ヘッドフォンを装着し、一人黙々とキーボードを叩く……
エンジニアの仕事は一見孤独に見えます。そして作業は実際に孤独かもしれませんが、エンジニア同士のコミュニケーションがあるからこそ、新たなアプリやサービスが生まれることもあるはずです!
いま、多くの企業がエンジニア同士のコミュニケーションを活性化させるべく、様々な施策を講じています。中でも、サイバーエージェントの取り組みは究極と言えるかも知れません。なんと、同社はエンジニア専用のシェアハウスを作ってしまいました!
ここには、創造性を刺激する仕掛けが詰まった空間の至るところで、新たなアイデアが生まれています。
シェアハウス発のイノベーションの裏にあるのは、通常の業務では関わりを持たないエンジニア同士の活発なコミュニケーションです。
エンジニア同士の交流が加速すれば、世界は大きく変わっていくのではないでしょうか。
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「シェアハウス」が加速させる、エンジニア同士のコミュニケーション
約40名が暮らす、サイバーエージェントの若手エンジニア専用シェアハウス。
これまで接点のなかったエンジニア同士の媒介として、コミュニケーションを活発にし、エンジニアのスキルアップやビジネスアイデアの閃きに貢献していると言われています。
このシェアハウスに入居ができるのは、入社3年以内の独身男性エンジニアのみで、新卒入社の方も多く住んでいるようです。
「イチから住居を探すのは効率的じゃない」というエンジニアならではの合理的思考から、人気を博しているそうです。
新卒が多いためか、新人が先輩エンジニアから様々なアドバイスを貰ったり、先輩も後輩から刺激を受けるという流れができあがっていて、新人は先輩に教わり、先輩は教えることで新たな学びを得るという、理想的なケミストリーが実現しています。
先輩と後輩の交流に加え、シェアハウスでは、通常の業務では交流が薄かった、部署をまたいだコミュニケーションが盛んに行われています。
日常業務では距離感のあるエンジニア同士が、シェアハウス内にあるリビングや最新のゲーム機器を揃えた部屋、簡単な仕事ができるワークルームなどで、部署を超えた交友関係を築いています。その結果、公私を問わない多くの相乗効果が生まれているそうです。
実際、シェアハウスでの交流から生まれたアイデアを起点に、アプリやサービスの開発に繋がったという事例も存在するそうです。
コミュニケーションロスという課題を解決するには
現在、多くの企業にとって、コミュニケーションロスとは大きな課題です。これを解決するべく、企業側はどのような策を講じているのでしょうか。
ベンチャー系企業で多く取り組まれているのは、ワークスペースの刷新です。
従来、異なるフロア、あるいはパーティションで隔てられていたエンジニア達のスペースを、あえてオープンにするオフィスが少なくありません。
例えば、カフェスペースや備品スペースなど、部署を問わず人が交差する空間を、エンジニアサイドとビジネスサイドの中間に置く。
こうすることで、エンジニア同士はもとより、さらに距離感のあるビジネス系のスタッフとも、コミュニケーションを自然発生させようとしているのです。
なぜ、企業は活発なコミュニケーションを求めるのでしょうか。それは言うまでもなく、コミュニケーションが生み出す、”新たな何か”を期待しているからです。
第2のFacebookやGoogleの誕生? 多様なエンジニアが交流するメリット
エンジニア同士のコミュニケーションで生まれた代表的なサービスといえば、ご存じFacebook。
サービス誕生や爆発的なヒットの背景には、マーク・ザッカーバーグやエドゥアルド・サベリンといった創業メンバーらが、大学寮で繰り広げられていた雑談があったと言われています。
ただスキルの高い人間が集まり、コードやアルゴリズムを書いただけでは、イノベーションは生まれませんでした。
互いに濃密なコミュニケーションをとれていたからこそ生まれたサービスは、Facebookだけではありません。
Googleもスタンフォード大学に在籍していたラリー・ペイジとセルゲイ・ブリンという2人のエンジニアが共に過ごした濃厚な時間とコミュニケーションが事業の種となっています。
FacebookやGoogleの2つの事例からも分かるように、分野、そしてイマジネーションを異にするエンジニアが持てるスキルを発揮したことで、世界に衝撃を与えるようなサービスが生まれました。
彼らに共通しているのは、同じ空間で過ごした時間の多さ。そして、豊富なコミュニケーションこそが、アイデアやサービスに多面性や客観性を与えたことにあるのではないでしょうか。
エンジニアの交流が加速すれば、イノベーションも加速する!?
エンジニアが集うシェアハウスを探したり、寝食を共にする程の濃密なコミュニケーションは難しいかもしれませんが、大切なのはシェアハウスに住むことではなく、日頃からエンジニア同士でのコミュニケーションを活発にすることです!
エンジニア同士が交流しやすい環境作りを心がければ、新しいアイデアが思いついたり、スキルアップに繋がるのではないでしょうか。
これまでは知らなかったエンジニアの方に話しかけ、コミュニケーションをとってみる。意識を変え、小さな一歩を踏み出せば、世界は大きく変わるのかもしれません。
エンジニア同士のコミュニケーションが加速すれば、イノベーションの速度も加速していくはずです。