も低いことがわかります。また、具体的な取組については、WEB上での情報収集は積極的に行っているものの、WEB上で開講される教育・研修を受講したり、社外の研修・セミナーに参加したり、コミュニティ活動に参加している人材の割合は、他国よりもかなり少ないことがわかります。したがって、世代に関わらず、リスキリングを含む学習を行っている人は少ないため、業務時間外の学習を行えば周りと差をつけることができます。
50代はリスキリングで何を学べばいいのか
これまでの経歴や自信のあるスキルが何であるかによって具体的に何を学べばよいのかは変わるため、具体例とともに解説します。
IT未経験者向け
ITについて詳しく触れてこなかったという方は、まずは基礎から学びなおしましょう。ITの基礎や、Microsoftなどメジャーなツールを使いこなせるようになるとよいです。
おすすめの資格
IT経験者向け
IT経験者の50代の方は、より高度で求められている最先端の技術を学びましょう。例えば、AI関連、IoT関連のスキルがあります。
おすすめの資格
AIエンジニアになるには。仕事内容、なる人の特徴や不安面とは何か解説
50代がリスキリングに成功するためのポイント
50代は若い世代よりもハードルが高くなりますが、成功するためにはどうしたらよいのでしょうか。
目的を明確にする
学習を始めるにあたり、目的や目標を明確にすることが必要です。具体的な目標が決まらない方は、資格取得を目標にしましょう。
コミュニティに参加する
コミュニティに入って学習すると、さまざまな効果が得られるということがわかっています。

出典:)「ミドル・シニアの学びと職業生活についての定量調査[PART2 趣味の学習の実態・効果]」パーソル総合研究所
若手と競争するのではなく、経験を活かす
「新しいスキルを若手と同じレベルまで習得しなければならない」と考えると挫折しやすいです。「ゼロからの学び直し」ではなく、「既存の強み × 新しいスキル」の形で習得しましょう。
リスキリングの助成金について
リスキリングはその重要性から、政府が支援しており助成金もあります。基本的には、事業主が雇用する労働者に対して新たな分野で必要となる知識及び技能を習得させるための訓練を計画に沿って実施した場合等に、訓練経費や訓練期間中の賃金の一部を助成する制度です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。本記事では、50代などのミドルエイジ世代の方向けにリスキリングについて解説しました。さまざまな社会の状況から「リスキリング」という言葉が注目を浴びています。努力して知識やスキルを身につけるのに遅すぎることはありません。ぜひリスキリングから自分の望むキャリアを実現させましょう。
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