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近年は働き方改革やリモートワークの普及などにより副業をしているエンジニアが増えてきています。なかには副業をしてみたいけどスキルに自信がないという方や、エンジニアの副業をしているけどより良い案件を獲得するためにスキルアップしたいという方も多いのではないでしょうか。この記事では、そのような方向けに副業でエンジニアをする際のコツやスキルアップ方法などについて解説していきます。
目次
監修:大畑 健一(おおはた けんいち)
パーソルクロステクノロジー株式会社
採用・教育統括本部 ICT採用本部 キャリア採用部 2G
メーカーや教育、キャリア系を中心にネットワークエンジニアの経験を持つ。
2020年10月にパーソルクロステクノロジー(旧パーソルテクノロジースタッフ)に入社。
2022年4月から現在の部署にて中途採用エンジニア向けの広報を担当。
エンジニアが副業をする上でスキルアップすべき理由
エンジニアが副業をする上でスキルアップするべき理由を解説します。
収入が上がるから
これは単純な理由ですが、案件を選べることがほとんどの副業では持つスキルによってこなせる案件が異なり、もちろん難易度の高いものの報酬は高くなっています。
最近は副業のための質の高い案件も多くなっているため、収入のためにスキルアップを目指すことはとても合理的です。
人間関係が広がるから
本業に加えて副業も行うことは、交友関係が広がるきっかけになります。案件の獲得方法は、クラウドソーシングだけではありません。人脈によって獲得する方法もあるのです。その場合はスキルアップしてなるべく高レベルな人と関係を持てるようにしましょう。そうすれば自分にとってよい案件を受けられるようになります。
エンジニア副業の実態
スキルアップを目指している人は多いと感じるけれど、実際にエンジニアの副業を行っている人はどれだけいるのか気になっている方も多いでしょう。実はエンジニアの副業を経験したことがある人は4割程度であるというデータが出ています。この割合が大きいと感じるか少ないと感じるかは人それぞれですが、半分程度のエンジニアが経験しているということを考えると副業に挑戦してみる価値はあるのではないでしょうか。
エンジニアがスキルアップのために副業をする際のメリット・デメリット
ここでは、エンジニアの方が副業をするメリットとデメリットをご紹介します。
メリット
・他社から学ぶことができる
本業だけでは、自社の業務やシステム・スタイルからしか学べません。そこで他社で副業することによって、新たな知識を得ることができるでしょう。それは本業でも活かせるケースが多いはずです。
・フリーランスになりやすい
今は企業に所属して会社員として働いているけど、将来的にはフリーランスとして働きたいという方や、起業したいという方もいるのではないでしょうか。収入が増えることや、人脈を広げやすいこと、スキルアップできることから、独立や起業へ近づけるかもしれません。
デメリット
・長時間労働になってしまう
本業に加えて副業をすると、当然労働時間は増加します。副業に力を入れすぎて本業をおろそかにしてしまう、体調を崩すといったことがないように注意する必要があります。
・税金関係の手間を要する
副業をして収入が増えると、その分税金負担も増加します。また、確定申告が必要となることも考えられます。その手続きも自分でしなければならないケースが多いです。税金については、事前に詳しく確認しておいた方が良いでしょう。
エンジニアがスキルアップのために副業をする際の注意点
エンジニアがスキルアップする際の注意点を紹介します。
就業規則を確認する
エンジニアに限らず、就業規則を確認することは真っ先に行わなければならないことです。本業で副業を禁止している場合、就業規則違反になってしまいます。また、副業が禁止されていない場合も副業の拘束時間が長く、本業にしわ寄せがいってしまうことは避けなければならないことです。自分に無理のない範囲の就業規則かどうかをしっかり確認しましょう。
著作権を考慮する
エンジニアの副業では、著作権関連に気をつけなければなりません。具体的には、ソースコードの使い回しやシステムの類似といったことがあります。それらを気にせずに本業と副業をすると、気づかないうちに問題を引き起こしてしまうということになるかもしれません。そうならないように注意しましょう。
エンジニアが副業をする上でスキルアップする方法
スキルアップするために、具体的にどうしたら良いのか一例を紹介します。
資格を取得する
資格取得を目指すことは短期的な目標にもなり、また自分のスキルを証明するものにもなるためとてもおすすめです。資格がないとなれない職種というものはエンジニア業界にはほとんどありませんが、これらのメリットから資格を保持している人も多くいます。おすすめの資格は以下のものです。
- G検定
- AWS認定
- 情報処理安全確保支援士試験(SC)
- CompTIA Security+
- IoTシステム技術検定試験
IT業界には多種多様な資格があります。副業で獲得したい案件によって取得するべき資格は変わってくるため、自分に合った資格の取得をしましょう。
勉強会に参加する
近年は働き方が柔軟になっているため本業以外に重点を置いているエンジニア、フリーランスで活躍するエンジニアのために多くの勉強会が開かれています。このような勉強会に参加することは直接的に技術を向上させること以外にも、人脈づくりに役に立つため大きなメリットです。勉強会はSNSなどで気軽に見つけることができます。
経験が得られそうな案件を選ぶ
副業のなかには実務経験がある人のみの募集にしている場合も数多くあります。経験が浅い、もしくは未経験の場合は未経験者可の簡単な副業から始めましょう。逆にある程度経験がある方は少し難易度が高そうな案件を選び、副業そのものをスキルアップの場にしてしまう方法もあります。
エンジニアが副業でスキルアップできない理由
エンジニアとしてスキルアップできない理由はいくつかあります。
時間の使い方がうまくいっていない
エンジニアに限らず、副業を行っている方にありがちなのがこの理由です。タイムマネジメントが上手くいかず、忙しくなりすぎてスキルアップにあてる時間がない状態になっていませんか。案件をこなすことはアウトプットであるため、インプットの時間が取れていないのです。メインの本業のほかに副業をしなければならないのは難易度が高いかもしれませんが、出勤時間を減らすなど効率化するか副業のウエイトを考え直す必要があるかもしれません。
案件が自分に合っていない
案件が自分に合っていないことも大きな理由の一つです。経験が浅い人は難易度が高すぎる案件に、逆に経験豊富な人が単純な作業代行のような案件を行っていればスキルアップはできません。後者の場合はせっかくインプットしていてもアウトプットの機会がない状態なのです。案件がうまく獲得できない場合は、自分の売り出し方に問題があるのかもしれません。ポートフォリオを作ったり人脈を広げたりして質の高い案件を獲得できるようにしましょう。
エンジニアの副業のコツ
エンジニアの副業を行う際に注意すべきポイントやコツを解説します。
スケジュール管理を行う
スケジュールの管理は副業を成功させる上で非常に大切なことになります。なぜなら、いくら技術があっても資本になる体は一つしかないためです。時には巧遅拙速の考えが必要になることもあるでしょう。タイムマネジメントの能力はある意味一番重要なスキルかもしれません。
税金面での確認
副業の所得が年間20万円を超えると、確定申告が必要になります。この場合、収入ではなく、売上から経費を差し引いた所得金額が20万円を超えるかどうかが基準です。また、住民税に関しては副業で少しでも収入を得たら住民税の申告が必要になります。今までに確定申告の経験がない人は戸惑うかもしれませんが、うまく利用すれば節税もできるため、税金についての学習はしておいて損はありません。
自分に合った案件を選ぶ
自分に合った案件というのは、タイムマネジメントにも繋がるものです。基本的におすすめなのは単発、固定報酬の案件で、長期的な契約の案件は負担が大きくなるためおすすめできません。また、自分に合った案件を選ぶということは自分への理解を深める必要があります。技術を学ぶのと同時に自己分析も行いましょう。
エンジニアのスキルアップにおすすめの副業
エンジニアのスキルアップにおすすめの副業を解説します。
プログラミング講師
プログラミング講師は、経験があっても時間が作りづらい人や、新人教育などマネジメントに関心が高いエンジニアにおすすめの選択肢です。最近はオンライン上で行うことがほとんどであるため尚更ハードルが低くなっています。
また、短時間で高い報酬が期待でき、部下を育成する際にも活かせるため人気の副業です。
アプリ開発
個人でのアプリ開発では、広告収入や課金収入が得られます。iOSアプリやAndroidアプリなら、プラットフォームの集客力を活かして自身が開発したアプリを公開できます。
一方で、競合が多いアプリや利便性が低いアプリは、開発工数に対する収入が期待できず、副業としては成立しないことがあります。
ビジネス経験やアプリ開発経験を積むためのトレーニングには最適ですが、稼ぐためには相応のアプリ開発スキルが必要です。
ブログ運営
ブログ運営では、広告収入やアフィリエイト収入が得られます。また、ソースコードの解説やプログラミングのアドバイス、転職・キャリアアップ方法といった情報を発信することでファン層を増やし、WEBツールを開発してサイトで公開し、アクセスを集めることで広告収入が期待できます。
一方で、ブログもアクセスが集まらなければ収入は得られず、SEO対策やSNSでのアクティブな活動などマーケティング知識も必要になります。そのため、収益化には一定の時間がかかることがあります。
エンジニアがスキルアップできる副業の探し方
それでは、実際に副業案件を探す方法をご紹介します。
エージェント
副業を探す人と労働力を求める企業をマッチングさせるサービスです。そのサービスを提供している仲介業者が、希望に合う案件<を紹介してくれるようになっています。
メリットとしては、求職者と企業との間に業者が入ってくれることによる安心感があることや、比較的高単価な案件ができるということがあります。一方、ある程度の経験やスキルが必要とされることが多いことがデメリットです。
クラウドソーシング
企業がネット上で不特定多数の人に業務を依頼するものです。仕事が決まると契約し、終了すると代金が支払われるというシステムとなっています。
比較的軽い内容のものもあり、自分で自由に業務を選ぶことができるため、仕事量を調節しやすい点がメリットです。しかし、ハードな働きが求められるようになっているものも存在するため、選ぶときには条件を確認するなど注意が必要です。
SNS・人脈
TwitterやFacebookといったSNSを利用するのも一つの手です。SNSを通して人脈を広げ、案件を紹介してもらうパターンや、SNSで案件を探すパターンが考えられます。
副業を探すと同時に、エンジニアや業界に関する情報を収集しやすいというメリットもあります。一方、仕事を得るためには、つながりを増やすために自分からコミュニケーションを取りにいったり、自分についての情報を発信したりしなければなりません。
オファー型サイト
登録すると、そのデータを基に企業からオファーが届くサービスです。その後、企業や業務が気に入れば面接や業務につながります。 自分から仕事を探しにいく必要がないので手軽にできる点がメリットである一方、オファーがこない場合もあるという点がデメリットです。
エンジニアのスキルアップに役立つ副業案件紹介おすすめサービス
エンジニアの方が副業を探す際に便利なサイト・サービスをご紹介します。
パーソルクロステクノロジー
派遣とフリーランスの2つの形態でサービスを展開しています。派遣サービスでは、希望の働き方に合った案件を紹介してくれます。また、フリーランスサービスでは、キャリアアドバイザーが営業活動を支援してくれるようになっています。なお、どちらも契約してダブルワークすることも可能です。
ITプロパートナーズ
ITプロパートナーズは、週2日からの案件を紹介してくれるエージェントです。IT業界における副業やフリーランス案件を紹介する「ITフリーランスエージェント」としての支持率はNo.1を誇っています。専属エージェントが案件を紹介してくれるほか、業務開始後も定期的にサポートしてくれる点が特徴です。
シューマツワーカー
業務が始まる前にはマッチングディレクターが、案件が決定したときにはコンシェルジュが担当してくれてサポートが受けられるので、初めての方でも安心です。 90%以上がリモートワークとなっているので、副業として働きやすいと言えるでしょう。
レバテックフリーランス
エンジニアの案件を提案してくれるエージェントです。フリーランスエージェントとして、登録者数と業界認知度でNo.1となっています。企業から案件を直接もらっていて手数料がおさえられるので、高単価を実現できています。
Midworks
Midworksは、IT系のフリーランスエンジニア専門のエージェントです。公開案件が多数あるだけでなく、非公開案件が全体案件数の80%となっているので、魅力的な案件も見つかりやすいでしょう。リモートワークや稼働日数など、希望条件に沿って紹介してくれます。
クラウドワークス
クラウドワークスは、案件の応募から業務、報酬の受け取りまで、すべてネット上で完結するクラウドソーシングです。仕事を開始する前に、クラウドワークスが企業から報酬を預かってくれているので、確実に報酬を受け取ることができます。
Lancers
登録したスキルや経歴を基に企業からオファーが届き働くオファー型サイトと、希望条件や業務内容から自分で案件を選ぶクラウドソーシングサイトの両方の機能を備えたサービスです。どちらの方法からでも案件を受けることができます。満足度・運用実績No.1の実績があります。
ココナラ
ココナラは、個人のスキルを売り買いできるマーケットです。サービスを出品するというかたちで企業からの購入(オファー)を待つオファー型サイトと、企業や個人が募集している業務から選んで応募するクラウドソーシングサイトのどちらの方法でも案件を受けることができます。
Offers
Offersは、収入を増やしたかったり新しい仕事や会社での体験をしたかったりする人に適したオファー型サイトです。 登録した情報を基に企業からオファーが届くので、気に入った企業と面接するだけで案件を受けることができます。なお、履歴書や職務経歴書、スキルセットなどの入力は不要です。
YOUTRUST
YOUTRUSTは、つながりがある人から案件を受けたり募集を探したりすることができるSNSです。また、タイムラインで知り合いの近況を知ることも可能です。さらに、プロフィールには友人からのコメントが表示されるので、自分の長所を知ることにもなるかもしれません。
Wantedly
350万人が登録しており、37,000社の募集があるSNSです。Wantedlyでは、給与や待遇の記載をしてはいけないという決まりになっています。そのため、求職者が、給与ではなくビジョンやミッションを軸に企業を選ぶようにすることが大きな特徴です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。この記事では、エンジニアの副業に興味がある方、既にエンジニアの副業で活躍している方向けにスキルアップ方法やコツなどを解説しました。働き方が柔軟になった近年では、コツを掴めば副業は大きなメリットになるでしょう。是非この記事を参考にスキルアップに挑戦してみてください。