ネットワークエンジニアのキャリアパスとは？考える必要性や種類まで徹底解説！

そもそもネットワークエンジニアとは？

ネットワークエンジニアのキャリアプランを解説する前に、これからエンジニアを目指す方向けに、そもそもネットワークエンジニアとはどのような職業なのか、業務内容と年収に分けて詳しく解説していきます。

業務内容

ネットワークエンジニアの主な業務は、コンピューターやデバイス同士を接続し、データ通信が効率的に行われるように設計・構築することです。具体的な業務内容は以下の通り主に４つに分けられ、それらを総括的に行います。

ネットワーク設計: システム要件に基づいて、ネットワークのアーキテクチャや構造を計画する役割です。
ネットワーク構築: 設計に基づいて、ルータやスイッチ、ファイアウォールなどのネットワーク機器を設定し、物理的に接続する作業です。
ネットワーク運用・監視: ネットワークの稼働状況を監視し、トラブルシューティングやパフォーマンスの最適化なども行います。
セキュリティ管理: ネットワークのセキュリティ対策を強化し、不正アクセスやデータ漏洩を防ぐための対策を実施します。

年収

ネットワークエンジニアの平均年収は約436万円です。これはエンジニア全体の平均年収約542万円や日本の平均年収約443万円と比較すると、スキルを持つ職業にしては少し低い数字となってしまいます。

ネットワークエンジニアがキャリアパスを考えておく必要性

ではなぜネットワークエンジニアはキャリアパスを考えた方が良いのでしょうか。

年収が上がる

キャリアパスを考える上で一つ重要となってくるのは、収入の向上です。エンジニアとしての経験やスキルを積み重ねることで、より高度なプロジェクトに携わる機会が増え、それに伴って>報酬も向上

先述の通り、ネットワークエンジニアは他のエンジニア職と比較しても、収入の良い方では無いため、今の収入に満足してないのであればキャリアパスを考えるきっかけになるのでは無いでしょうか。

企業はエンジニアに成長を求めている

現代のIT業界は急速に変化しており、技術も進化し続けています。そのため、企業は新しいアイデアや技術に対応できるエンジニアを求めています。

キャリアパスを意識的に考えて新たなスキルや知識を習得することは、企業にとって魅力的な人材になることにつながります。転職などを考慮せずとも、待遇向上の一助となってくれるはずです。

エンジニアを続ける上で目標は不可欠

エンジニアとしての成長は、継続的な目標の設定と新しい技術の習得によって支えられるものです。技術の進化は速く、古い知識だけでは対応できない課題が出てきます。

キャリアパスを考えることで、目標を持ち、それに向かって努力し続ける姿勢を養うことが重要です。

終身雇用の時代ではなくなってきている

近年、終身雇用の概念が薄れつつあります。これにより、一つの企業にずっと勤めるというスタイルよりも、異なる経験を積むことが重要視されるようになってきているのです。

また、スキルを磨かないと、より流動的な人材に出世・待遇の面で差をつけられることになってしまいます。

ネットワークエンジニアがキャリアパスを考える上で必要なスキル・資格

キャリアパスを考える上で重要になってくるのが資格です。ネットワークエンジニアのキャリアパスは多岐に渡るため役に立つ資格はいくつもあるのですが、ここでは３つほど紹介させていただきます。

ネットワークスペシャリスト試験（国家資格）

ネットワークスペシャリスト試験は、国家資格でありネットワーク技術の実務スキルを評価する資格です。基本から応用までのネットワーク知識と技術に関する実力を証明することが求められます。

ネットワークエンジニアとしてのスキルを総合的に評価する国の認める資格であるため、とっておいて損はないでしょう。

ネットワークスペシャリスト試験

CCNA/CCNP/CCIE

これら三つはシスコの資格でありシスコ認定試験とも呼ばれるネットワーク技術に特化した資格です。CCNAは基本的なネットワークスキルを、CCNPは中級から上級レベルのスキルを、CCIEは最も高度なネットワークエンジニアリングスキルを証明するものです。

レベルも刻めるため、まずネットワークエンジニアとしての力をつけたいという方は、CCNAから挑戦するのが良いでしょう。

シスコ認定試験

LPI認定試験

LPI認定試験は、Linuxシステムの管理や運用に関するスキルを証明する資格です。LPIC level-2は、中級者向けの資格で、Linuxベースのネットワークシステムの設定や管理、セキュリティの強化などに関する深い知識が求められます。

LPI認定試験

ネットワークエンジニアがキャリアパスを考える上でよくあるゴールの設定と道

では、多くのネットワークエンジニアはキャリアセットを考える上でどのようにしているのでしょうか。その流れとポイントについて解説していきます。

自分の適性や現在のスキルセットを考える

キャリアパスを考える際、まず自身のスキルセットを評価することが大切です。自分がどの分野に強く、どのスキルを持っているのかを正確に把握しましょう。これにより、今後の成長方向を明確にすることができます。

市場を調査する

ネットワークエンジニアのキャリアパスを考える際、求人市場の動向を調査することが重要です。どの分野や技術が求められているのか、どのようなスキルセットが価値を持っているのかを把握することで、自身のスキルを市場の需要に合わせてアップデートできます。

分野を絞る

エンジニアとして進むキャリアは大きく分けて専門職系と総合職系の二つに分けられます。ここではいくつか具体的な名前のみを紹介し、後ほど詳しく解説します。

目標や計画を立てる

キャリアパスを考える上で、長期的な目標や計画を立てることは不可欠です。どのポジションに到達したいのか、どのスキルを習得する必要があるのか、何年後にどのレベルまでステップアップするのかを明確にしましょう。具体的な目標を持つことで、効果的なスキル習得やキャリアの進展が可能となります。

ネットワークエンジニアのキャリアパス（専門職編）

では、先ほどのキャリアパスのうち専門職としての選択肢について詳しく解説していきます。

セキュリティエンジニア

セキュリティーエンジニアは、情報セキュリティに関する専門知識を持ち、システムやネットワークの脆弱性を特定し、適切な対策を講じる役割を果たします。
攻撃の検知・予防、セキュリティポリシーの策定、セキュリティインシデントの対応など幅広いタスクを担当します。

テクニカルサポートエンジニア

テクニカルサポートエンジニアは、製品やサービスの顧客に対する技術的なサポートを提供する役割です。
顧客からの問い合わせやトラブルシューティング、解決策の提供などを通じて、顧客満足度を高めるのが主な仕事です。

ネットワークスペシャリスト

ネットワークスペシャリストは、ネットワークインフラの設計、構築、運用、保守に関する専門知識を持ち、企業や組織のネットワーク環境を最適化する役割です。
ネットワークのパフォーマンス向上やセキュリティ確保などが重要な任務です。

ネットワークエンジニアのキャリアパス（総合職系）

次に、ここでは先ほど紹介したキャリアパスのうち総合職としての選択肢について詳しく解説していきます。

プロジェクトマネージャー

プロジェクトマネージャーは、プロジェクト全体の計画、実行、監視、制御を担当し、予算や期限内にプロジェクトを遂行します。
コミュニケーション能力やリーダーシップスキルが求められ、複数のステークホルダーとしっかりと連携することも大切です。

ITコンサルタント

ITコンサルタントは、クライアント企業に対してIT戦略やシステムの改善案を提供する役割を果たします。ビジネスニーズに合わせたITソリューションの提案や導入支援、プロセス改革などに携わります。

フルスタックエンジニア

フルスタックエンジニアは、フロントエンド（ユーザーインターフェース）とバックエンド（サーバーサイド処理）の両方の開発に関するスキルを持つエンジニアです。Webアプリケーションやソフトウェアの開発全般をカバーするため、幅広い技術領域にわたる知識が求められます。

ネットワークエンジニアがキャリアパスで後悔しないための注意点

最後にネットワークエンジニアとしてキャリアパスを考える上で、後悔しないための注意点をいくつか紹介させていただきます。

これを参考に、転職してから後悔することがないようにしましょう。

自身の適性をしっかり考慮する

キャリアパスを選択する際、自身の適性をしっかりと考慮することが大切です。本当に自分に合っている仕事なのか、興味を持って取り組める分野なのかをよく考えましょう。

例えば、細かい設定作業よりも大局的な設計が得意な方や、人とのコミュニケーションが得意な方は、それに応じたキャリアパスを選ぶことが後悔しないための一歩です。

準備を怠らない

キャリアパスを選ぶ際、十分な準備と下調べを怠らないようにしましょう。その分野や職種の業務、求められるスキル、資格などをしっかり把握しておくことが重要です。

現実的な目標を持つために、先輩エンジニアへのアドバイスや業界動向の調査を行い、自分のスキルセットと希望するキャリアパスが合致しているかを確認するのも良いでしょう。

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まとめ

いかがでしたでしょうか？ネットワークエンジニアのキャリアパスの種類や適性、おすすめの資格などを紹介させていただきましたが、どれも一部に過ぎません。エンジニアとして時代に取り残されないよう、この機会にエンジニアとしての自身のキャリアについて、考えてみてはいかがでしょうか。