TOUCH THE SECURITY Powered by Security Service G
セキュリティエンジニアになるためには、単なる技術スキルだけでなく、独自の特性が求められます。この記事では、どのような人物がセキュリティエンジニアに向いているかについて、
- 向いている人・向いていない人
- 必要なスキル
- オススメ資格
- 将来性
目次
監修:大畑 健一(おおはた けんいち)
パーソルクロステクノロジー株式会社
採用・教育統括本部 ICT採用本部 キャリア採用部 2G
メーカーや教育、キャリア系を中心にネットワークエンジニアの経験を持つ。
2020年10月にパーソルクロステクノロジー(旧パーソルテクノロジースタッフ)に入社。
2022年4月から現在の部署にて中途採用エンジニア向けの広報を担当。
セキュリティエンジニアとは
セキュリティエンジニアは、主にコンピュータシステムやネットワークのセキュリティに焦点を当て、その設計、構築、運用、および維持を担当する技術者です。彼らは様々な技術や手法を利用して、サイバー攻撃からシステムを守るための対策を講じます。
彼らの役割は、情報技術の急速な進化に対応しています。彼らは日々変化するサイバー脅威に対抗するために、最新のセキュリティプロトコルやツールの導入、システムの脆弱性の評価、定期的な監視、および継続的な改善策の検討を行います。これにより、組織やクライアントのデータや情報を確実に保護し、安全性を確保しています。
彼らの仕事は単に攻撃からの防御だけでなく、データの機密性、可用性、整合性も確保することにも関連しています。組織の業務プロセスやデジタルインフラストラクチャに理解を持ち、綿密な計画と実行力を兼ね備えたセキュリティエンジニアは、安全なオンライン環境の構築に向けた不可欠な存在です。
セキュリティエンジニアとは?仕事内容や資格から年収まで徹底解説!
セキュリティエンジニアの業務内容とは
セキュリティエンジニアの職務は、主に以下の5つに区分されます。
1. セキュリティ対策の計画・立案
セキュリティエンジニアは、まずシステムのセキュリティ上の問題を特定し、それらに対処するための計画を練ります。この段階では、要件整理や対象システムの調査・分析、ステークホルダーとのコミュニケーションを通じて、セキュリティ対策の必要性や内容を検討します。この職務において、彼らは一般的に「セキュリティコンサルタント」とも呼ばれます。
2. 設計・構築
計画が確定すると、次にセキュリティ対策の具体的な設計・構築が行われます。この段階では、システムが運用される環境や関連情報、ネットワーク、アプリケーションなどに関連する包括的な知識が求められ、セキュリティ対策の有効性と実現可能性を検討しながら、適切な設計・構築を進めます。
3. 実装
設計・構築が完了したら、その内容に基づいて実際のセキュリティ対策が実施されます。この段階では、ネットワーク機器やOSの設定、アプリケーションの導入などが行われ、セキュリティに焦点を当てた実装が求められます。近年ではクラウドの利用が一般的になり、それに関連する知識も必須とされています。
4. テスト
実装されたシステムのセキュリティを確認するために、ハッカーの模擬攻撃などによるテストが行われます。この段階では潜在的な脆弱性を見つけ出し、それに対する対策を練ります。また、ソースコードの定期的な検査も行います。
5. 運用・保守
システムが稼働し始めたら、予定通りの運用が行われているかどうか、障害が発生していないかなどをモニタリングします。サイバー攻撃への対策として、システムの継続的なアップデートやセキュリティテストが行われ、常に安全な状態を保つよう努めます。また、実際に攻撃に遭った際には、迅速かつ適切な対応が求められます。
セキュリティエンジニアは未経験でもなれる?
結論、セキュリティエンジニアになるために未経験から始めることは可能です。
結論、セキュリティエンジニアになるために未経験から始めることは可能です
まず最初に、ITエンジニアとしての基礎知識を身につけましょう。これには、ネットワークやシステムに関する基本的な理解が求められます。実際のプロジェクトや業務を通じて、ITの基礎スキルを磨くことが重要です。
次に、学歴や資格を活かしてアピールポイントを高めましょう。情報技術やセキュリティに関連する学位や、CompTIA Security+などのセキュリティ資格を取得することが役立ります。また自己学習も欠かせません。インターネット上にはセキュリティに関する情報やリソースが豊富にありますので、基本的な原則や最新の動向について学びましょう。
他にも、セキュリティ関連のオンラインコミュニティやイベントに積極的に参加し、他のセキュリティエンジニアとのネットワーキングも大事になってきます。業界内の専門家とのつながりは、学びと成長の機会となります。
未経験から始める場合でも、継続的な学習と実践、そしてコミュニティとの交流を通じて、セキュリティエンジニアとしてのスキルを築いていくことが肝要です。
[4選]セキュリティエンジニア向いている人の特徴
セキュリティエンジニアに向いてる人の特徴は以下の4つです
- ・セキュリティに関する知識やスキルを身につける意欲がある
- ・論理的思考力や問題解決能力がある
- ・コミュニケーション能力がある
- ・忍耐力と粘り強さ
セキュリティに関する知識やスキルを身につける意欲がある
セキュリティエンジニアは、常に新たな脅威や脆弱性に対応するために、セキュリティに関する知識やスキルを継続的にアップデートする必要があります。したがって、セキュリティに関する知識やスキルを積極的に身につける意欲がある人が、セキュリティエンジニア向きとされます。
論理的思考力や問題解決能力がある
セキュリティエンジニアは、セキュリティ対策の計画・立案、設計・構築、テスト、運用・保守など多岐にわたる業務を担当します。これらの業務には、論理的思考力や問題解決能力が不可欠です。そのため、論理的思考力や問題解決能力に長けた人が、セキュリティエンジニアに向いています。
コミュニケーション能力がある
セキュリティエンジニアは、クライアントやステークホルダーとのコミュニケーションが頻繁に発生します。効果的なセキュリティ対策を構築するためには、適切な情報の共有や説明が求められます。このため、コミュニケーション能力が高い人が、セキュリティエンジニアとして適しています。
忍耐力と粘り強さ
セキュリティエンジニアの仕事は、常に最新のセキュリティ動向を把握し、新しいセキュリティ対策を学び続ける必要があります。そのため、忍耐力と粘り強さも、セキュリティエンジニアにとって重要な要素です。
[4選]セキュリティエンジニアに向いていない人の特徴
セキュリティエンジニアに向いていない人の特徴は以下の4つです。
- ・技術への関心が低い
- ・新しい知識やスキルを身につける意欲がない
- ・セキュリティ意識が希薄
- ・協力と協調の精神が不足している
技術への関心が低い
セキュリティエンジニアになるためには、高い技術への関心が必要です。技術への関心が低い人は、セキュリティエンジニアとしての適性が低い可能性があります。
新しい知識やスキルを身につける意欲がない
セキュリティエンジニアは、常に新しい脅威やテクノロジーに対応する必要があります。新しい知識やスキルを身につける意欲がない人は、迅速な対応が求められるセキュリティ分野で成功するのが難しいかもしれません。
セキュリティ意識が希薄
セキュリティエンジニアにはセキュリティに関する高い意識が求められます。セキュリティ意識が希薄な人は、潜在的な脅威を見逃す可能性があり、セキュリティの要件を満たすことが難しいかもしれません。
協力と協調の精神が不足している
セキュリティエンジニアは他のチームメンバーや関係者と協力してプロジェクトを進める必要があります。協力と協調の精神が不足している人は、チームワークに支障をきたし、プロジェクトの成功が難しくなる可能性があります。
セキュリティエンジニアに必要なスキル
セキュリティエンジニアには、幅広いスキルが求められます。その中でも、以下の重要なスキルが挙げられます。
1. 技術スキル
セキュリティエンジニアには、ネットワークやシステムに関する高度な技術スキルが求められます。常に進化するサイバー攻撃に対抗するため、ハッカーの手法や最新のセキュリティテクノロジーに対応できる能力が必要です。
例えば、ファイアウォールや侵入検知システム(IDS)の設定、脆弱性スキャンツールの利用、さらにはセキュリティインシデントの解析と対応など、幅広い技術的な知識が要求されます。
2. 複合的な問題解決能力
セキュリティエンジニアは異なる脅威や攻撃手法に対処するために複合的な問題解決能力が求められます。複雑なシステム構造を理解し、包括的で効果的な対策を講じるスキルが重要です。
このスキルは、セキュリティの脆弱性を特定し、それに対処するための統合的な戦略を策定する際に活かされます。異なる要因を総合的に考え、最適な解決策を見出す能力が求められます。
3. コミュニケーション能力
セキュリティエンジニアは、クライアントや他のチームメンバーと円滑にコミュニケーションをとる機会が多くあります。セキュリティのリスクや対策についてわかりやすく説明し、共感を得ることが重要です。
単なる技術的な専門知識だけでなく、他のステークホルダーとのコミュニケーションにおいても効果的に情報を伝えるスキルが不可欠です。プロジェクト全体を成功に導くためには、意見や提案をクリアに伝え、協力を促進する能力が求められます。
4. 法務知識
セキュリティエンジニアはセキュリティ対策が法的規制に適合していることを確認する責任があります。法務知識を有することで、コンプライアンスを確保し、法的なトラブルを未然に防ぐことができます。
特に個人情報の保護やセキュリティポリシーの整備など、法的な規制領域に通じた知識が必要です。これにより、セキュリティ対策がビジネスの合法性を保ちつつ進められます。
5. セキュリティ意識
セキュリティエンジニアはセキュリティに対する高い意識を持っている必要があります。潜在的なリスクを見逃さず、セキュリティを最優先に考えることが求められます。
絶え間ない脅威に対応するためには、日々の変化に敏感であり、新たな攻撃手法やセキュリティ技術の動向に注意を払う必要があります。
セキュリティエンジニアが持っているといい資格
セキュリティエンジニアにとって、特定の資格を取得することは専門知識の証明やスキル向上につながります。以下は、セキュリティエンジニアが持っていると有益な資格の一部です。
1. 情報処理安全確保支援士 )
情報処理安全確保支援士は、情報セキュリティに関する専門家としての能力を証明する国際的な資格です。システム全体のセキュリティを確保するための戦略的な計画や実践的なスキルが評価されます。
2. Certified Information Systems Security Professional (CISSP)
CISSPは、情報セキュリティの専門家としての広範な知識と経験を証明する資格です。セキュリティのさまざまなドメインにわたる包括的な理解が求められ、企業や組織におけるセキュリティのリーダーシップに適しています。
3. システム監査技術者(CISA)
システム監査技術者は、情報システムの監査やコントロールに関するスペシャリストを認定する資格です。セキュリティポリシーや規程の遵守、リスクマネジメントなどに焦点を当てたスキルが問われます。
4. 公認情報セキュリティマネージャー (CISM)
公認情報セキュリティマネージャー は、情報セキュリティのマネジメントや戦略的な側面に関するスキルを認定する資格です。組織全体の情報セキュリティを統括する立場に必要な知識や洞察が問われます。
[徹底比較]国家資格からベンダー資格までセキュリティエンジニアにおすすめ資格
セキュリティエンジニアは転職できる?
セキュリティエンジニアは非常に需要の高い職種であり、その専門知識やスキルは他の分野でも高く評価されています。そのため、セキュリティエンジニアが転職することは十分に可能です。
セキュリティエンジニアのスキルは企業や組織が重要視するポイントであり、セキュリティに関する課題や脅威が増加する現代社会において、その需要は拡大の一途を辿っています。
転職を考える際には、以下のポイントに留意すると良いでしょう。
1. 専門知識のアップデート
セキュリティエンジニアは常に最新の技術や脅威動向に対応する必要があります。転職を検討する際には、最新のセキュリティトピックスや業界の動向についての知識をアップデートしておくことが求められます。
2. 職務経歴書やポートフォリオの整備
転職活動を行う際には、これまでの実績や経験を示す職務経歴書やポートフォリオの整備が必要です。セキュリティエンジニアとしてのプロジェクトや業績、取得した資格などを明確かつ分かりやすくまとめておくことが大切です。
3. 人脈の活用
セキュリティコミュニティや業界イベントなどでの人脈は、転職活動において重要な要素となります。他のセキュリティエンジニアや関連するプロフェッショナルとのつながりを活かし、求人情報や転職のアドバイスを得ることができます。
4. 新たな技術やスキルの習得
セキュリティエンジニアとしての競争が激しい状況であれば、新たな技術やスキルの習得が差別化の要因となります。転職を機に新しい分野に挑戦し、幅広いスキルを身につけることで市場価値を向上させることができます。
これらのポイントを考慮しながら、セキュリティエンジニアは十分なスキルセットを持ち、適切な戦略を立てて転職活動を進めることができます。
セキュリティエンジニアを目指す方
パーソルクロステクノロジー社で実現しませんか?
パーソルクロステクノロジー社では現在、AWS、Azureといった
インフラ業務のプロフェッショナルとして活躍したい方を募集しております。
パーソルクロステクノロジー社では、充実した環境で
セキュリティエンジニアとしてのキャリアを歩むことができます。
- 上流から構築まで幅広い領域・分野のプロジェクトへの参画
- 未経験者でも安心の教育制度(集合研修、e-learning研修、リモート学習など)
- 仕事とプライベートを両立できる環境
気になる方はぜひ下の詳細ページをクリックしてみてください。
未経験者はサイバーセキュリティ業界へ転職できない?年収や必要なスキル・資格を紹介!
セキュリティエンジニアの将来性は高い?
セキュリティエンジニアの職業は、急速に進化するテクノロジーと共に拡大し続けており、将来性は非常に高いと言えます。
技術の進歩に伴いサイバー攻撃が複雑化・巧妙化する中、セキュリティエンジニアの需要は増加しています。組織や企業はセキュリティリスクに対処し、機密情報や顧客データを保護するために、高度な専門知識を持つセキュリティエンジニアを求めているのです。
また、デジタル化が進む社会においてセキュリティの重要性は一層高まり、これに伴ってセキュリティエンジニアが果たす役割も多岐にわたります。クラウドセキュリティやIoT(Internet of Things)の保護など、新たな領域での活躍も期待されています。
さらに、法規制の厳格化やセキュリティへの投資増加など、セキュリティに対する社会全体の関心が高まっていることも将来性を裏付けています。
このような背景から、セキュリティエンジニアは今後も引き続き重要な存在となり、その専門性を活かしたキャリアの発展が見込まれるでしょう。
まとめ
セキュリティエンジニアに向いている人は、セキュリティに対する継続的な関心を持ち、技術的な知識と論理的思考力を兼ね備えた人物です。コミュニケーション能力や問題解決力も求められ、セキュリティのプロフェッショナルとしての役割を果たすために必要な資質を持つことが重要です。これらの特性を身につけた人々が、セキュリティエンジニアとしてのキャリアを築く上で成功を収めるでしょう。