光学設計とは?仕事内容と資格・年収と将来性に迫る
日本の光学技術は世界でもトップレベルと言われています。明治時代から連綿と継承されてきた技術は、大戦での技術革新なども相まって研究開発が進み、世界最高水準の光学事業となったのです。
そんな技術や事業を支える、光学設計とはどのような仕事なのでしょうか。仕事内容のほかに、光学設計の将来性や年収、どのような人がこの仕事に合っているのかなど、適性も含めて紹介します。
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そもそも、光学設計とはどんな仕事?
光学技術とは、ひとことで言うと、光の作用を利用し我々のくらしに利便性をもたらす技術です。
我々の身の回りにあるもので例を挙げると、コピー機やメガネ、世界シェアを誇るデジタルカメラといった電子機器などがあります。
他にも、高度な光学製品といえば電子顕微鏡などが挙げられます。
そんな光学技術の柱、レンズの設計をするのが光学設計者の主な仕事です。
レンズ機構設計とも言われています。
製品に組み込むサイズを基に、光の反射や反射角なども考慮に入れて設計するため、幾何光学などの高度な知識が必要です。
どのような人が光学設計者に向いているのか
非常に繊細なレンズを管理し高度な技術を必要とする光学設計の仕事ですが、どのような人に適性があるのでしょうか。
ご紹介した通り、サイズであったり光の反射であったり、光学技術の仕様は非常に細かく設定されています。
そのため、豊富な知識はもちろんのこと、地道に作業を進められる根気があるかどうかも重要となるでしょう。
それに加えて、幾何学が好きな方や機械の図面を描くのが好きな方も向いていると考えられます。
また、細かな仕様となるため、開発技術者は顧客や他の設計担当者と意思疎通できるコミュニケーション能力も必要不可欠です。
光学の専門知識を測る資格、光検定
光学設計に関連する認定資格もあります。
光学に関する知識がいかに豊富であるかを認定する光検定(国際光技術者検定)がそれです。
光検定は知識のレベルに応じて5つにランク分けされています。
カメラの光学技術に関するレベル1の“フォト”から、実際に光学設計を行い認定を受けるレベル5の“プラチナ”まで用意されています。
最高位のプラチナを取得していれば、大きな評価を得て、重要な案件に参加できるかもしれません。
光学における国内唯一の認定試験ということもあり、多くの大学や光学メーカーに取り入れられています。
3Dプリンタと関連性の深い光学設計
昨今注目を集めている3Dプリンタも光学技術に寄与しています。
オランダのLUXeXceLが技術開発した「Printopticalテクノロジー」は、光学製品の3Dプリントを可能にすることで注目を集めています。
この3Dプリンタは、1440dpiという超高解像度での積層が可能であるため、製造後の表面加工や後処理の必要がありません。
もちろん、従来使っていた押出機や切削機といった設備も整備しなくても大丈夫です。
今後の光学設計において有力なツールとなることでしょう。
光学設計の将来性は高く、年収アップも見込める
現在、スマートフォンや医療など、さまざまな分野でカメラやレンズが使われています。自動運転技術やメタバース、XR(クロスリアリティ)など、その活躍の幅はさらに広がり、今後も製品開発におけるレンズのニーズは増えていくことでしょう。
それに伴い、光学設計も高度化し、開発業務の需要も増えていきます。年収アップも見込める光学設計エンジニアへの転職を目指してみるのはいかがでしょうか?