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ナレッジ

2025.03.10

AWSのセキュリティ対策―データを安全に保管する2種類のサービスの選定方法

AWSにおいて、パスワードやIDなどを安全に保管できるサービスは2種類あります。 その2つのサービスとは、Secrets ManagerとParameter Storeです。 本記事では、両者の特徴を説明し、比較を行った後、それぞれのユースケースをご紹介いたします。

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Parameter Storeとは

Parameter Storeは、AWS Systems Managerの一機能であり、設定データ管理と機密管理のための安全な階層型ストレージを提供するサービスです。 パスワード、データベース文字列、Amazon Machine Image (AMI) ID、ライセンスコードなどのデータをパラメータ値として保存する機能があります。 パラメータとはParameter Storeに保存されるデータのことで、以下の3つタイプに分かれています。保存するデータを暗号化したい場合は、3つ目の「安全な文字列」を使用します。

  • 文字列(String)
  • 文字列のリスト(StringList)
  • 安全な文字列(SecureString)

参考ドキュメント: AWS Systems Manager Parameter Store

Secrets Managerとは

Secrets Managerデータベース認証情報やアプリケーション認証情報、OAuthトークン、APIキーなどのシークレットを管理できるサービスです。
ライフサイクルを通じて取得、ローテーションを実行できます。
参考ドキュメント: AWS Secrets Managerとは

両者の比較

Parameter StoreとSecrets Managerの特徴は、以下の比較表の通りです。

        
Parameter Store Secrets Manager
データの暗号化 可能(KMS) 可能(KMS)
アクセス制御 IAMで可能 IAMで可能
データごとの料金 0.40USD/月 無料(Standard)
0.05USD/月(Advanced)
API使用料金 10000件あたり0.05USD 無料(Standard)
10000件あたり0.05USD/月(Advanced)
自動ローテーション 可能 不可能
複数リージョンへのレプリケート 不可能 可能


参考ドキュメント: AWS Systems Managerの料金
AWS Secrets Managerの料金

ユースケース

データを暗号化して保管する際、コスト最適化の視点から考えると、基本的な機能はParameter Storeで十分です。 そして、以下の要件のように、Parameter Storeでは実現できない機能が求められる際には、Secrets Managerを使用する、という使い分けをすれば良いでしょう。

Parameter Storeを使用する際の要件

  • 低コストでデータを安全に保管したい
  • 特定のリージョンでのみ保管したい

Secrets Managerを使用する際の要件

  • 他のリージョンで参照したい
  • 自動ローテーションを設定したい
  • データベースへの認証情報を1つのシークレットで管理したい

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