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コラム

2025.04.17

セキュリティエンジニアの将来性は?なくなるのか、今後の需要について解説

近年、AI技術の進化やセキュリティツールの自動化が加速し、「セキュリティエンジニアの仕事は将来的にAIに取って代わられるのではないか」という声が聞かれるようになりました。実際に一部の業務は自動化が進んでおり、技術の発展とともに職種の在り方も変わりつつあります。

そのため、「セキュリティエンジニアは本当に将来なくなるのか?」「これから目指しても大丈夫なのか?」と疑問や不安をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、セキュリティエンジニアという職種の将来性や求められるスキルの変化について解説します。

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監修:大畑 健一(おおはた けんいち)

パーソルクロステクノロジー株式会社
採用・教育統括本部 ICT採用本部 キャリア採用部 2G
メーカーや教育、キャリア系を中心にネットワークエンジニアの経験を持つ。
2020年10月にパーソルクロステクノロジー(旧パーソルテクノロジースタッフ)に入社。
2022年4月から現在の部署にて中途採用エンジニア向けの広報を担当。

セキュリティエンジニアとは

セキュリティエンジニアとは、情報セキュリティに関する業務に特化したエンジニアの事です。情報セキュリティに配慮したシステムの設計やサイバー攻撃を未然に防ぐために調査や改善を行います。以下で、セキュリティエンジニアの仕事内容と活躍できる分野を解説します。

セキュリティエンジニアの仕事内容

セキュリティ課題を定義し、システムの改善や強化の提案を行います。具体的な仕事内容は以下の3つです。

  • 企画・設計
  • 実装
  • テスト・運用・保守

企画・設計

クライアントや調査から必要なセキュリティシステムを企画して、設計を行います。ネットワークや置かれている環境、機器などの要件を理解したうえでシステムについても深く考慮する必要があり幅広い知識や経験が求められます。

実装

設計をもとにセキュリティエンジニアが実装を行うことがあります。ネットワーク機器やOSの設定を脆弱性を抱えないように安全に実装するための専門的な知識が求められます。

テスト・運用・保守

脆弱性を発見することもシステムエンジニアの仕事であり、ハッカーからの攻撃を想定した疑似攻撃を行い潜在的な脆弱性を発見し対策を講じます。また、実装後には想定どおりの運用ができているかや障害がないかをモニタリングして攻撃された際には対処に当たります。

セキュリティエンジニアの活躍できる分野

セキュリティエンジニアは将来性が高く幅広い分野における活躍が期待できます。以下で活躍のできる業界を紹介します。

  • ECサイト
  • メーカー
  • インフラ

ECサイト

ECサイトとは電子商取引を行うウェブサイトを差し、顧客の住所、クレジットカート情報、氏名などの個人情報の取り扱いにおいてセキュリティ対策が重要になります。 サイバー攻撃におけるシステムの停止や個人情報の漏洩は企業のブランドイメージを傷つけるため、セキュリティ対策が欠かせません。 したがって、セキュリティ対策が企業の売り上げにも影響するECサイトにおいてセキュリティエンジニアの活躍が期待できると考えられます。

メーカー

家具家電などのメーカーは一見セキュリティに関係のないように思えますが、近年の家電はIoT化が進んでおり、インターネットと繋がっています。スマートフォンからエアコンを操作したり、声をかけるだけで音楽を流すことができる反面、これは外部からのサイバー攻撃にさらされていることを意味します。 家電に紐づけられたデバイスから個人情報が流失する危険性があるため、セキュリティエンジニアの活躍が期待できる分野です。

インフラ

電気や水道や鉄道などのインフラ系もセキュリティの重要度が高い分野です。 鉄道や航空系などでは電力、運行、座席などを管理するシステムを構築して運用しているため外部からの攻撃を受けた際にはダイヤが乱れたり座席を購入することができなくなります。 電気や水道を供給するシステムに異常が発生すると電機や水が供給されなくなってしまう恐れがあります。 インフラ系はダメージを受けた際に私たちの生活に支障をきたしてしまうため、対応することのできるセキュリティエンジニアの活躍が期待できる分野です。

セキュリティエンジニアがなくなるといわれる理由3選

セキュリティエンジニアが将来的になくなるのかという疑問は、技術革新の進展や業務の自動化が加速する現代において、しばしば話題にされます。

就職難易度が高い

セキュリティエンジニアは就職難易度が高い一方、薄給であることが多く人材が不足するため亡くなる仕事と言われています。 職に就くにあたって特定の資格は必要とされませんが、インフラやネットワーク、サーバーに関する深い知識を求められるのとともに約十年の実務経験が求められます。 責任の大きさやセキュリティリスクへの対応などにより仕事をきついと感じる人も少なくありません。

セキュリティソフトが開発されている

セキュリティソフトが開発されてセキュリティ対策が自動化されて人間の管理が不要になると言われています。 近年のセキュリティソフトはウイルス対策だけでなく脆弱性スキャンや侵入検知などを一括で行うことができ、専門知識がなくても使えるように設計されているためセキュリティエンジニアに頼らずにセキュリティ対策ができます。

AIによって奪われる可能性がある

セキュリティエンジニアの土台となるエンジニアやコーディングのみを行うプログラマーの仕事が奪われるだけでなく、従来人間のセキュリティエンジニアが行っていたログの分析や異常の検知、通常と異なるアクセス、操作をリアルタイムでAIが行うことができます。

現在はAIがコードや構成を解析して危険性を予測するツールや攻撃の兆候を先回りして察知するセキュリティが実現しつつあるため対応の在り方が変化しています。セキュリティエンジニアがなくなるといわれておりますが次章ではセキュリティエンジニアがなくならない理由について紹介いたします。

セキュリティエンジニアがなくならない理由2選

前章ではセキュリティエンジニアがなくなるといわれる理由について紹介しましたが、実際にはセキュリティエンジニアはなくならないと考えられます。以下では、なくならない理由について紹介いたします。

AIやセキュリティツールを使いこなせる人が必要とされている

AIやセキュリティツールの進化が進む一方で、それらの初期設定や運用体制を整え、適切に活用できるセキュリティエンジニアの重要性が高まっています。異常を検出することのできるAIなどが生まれる一方、AIのみでは判断のできないケースがあり人間の知識や経験が求められるケースも少なくありません。

また、組織におけるセキュリティの方針はAIやセキュリティソフトが作ることができないためセキュリティエンジニアはなくならないと考えられます。

情報セキュリティの重要性が高まっている

情報セキュリティの重要性が高まっていることもセキュリティエンジニアがなくならない理由であります。クラウドサービスやリモートワークの増加、そして年々複雑化するサイバー攻撃など企業だけでなく個人においても守るべき情報資産や攻撃されるリスクは増えています。セキュリティソフトやAIでは対応が難しい新たな攻撃や、被害発生後の対応には、人間のセキュリティエンジニアの力が求められます。

セキュリティエンジニアとして働くことのメリット2選

セキュリティエンジニアがなくならない理由を解説したうえで、セキュリティエンジニアとして働くことのメリットを紹介いたします。

将来性が安定している

前章でも触れたように、セキュリティエンジニアはAIに奪われにくい職業です。また情報セキュリティの重要性が高まっているため、セキュリティエンジニアの需要は成長しており将来的に安定した職業といえます。

スキルがグローバルに通用し応用も効きやすい

セキュリティの考え方やプロトコルは全世界共通であり、英語を学びさえすれば海外の企業や外資系の企業にも転職が可能であることは大きなメリットであるとともに、セキュリティの知識をつけると開発、ネットワーク、インフラなど幅広い分野で活躍が見込めます。

セキュリティエンジニアのキャリアとしての将来性

これまでにセキュリティエンジニアがなくならない理由やセキュリティエンジニアとして働くことのメリットを紹介しました。これを踏まえてセキュリティエンジニアの将来性について紹介しようと思います。

マネジメント層

部門全体のセキュリティ戦略の策定や、セキュリティ対策の推進役として、経営層との連携を深める役割が増します。

【関連記事】
■プロジェクトマネージャーについてはこちらの記事をご覧ください。
プロジェクトマネージャー(PM)とプロダクトマネージャー(PdM)の違いとは?定義や役割、体制図を解説

スペシャリスト、コンサルタント

特定の業界や技術に特化したエキスパートとして、外部の企業や組織に対してセキュリティのアドバイスを行う道もあります。

セキュリティエンジニアに向いている人の特徴

最後にセキュリティエンジニアに向いている人の特徴を紹介いたします。

継続的に知識やスキルを身に着けようとする意欲がある人

セキュリティエンジニアは、常に新たな脅威や技術が生まれているサイバーセキュリティの分野においてスキルや情報を継続的にアップデートする必要があります。したがって、<積極的にセキュリティの知識やスキルを身につける意欲のある人に向いている職業であるといえます。

論理的思考力や問題解決能力のある人

セキュリティエンジニアはセキュリティ対策の計画、立案、設計などを問題の原因を分析したうえで行うため論理的思考力が求められます。また、一筋縄ではいかないセキュリティ対策を行うため粘り強く解決策を模索できる問題解決能力も求められます。

まとめ

いかがでしたでしょうか。本記事はセキュリティエンジニアの将来性について解説させていただきました。急速に発展する情報産業やデータ分野においては仕事がなくなると懸念されることもあります。情報資産の重要性が高まりそれらを取り巻く環境は急激に進歩しているため、簡単に代替されるとはないと考えられます。
ぜひ本記事を参考に今後の学習やキャリア選択に役立てていただけると幸いです。

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