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近年、IoTやAI、5GなどIT領域が目まぐるしく進化しています。それにより、セキュリティ人材とそのスキルに関する課題は日々の議題に上がるほど深刻な問題といえるでしょう。
そんな現代における若きハッカーの育成プロジェクト「セキュリティ・キャンプ」というイベントを知っていますか?
本記事では2018年に開催された「セキュリティ・キャンプ全国大会2018」についてご紹介していきたいと思います。
セキュリティ・キャンプとは
「セキュリティ・キャンプ」は、若年層に対して、情報セキュリティに関する高度な技術教育を施し、次代を担う情報セキュリティ人材を発掘・育成することを目的とした事業です。2004年に開始され、現在は全国大会を首都圏で毎年1回、地方大会を毎年各地で10回程度開催しています。
全国大会の対象が22歳以下であるため、大学生、専門学生、高専生のほかにも高校生や小・中学生の参加者がいます。
若き精鋭たちが集結するセキュリティ・キャンプ2018
今回、筆者が見学させていただいたイベントはセキュリティ・キャンプ2018の全国大会4日目でした。総勢403名の応募者の中から、審査を通過した85名の精鋭たちが会場に集結しました。
次代を担う、若きハッカー達が集結
(左)会場のクロスウェーブ府中。立派な設備です。(右)立て看板を一応ズームアップ…我がパーソルクロステクノロジーも協賛しております。
大会期間中には数多くのプログラムが開催されています。筆者が今回見学したプログラムは「デジタル・フォレンジックス手法による情報漏えい事案調査」と「攻防型CTFによるWebオンラインゲームのチート行為の体験」の2つでした。
「デジタル・フォレンジックス手法による情報漏えい事案調査」のプログラムでは、チューター(研修会の講師)に株式会社ラック+西村あさひ法律事務所の皆様を迎え、情報漏えい事案のシナリオ(登場人物の関係性や監査ログから読み取れる行動などの資料)から犯人を特定するといった内容でした。
「攻防型CTFによるWebオンラインゲームのチート行為の体験」では株式会社アキュトラスの皆様がチューターでした。不完全な作りの対戦型ゲームプログラムに対し、ブラウザの開発者ツールからJavascriptを投入してチートの手がかりを探るという内容のプログラムで、講義後は参加者がそれぞれのチートを駆使しながらゲームの上位ランカーを目指す攻防戦が始まりました。
来場者に配布されるパンフレット。記載の講義プログラムからも、かなりディープなコンテンツが並んでいることがお分かりになるかと。
まとめ
いかがだったでしょうか。今回は若きハッカーを育成するためのプロジェクト「セキュリティ・キャンプ」についてご紹介しました。今回、筆者が一番印象に残ったのは参加者たちが自身の意見を発表する場面でした。参加者はそれぞれ冷静ながらも、自信に満ち溢れており、いつか彼らがこの分野をリードしていくのだろうと想像できました。
本記事を通して少しでもセキュリティ・キャンプに興味を持たれた方は、是非次回の開催に参加してみてはいかがでしょうか。