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コラム

2024.08.28

AIエンジニア向け厳選資格7選!取得メリットや勉強方法についてもご紹介!

AIの急速な進化に伴い、さまざまな業界でAI技術の実用化が進んでいます。音声アシスタントやチャットボット、自動運転技術に至るまで、AIは私たちの日常生活にも深く浸透しつつあります。 しかし、AI技術の需要が増す一方で、現場では AIエンジニアの不足が深刻な問題となっています。企業や社会にとっても、AIに精通した人材は今や不可欠です。今後さらなる発展が予想されるAI市場で活躍していくためにも、資格取得は大きなステップとなるでしょう。 そこで本記事では、AI業界での成功に向けて、今後のキャリアに役立つ7つのAI関連資格 を厳選してご紹介します。

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監修:大畑 健一(おおはた けんいち)

パーソルクロステクノロジー株式会社
採用・教育統括本部 ICT採用本部 キャリア採用部 2G
メーカーや教育、キャリア系を中心にネットワークエンジニアの経験を持つ。
2020年10月にパーソルクロステクノロジー(旧パーソルテクノロジースタッフ)に入社。
2022年4月から現在の部署にて中途採用エンジニア向けの広報を担当。

AIエンジニアが注目される理由

ここ数年、ChatGPTも世間に浸透し、AIという存在が身近になりつつあります。実際、AI市場は年々拡大を続けており、AIエンジニアの需要も増加しています。

そこで、AIエンジニアに必要な資格について学ぶにあたり、まずはAI市場の現状と見通しについて解説していきます。

ここ数年のAI市場の動き

生成AIは、テキスト生成、画像生成、音声合成など、さまざまな分野で利用されています。これらの技術は、自然言語処理(NLP)、コンピュータビジョン、音声認識といった分野での大きな進歩を背景としています。

それに伴い、多くの企業が生成AIを導入し、具体的なビジネス価値を創出する動きも進んでいます。特に、マーケティング、サプライチェーン管理、人事などの分野で生成AIの活用が進んでおり、効率化やコスト削減、売上増加などの効果が報告されています。たとえば、カスタマーサポートにおいては、チャットボットが迅速かつ正確に顧客対応を行い、 業務効率の向上に貢献しています。

参考:「The state of AI in early 2024: Gen AI adoption spikes and starts to generate value」QuantumBlack AI from McKinsey

日本規模での展望

国内市場に関して、年平均成長率(CAGR)は47%近い水準での 急成長が見込まれています。また、AI技術の発展は加速度的に進むことが予想されるため、推測値を上回る成長も否定することはできません。
”AI展望日本”
出典:「JEITA、生成 AI 市場の世界需要額見通しを発表」JEITA報道資料


また、生成AIの技術進化に伴い、企業や研究機関の投資も増加しているため、これが市場の成長をさらに後押ししています。そのため、AIエンジニアの需要も応じて高まっていくと言えるでしょう。

世界規模での展望

生成AI市場の今後の見通しとしては、市場規模の急速な拡大が見込まれています。年平均成長率(CAGR)にして、53.3%にも上ると言われています。
”AI展望世界”
出典:「JEITA、生成 AI 市場の世界需要額見通しを発表」JEITA報道資料


特に、金融・インフラ・製造・医療業界からの期待値の高さがグラフから読み取れます。高いITスキルを持ち合わせていない場合でも、これらのバックボーンを持つ人材であれば重宝されることは間違いありません。

AIエンジニアに限らず、AI関連職業についても知識を吸収しておいて損はないでしょう。

AIエンジニアの主要職務とスキル

AI市場の急成長と合わせて、需要が急激に高まっているAIエンジニアですが、具体的にどのような業務を行なっているかご存知の方はそう多くはないでしょう。また、必要な知識やスキルについても気になる方も多いのではないでしょうか。

こちらでそれぞれ詳しく解説していきます。

AIエンジニアの業務

AIエンジニアは、人工知能(AI)技術を利用して問題を解決するシステムやアプリケーションを開発する専門家です。その役割は、多岐にわたるデータを分析し、それをもとに予測モデルを作成し、実装することです。主な職務には以下のようなものがあります

  • データ収集と前処理
  • モデルの設計と訓練
  • モデルの評価と改良
  • モデルのデプロイと監視
それぞれ詳しく解説していきます。

データ収集と前処理

AIモデルの訓練に必要なデータを収集し、前処理を行います。データのクリーニングや整形、特徴量エンジニアリングなどを行います。

モデルの設計と訓練

機械学習やディープラーニングのアルゴリズムを用いてモデルを設計し、訓練します。これには、データセットの分割やハイパーパラメータの調整などが含まれます。

モデルの評価と改良

訓練されたモデルの性能を評価し、必要に応じて改良します。評価指標を用いてモデルの精度や再現率を確認し、過学習やバイアスの問題に対処します。

モデルのデプロイと監視

実際の環境でモデルをデプロイし、そのパフォーマンスを監視します。モデルが予期しない結果を出す場合に備えて、アラートシステムを構築することも重要です。

AIエンジニアに必要なスキル

AIエンジニアには、主に以下のようなスキルが求められます。

  • プログラミング
  • 機械学習とディープラーニング
  • データ処理と分析
  • 数学と統計学
  • クラウドコンピューティング
  • 問題解決能力とクリティカルシンキング
それぞれ詳しく解説していきます。

プログラミング言語

PythonやRなど、データ処理や機械学習の実装に必要なプログラミング言語に精通していることが重要です。これらの言語を用いて、データの操作やモデルの構築が行われます。

機械学習とディープラーニング

AIの基盤となる機械学習アルゴリズム(例:回帰、分類、クラスタリング)やディープラーニングのフレームワーク(例:TensorFlow、PyTorch)についての深い理解が必要です。

データ処理と分析

大規模なデータセットを扱う能力が求められます。データのクリーニング、変換、可視化を行うためのスキルも重要です。

数学と統計学

AIモデルの理論的な基盤を理解するために、統計学や線形代数、微分積分などの数学的知識が必要です。

クラウドコンピューティング

AIモデルの訓練やデプロイには大量の計算資源が必要なため、AWSやGoogle Cloud、Microsoft Azureなどのクラウドプラットフォームの知識が役立ちます。

問題解決能力とクリティカルシンキング

複雑な問題を分析し、効率的に解決する能力が求められます。論理的な思考力と創造力も重要です。

参考:「The state of AI in early 2024: Gen AI adoption spikes and starts to generate value」QuantumBlack AI from McKinsey

AI関連資格を取得するメリット

AI関連資格の取得は、今後様々な場面で役立つことが予測されます。AIエンジニアを目指す方やすでにスキルを持ち合わせている方はもちろんのこと、他業種で働く方についても今後のキャリアを考える上で重要になってくることは間違いありません。

そんなAI資格の取得メリットについて、こちらで詳しく解説していきます。

スキルを客観的にアピールできる

AI関連資格を取得することで、自分のスキルを客観的に証明することができます。資格は、採用担当者やクライアントに対して、特定の知識や技術を持っていることを明確に示す手段です。

例えば、「E資格」や「G検定」などの資格は、ディープラーニングや機械学習の専門知識を有していることを示す証明となります。これにより、転職活動やプロジェクトの提案時に有利に働きます。

スキルアップが期待できる

資格取得の過程で学ぶ内容は、実務に直接役立つ知識やスキルが多く含まれています。資格取得を目指すことで、最新の技術動向を学び、実践的なスキルを身につけることができます。

例えば、「AWS専門知識認定資格」や「Professional Data Engineer」などの資格は、クラウドコンピューティングやデータエンジニアリングのスキルを向上させるために有用です。

知見を深められる

資格を取得することで、同じ資格を持つプロフェッショナルとのネットワーキングが可能になります。これにより、最新の情報交換や共同プロジェクトの機会が増え、知見を深めることができます。

資格取得者のコミュニティに参加することで、同じ目標を持つ仲間と交流し、モチベーションを維持することができます。

未経験からの転職に役立つ

AI関連資格は、未経験者や異業種からの転職を目指す人にも有効です。資格を取得することで、AI分野における基礎知識やスキルを証明することができ、 キャリアチェンジをスムーズに進める手助けとなります。

AI関連の資格を取得するのに必要な知識

AIエンジニアとして求められる知識にはどのようなものがあるのでしょうか。資格学習を通じて足りない知識を補うことができる一方で、資格取得の前提となる知識も存在することがあります。

本セクションでは、資格に関連する重要な知識を整理し、自身がすでに持っているものと比較して振り返ってみましょう。

プログラミング

プログラミング知識はAIエンジニアの業務の核となります。これらが不足している場合は、まずはエンジニアとしてのスキルを磨くというのもありかもしれません。

プログラミング言語

Pythonは機械学習とディープラーニングの主要なプログラミング言語として広く使用されています。Pythonの基本的な文法やライブラリ(例:NumPy、Pandas、Scikit-learnなど)を習得することが重要です。

データ処理

データの前処理やクリーニング、特徴量エンジニアリングを行うためのスキルが必要です。

アルゴリズムとデータ構造

効率的なアルゴリズム設計やデータ構造の知識は、機械学習モデルの実装と最適化に不可欠です。

機械学習・ディープラーニング

まさにAI関連知識の代表格になります。基礎理論から実践スキルまで、足りていない知識はどこに該当するのか確認しておきましょう。

基礎理論

機械学習の基本的なアルゴリズム(例:線形回帰、ロジスティック回帰、決定木、ランダムフォレストなど)と、その数学的な背景を理解することが重要です。

ディープラーニング

ニューラルネットワークの基礎から始まり、畳み込みニューラルネットワーク(CNN)、リカレントニューラルネットワーク(RNN)、トランスフォーマーモデルなどの高度なモデルの仕組みと実装方法を学びます。

実践的知識

TensorFlowやPyTorchなどのディープラーニングフレームワークを使って、実際にモデルを構築し、訓練するスキルが求められます。

法規・倫理

AIを扱う上では法規やAI倫理にも精通している方がいいでしょう。ルール整備が追いついていない部分もありますが、これらの知識不足が問題に発展するケースも存在するため、知っておいて損はありません。

データプライバシー

GDPR(一般データ保護規則)やCCPA(カリフォルニア州消費者プライバシー法)などのデータ保護規制について理解し、データの収集・処理・保存における遵守が求められます。

AI倫理

AIの公平性、透明性、説明可能性、アカウンタビリティなど、AIシステムの設計と運用における倫理的な考慮事項を理解することが重要です。

AIエンジニア関連資格7選

では、AIエンジニアにおすすめな具体的な資格にはどのようなものがあるのでしょうか。 ここでは以下の厳選した7つの資格について、概要・試験内容・受験料について詳しく解説していきます。

  • ①E資格
  • ②G検定
  • ③データサイエンティスト検定 リテラシーレベル
  • ④画像処理エンジニア検定
  • ⑤AWS専門知識認定資格
  • ⑥Professional Data Engineer
  • ⑦統計検定

E資格

E資格の基本概要は以下の通りになります。

  • 主催:一般社団法人日本ディープラーニング協会(JDLA)
  • 対象:ディープラーニングを扱うエンジニア
  • 特徴:ディープラーニングに関する専門的な知識と実践的なスキルを証明する資格。受験前にJDLA認定プログラムの講座受講が必須。
  • メリット:名刺やプロフィールにE資格のロゴを使用可能、合格者限定コミュニティに参加可能。

試験内容

  • 数学的基礎
  • 機械学習
  • 深層学習の基礎
  • 深層学習の応用
  • 開発・運用環境

受験料

  • 一般:33,000円
  • 学生:22,000円
  • 会員:27,500円

G検定

G検定の基本概要は以下の通りになります。

  • 主催:一般社団法人日本ディープラーニング協会(JDLA)
  • 対象:ディープラーニングの基礎知識を活用したい人
  • 特徴:ディープラーニングの知識を生かして応用することに特化。受験資格不要で、E資格取得のファーストステップとしても最適。
  • メリット:名刺にロゴを使用可能、話題作りやスキルアピールに役立つ。

試験内容

  • 人工知能の定義と歴史
  • 探索・推論、知識表現
  • 機械学習・深層学習の手法
  • ディープラーニングの概要と手法
  • AIプロジェクトの進め方
  • クライシス・マネジメント

受験料

  • 一般:13,200円
  • 学生:5,500円
  • 再受験:半額

データサイエンティスト検定 リテラシーレベル

データサイエンティスト検定 リテラシーレベルの基本概要は以下の通りになります。

  • 主催:データサイエンティスト協会
  • 対象:データサイエンティストとしての基礎知識を証明したい人
  • 特徴:データサイエンス力やビジネス力、データエンジニアリング力を証明する資格。

試験内容

  • 数理・データサイエンス・AIのリテラシーレベル
  • 4択式の90問、90分の試験

受験料

  • 一般:10,000円
  • 学生:5,000円

画像処理エンジニア検定

画像処理エンジニア検定の基本概要は以下の通りになります。

  • 主催:公益財団法人画像情報教育振興協会
  • 対象:画像処理分野におけるエンジニアやプログラマ
  • 特徴:画像処理技術の知識を証明する資格。

試験内容

  • カメラモデル、画像の性質
  • フィルタリング処理、幾何学変換
  • パターン認識・計測、動画像処理
  • 画像処理システム、知的財産権

受験料

  • ベーシック:5,600円
  • エキスパート:6,700円

AWS専門知識認定資格

AWS専門知識認定資格の基本概要は以下の通りになります。

  • 主催:Amazon
  • 対象:AWSを活用するエンジニア
  • 特徴:AWSの知識を証明する12種類の資格があり、特に機械学習、データアナリティクス、データベースに関する資格がAI分野に関連。

試験内容

機械学習、データアナリティクス、データベースに関する知識

受験料

各資格:33,000円(バウチャー利用で31,350円)

Professional Data Engineer ⑥Professional Data Engineer

Professional Data Engineerの基本概要は以下の通りになります。

  • 主催:Google
  • 対象:Google Cloud Platformを使ってデータの収集・加工・連携するスキルを証明したい人
  • 特徴:データエンジニアリングに特化した資格。

試験内容

  • BigQuery、ETL(Dataflow, Dataproc, Pub/Sub, Cloud Composer)
  • データベース(Bigtable, Cloud SQL, Cloud Spanner)
  • IAM・モニタリング

受験料

$200

統計検定

統計検定の基本概要は以下の通りになります。

  • 対象:統計の基礎を理解していることを証明したい人
  • 特徴:統計に関する知識・統計学の活用力を評価する資格。

試験内容

複雑な確率計算やビジネスの結果からの計算

受験料(2級)

  • 一般価格:7,000円
  • 学割価格:5,000円

3つのAI職とおすすめの関連資格

AI関連職業はAIエンジニア以外にもいくつか存在します。

AIエンジニアに加え、データサイエンティスト/データアナリスト、AIコンサルタントについても「特におすすめな資格」は存在します。それぞれの資格におけるおすすめ資格は以下の通りです。
”AI関連職業”
このように、D検定・E検定はAI関連職につく上では必須とも言える資格になります。D検定は特に学びやすいため、AI業界に足を踏み入れたい方は、まずD検定を目指すことをお勧めします。

AI関連の資格を取得するための勉強方法

AI分野の資格取得に向けた効果的な勉強方法には、様々なアプローチがあります。それぞれの方法には特有のメリットがあり、一つに絞ることなく掛け合わせて学習を進めることも重要になります。

独学

独学は、自分のペースで学習を進められる方法です。オンラインリソースやオープンソース教材を利用して、自分に最適な学習計画を立てることが重要です。メリットは以下の通りです。

  • 自分のペースで学べる
  • コストが低い
  • 幅広いリソースにアクセス可能

講座

講座は体系的に知識を学べる最も効果的な方法の一つです。専門の講師による指導や、実践的な演習を通じて、短期間で効率的にスキルを習得することができます。メリットは以下の通りです。

  • 体系的な学習が可能
  • 専門家からのフィードバック
  • 実践的な演習

オンライン講座

オンライン講座は、インターネットを通じて提供される学習プログラムで、場所や時間にとらわれずに学ぶことができるのが特徴です。多くのオンライン講座は、ビデオレクチャー、クイズ、課題などを含んでおり、自分のペースで学習を進めることができます。オンライン講座のメリットは以下の通りです。

  • 柔軟な学習スケジュール
  • 世界中のトップ講師から学べる
  • 多様な学習形式(ビデオ、テキスト、ディスカッションフォーラムなど)
  • 即座にアクセスできる最新の教材

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まとめ

いかがでしたでしょうか?

本記事では、AIエンジニア向け資格のおすすめやその取得メリット、さらに効果的な学習方法について様々な観点から解説しました。

AI市場は今後も成長が見込まれる分野です。本記事を参考に、自身のスキルアップやキャリアの発展に向けて、AI関連の資格取得を検討してみてはいかがでしょうか。

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