こんにちは。あやみんこと今井彩碧です。
以前、i:Engineerでインタビューを受け、そのご縁があって今回寄稿することとなりました。
【過去記事】
プログラミングとの出会いが、女子高生の人生を変えた。今井彩碧が思い描くIT教育の未来
/i-engineer/human/imaiayami
私は「JK専務あやみん」という名前で活動している女子高生起業家です。
株式会社リーバンスで専務取締役として教育事業部の代表を努めています。その中で日本初の起業家育成の高等学校(夢高等学院)で運営代表を務めたり、新規事業の立ち上げを行ったりしています。
私は「プログラミングに出会ったこと」で自分のやりたいことを高校生のうちから仕事にでき、世の中のために少しでも動くことができるようになりました。
今回はこの記事を通して、エンジニアへの一歩を踏み出した学生の方々に「エンジニアになったらどう人生が変わるのか」「学生のうちにやるべきこと」を私の経験を元にお話したいと思います。
プログラミングに出会って変わったセカイ
私は2014年、中学3年生の夏、プログラミングに出会いました。
遊んでばかりいた私に、弟がプログラミングスクールを紹介してくれたのです。「Unity」というゲームエンジンを使い、たった3日間でスーパーマリオのようなゲームをつくることができました。
「こんな短期間で、プログラミング未経験の中学生が自力でゲームをつくれるなんて…!」
私は感動しました。
それをきっかけに、「こんなものがつくりたい」と考えたものを自分でつくれることが楽しくなり、任天堂の据置型ゲーム機「Wii」のゲームやVRコンテンツ、iPhoneアプリなどを開発するのにハマっていきました。
プログラミングと関わっていく中で、私はベンチャー企業に勤める方と出会うことが多くなりました。そして、ある企業でエンジニアとして2ヶ月間有給インターンをすることに。それが、高校1年生の夏休みのことです。
その企業はゴリゴリのIT系ベンチャーで、エンジニアだらけの企業でした。
ひたすらUnityをいじり、コードを書く夏休み。はじめてプログラミングをお仕事にした私は、好きなものをつくれない不満やどうしようもないシステム面でのエラーに行き詰まり、何度も挫折しかけました。
そして、プログラミングが嫌いになりかけました。
「でも、ここで挫けてしまったら、また遊んでばかりいたあの頃に戻ってしまう」
そう思った“負けず嫌い”の私は、2ヶ月間踏ん張りました。
すると、次第に仕事をすることが好きになっていったのです。これが、私の初仕事。私は自分でも意識しないうちに、高校1年生から学生生活を送りながらエンジニアとして働き始めていたのです。
少し経験を積むと、私の時給契約で3000円程度、成果報酬型で時給換算すると7000円程度にまで成長できました。
「能力さえあれば年齢なんて関係ない」という素晴らしいセカイの中で、私はソフトウェア開発やプログラミング教室のカリキュラム製作、ゲームプログラミング講師など、エンジニアとして様々なお仕事を経験させていただきました。
私は小さなベンチャー企業に勤務することが多かったため、エンジニアでありながらもサービス企画やデザインなどのお仕事もしていました。
そこで私は新規事業立ち上げの楽しさに気付き、経営者へと転身。それが2016年、高校2年生の時のことです。
私は経営をメインにやろうと決心し、IT系ベンチャー企業でCOO(最高執行責任者)に就任。新規事業を立ち上げ、サービスが黒字化するまで運営に携わりました。
高校2年生が終わるころ、私は教育を軸にして事業を展開している企業に転職し、専務取締役に就任しました。これが現在勤めている「株式会社リーバンス」です。
将来的に教育に携わりたいと思っていた私の夢は、高校卒業前に達成されることとなりました。
どれもプログラミングを始める前の、ただの中学生だった私には到底想像がつかないセカイ。 そのようなセカイを、プログラミングに出会ったおかげで見つけることができました。
プログラミングは間違いなく、私の見るセカイを変えてくれました。
学生時代にやるべき3つのこと
ここからは、読者のみなさんに学生時代にやっておいてほしいことをご説明します。
1. SNS+記事執筆をする
自分が今つくっているもの、使っている技術についてTwitterで発信しましょう。
Qiitaやはてなブログに書いた記事をTwitterに転載ツイート+140字以内の短めの日常&技術的なツイートをするアカウントをつくり、同種のユーザーをフォローしていくと、どんどん仲間が増えていきます。
分からない時に助け合ったり、学校では話せない共通の話題(たとえばプログラミング)で盛り上がったりできるのが「仲間」です。そんな仲間を簡単にたくさんつくることができるのが「SNSと記事執筆の二刀流」なのです。
2. 外のセカイに触れる
学生時代の貴重な時間を、ぜひ自分のセカイを広げるために使ってほしいです。私は様々な人と出会い、様々な企業に勤めることで自分のセカイが何倍にも広がりました。
エンジニアならば、はじめはもくもく会と呼ばれる作業会やミートアップと呼ばれる共通のテーマを持つ人が集まるイベント(たとえばUnityミートアップなど)に参加するのがおすすめです。
そのようなイベントで会ったたくさんの人とつながりましょう。対面で、そしてTwitterやFacebookなど上でも。
イベントの様子は積極的にTwitterでつぶやきましょう。実際にイベントで話すことができなくても、後から誰かが検索してくれたことがきっかけでつながれる可能性がアップするからです。
イベントやTwitter上には、さまざまな企業に勤めている人が潜んでいます。そういう方々から、お仕事をいただけることだってあります。私も、イベントなどで知り会った人とTwitterでつながり、それがきっかけで一緒にお仕事をするようになったことは1度や2度ではありません。
私が初めてお仕事をすることになったのは、先述のとおり高校1年生の夏です。そのきっかけも、実はTwitterでした。
私はプログラミングスクールの友達とつながるためにTwitterアカウントをつくり、同種のユーザーをフォロー。そして、日々の出来事や興味のある分野についてブログを書き、Twitterでシェアしてきました。
そんなある日、IT教育について書いたブログがSNSで200シェアを突破したのです。
その影響でTwitterのフォロワーが増えました。フォロワーの中にはエンジニアだけでなく、企業の経営者もたくさん。そして中学3年生の終わりごろ、フォロワーの1人であったベンチャー企業の社長さんにお声掛けいただき、会って話すことになりました。
ベンチャー企業なんて言葉も知らず、学校と習い事そして親戚ぐらいの大人としか関わったことのなかった私にとってその日は大事件でした。
その方は、お仕事のことをとても楽しそうに語ってくれました。
それを聞いて「働くこと」をとても身近に感じ、「ベンチャー企業って楽しそう」と直感したのです。私もお仕事をやってみたいと強く思いました。
それからは、企業の経営者やベンチャー企業に勤める人を次々にTwitterでフォロー。Twitter上でやり取りを交わした後、実際に対面で話すというのをくり返していきました。
あるとき、私のエンジニア友達の友達であるエンジニアの目に私の行動が留まり、とある企業を紹介してもらえることに。その様子もTwitterでつぶやき、さらに企業の経営者やベンチャー企業に勤めるフォロワーを増やしていきました。
そうしていくうちに、どんどんお仕事のオファーが届くようになりました。
外のセカイに一歩踏み出すだけで、これほど見える景色が変わりました。なにひとつ難しいことはありません。
でももちろん、同じことを社会人がやっていても注目は集まりません。学生だから注目されるのです。せっかくある「学生」という武器を、ぜひフル活用してください。
でも、学生でないと注目されないことをずっとやっていてはいけません。当たり前ですが、学生というブランドが無くなった瞬間にその人は注目されなくなってしまうからです。
初めは学生というブランドをフル活用してもいい。つかんだ様々なチャンスで実力をつけ、最終的にブランドに頼らなくてもよくなるようにするのが、自分が成長できる1番の近道だと思っています。
3. 目標となる人を見つける
ロールモデル(=自分の目標となる人)を見つけましょう。
ずっと1人で開発をしているとどうしてもスピードが落ちてしまったり、わからないことが解決できないために途中で投げ出したりすることが増えます。そんな時、「あんな人になりたい」という目標があればそこに向かって踏ん張れるものです。
私はロールモデルがいなかったために何度も何度も挫折しかけました。「ロールモデルがいればもっと頑張れたんだろうな…」と思うことは何度もありました。
だから私は、外のセカイで頑張ろうとしている学生のロールモデルになりたいと思って、日々頑張っています。
最後に
「学生時代」という貴重な時間を、どうか自分のために、自分の将来のために投資してください。
「1番楽しい時期だから遊びたい」という声もよく聞くのですが、何も自分の将来のためにすることすべてがつまらないわけではありません。
私は、今のお仕事が本当に楽しいから、やっています。
自分が楽しいと思えることが仕事になり、その仕事をもっとできるようになりたいと思うからこそ、学校の勉強も頑張れると思うのです。
「何のために勉強しているのかわからない」「自分が将来何をしたいのかわからない」という学生は沢山いると思います。私もその1人でした。
わからないなら、わからないなりの行動をおこしてみてください。わからないと言っているだけでは何も変わらないですから。
わからないことがあるのは、見えていないものがあるからです。
自分の見えるセカイを広げるために、今から行動を初めてみませんか?
この記事によって、1人でも多くの学生が自分のやりたいことを見つけて突っ走れますように。
あやみん。(@ayami_ii)