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コラム

2024.11.14

自動運転開発の現状から課題、将来性、開発している企業まで解説!

近年、自動運転技術は人々の生活に大きな影響を与えつつあります。技術の進歩によって、自動運転の実用化が進み、その需要が高まっていることは明らかでしょう。それに伴い、自動運転の開発の現状や課題に興味を持つ方も多いと思います。

例えば、

  • 自動運転開発の現状や課題とは?
  • 自動運転の発展に伴い、自動運転開発業務につくとどうなるのか
という疑問を持つ方も少なくないでしょう。 この記事では、自動運転エンジニアの将来性について詳しく解説していきます。ぜひ参考にしてください。

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監修:大畑 健一(おおはた けんいち)

パーソルクロステクノロジー株式会社
採用・教育統括本部 ICT採用本部 キャリア採用部 2G
メーカーや教育、キャリア系を中心にネットワークエンジニアの経験を持つ。
2020年10月にパーソルクロステクノロジー(旧パーソルテクノロジースタッフ)に入社。
2022年4月から現在の部署にて中途採用エンジニア向けの広報を担当。

自動運転とは?

自動運転とは、車両が運転者の操作を必要とせず、道路状況や交通規則に従って自動的に運転する技術です。自動運転を利用することで、車両に搭載されたセンサーやAIシステムを使用して、周囲の状況をリアルタイムで把握し、最適な判断を下すことが可能です。

自動運転の定義とレベル

自動運転のレベルは国際的に5段階に分類されており、レベル0は完全な非自動運転、レベル5は完全な自動運転です。各レベルは以下のように定義されています。

”自動運転 レベル”
レベル0(非自動運転):運転者がすべてを操作
レベル1(運転支援):一部の操作をサポート
レベル2(高機能化):車両の速度とハンドル操作を同時にサポートするが、常に運転者が監視
レベル3(条件付き自動運転):特定の条件下ではシステムが運転を完全に管理するが、緊急時は運転者が対応
レベル4(特定条件下における完全自動運転):決まったエリアや条件内で完全自動運転が可能だが、それ以外では運転者の対応が必要
レベル5(完全自動運転):すべての条件で完全自動運転が可能、運転者の存在自体が不要
出典:)「自動運転のレベル分けについて」国土交通省

自動運転車の基本構造

自動運転車は複数の高度な技術の組み合わせによって構成されています。主な構成要素は以下の通りです。

・センサー
・コントロールユニット
・通信システム
以下でそれぞれを解説します。

センサー

車周辺の状況を把握するために、カメラ、LIDAR(レーザーによる距離測定)、レーダーなどが使用されます。これらのセンサーにより、他の車両、歩行者、標識、障害物などをリアルタイムで検知します。

コントロールユニット

AIとデータ解析の技術を駆使して、センサーから得た情報をもとに運転操作を判断します。AIが車両のスピードや進行方向、ブレーキの操作などを制御します。

通信システム

車両間通信やインフラとの連携を可能にし、リアルタイムで交通情報や路面状況を把握しながら走行します。

自動運転技術開発の現状

自動運転技術はここ数年で飛躍的な進歩を遂げており、商用化に向けた実証実験や規模の大きなプロジェクトが世界中で進行しています。

現在の主な国外開発プロジェクト

自動運転技術の開発は、世界中の企業や研究機関で進められています。主要なプロジェクトとして、Google傘下のWaymo、TeslaのAutopilot、GMのCruiseなどがあります。これらの企業は、レベル3以上の高度な自動運転を実現するための実証実験や商用化に向けた取り組みを行っています。

特にGoogleは、自動運転技術の商業化を早期に進めた立役者であり、その開発部門出身者にはAurora InnovationやNuroなどの著名なスタートアップ創業者が含まれています。2016年にGoogleからWaymoが独立し、自動運転システム「Waymo Driver」を開発。アリゾナ州フェニックスで自動運転タクシーの商用化を進め、2018年から一部ユーザー向けにサービスを開始しました。2021年にはカリフォルニア州サンフランシスコでパイロットプログラムを開始し、2023年には無人運行も開始しました。

現在の主な国内開発プロジェクト

日本ではトヨタや日産が自動運転技術の開発に積極的で、都市部や高速道路での運転支援システムを実装した車両を市場に投入しています。特に、トヨタは「MaaS(Mobility as a Service)」のコンセプトに基づき、自動運転技術を活用した新しい移動サービスの提供を目指しています。

【参考文献】「自動運転、一番進んでいるメーカーは?(2024年最新版)」自動運転ラボ

自動運転技術の課題

現在、自動運転技術にはまだ課題があり、事故が起きた場合の責任は誰がとるべきなのかという議論や、AIのネットワークが不具合を起こした時自動運転が危険なものになる問題など様々な課題があります。

技術的障壁と安全性の問題

技術的障壁と安全性の問題は大きく分けて3つあります。

  • 天候や道路状況によってセンサーが正確な情報を取得できない
  • AIの判断が人間のように柔軟に対応できない
  • AIのネットワークが何者かによってハッキングされる
以下でこれらについて解説します。

まず、天候や道路状況によってセンサーが正確な情報を取得できない場合がある点です。雨や嵐などでセンサーが周囲の情報を検知できない事態が考えられます。
また、AIの判断が人間のように柔軟に対応できないことも課題です。しかし、これらの問題はAIの学習が進めばおのずと解決されるであろう課題です。

そして、AIのネットワークが何者かによってハッキングされることが最終的な課題といえるでしょう。AIが発達するにつれて、AIハッキングのための技術も向上します。そのため、自動運転開発エンジニアだけでなく、車載セキュリティエンジニアもこれらの問題に対応するべきだと考えられます。
【関連記事】
■車載セキュリティについて詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
車載セキュリティとは?UN-R155、ISO/SAE 21434の規格などをわかりやすく解説

法的規制と社会的立ち位置

自動運転技術の普及には、技術的な課題だけでなく法的な問題も重要です。自動運転車が事故を起こした場合の責任の所在や、交通法規の改正が求められています。日本はこれらの法規制が遅れているため、自動運転が実現した時に備えてもっと迅速な対応が必要だと思われます。 また、社会的な印象も課題の一つです。多くの人々がまだ自動運転技術に対して不安を抱いており、技術革新や法律の整備を徹底することで、自動運転の車を安心して利用できるようになると考えられます。

自動運転開発業務につくには?

現在自動運転の需要は高まっていて、自動運転開発エンジニアになりたいと考えている方も多いと思います。以下で自動運転開発業務につく方法を解説します。

自動運転開発業務の概要

自動運転技術の開発に携わるエンジニアは、ソフトウェア開発、センサー技術の実装、AIのアルゴリズム設計など、幅広い分野の専門知識を活用します。開発は多くの場合、シミュレーションや実証実験を通じて行われ、実際の道路での走行テストも行われます。高度なプログラミングスキルやデータ分析能力が求められると同時に、法律や安全基準への理解も必要です。

自動運転開発業務につく方法2選

・ソフトウェアエンジニアとしてのキャリアスタート:プログラミングやAI技術に強みを持つソフトウェアエンジニアとして、自動運転開発のプロジェクトに参加する方法があります。特にPythonやC++などの言語の知識が役立ちます。

・自動車業界での経験を積む: 自動車メーカーや関連企業での経験を積みながら、技術開発の最前線で活躍することも一つの方法です。ロボティクスに精通したエンジニアが特に求められています。

自動運転開発エンジニアの年収

”自動運転開発エンジニア 年収”
参考:)「自動運転開発エンジニア(自動車)」job tag
自動運転開発エンジニアの平均年収は712万円と日本人の平均年収である458万円を大きく上回っています。以上より、自動運転開発エンジニアの待遇は平均よりよいといえるでしょう。

自動運転開発の将来性

自動運転技術には交通インフラや社会全体を大きく進歩させる可能性があり、自動運転事態にも自動運転開発エンジニアにも将来性があります。

 自動運転の技術的な将来性  

完全自動運転(レベル5)の実現に向け、各種技術の進化が進んでおり、これにより移動の利便性向上、事故の大幅削減、交通渋滞の緩和といった幅広いメリットがあるでしょう。

また、自動運転の影響は都市部と地方で異なります。都市部では駐車スペースの削減や交通量の効率的な管理が期待され、環境負荷の軽減に貢献します。地方では、高齢化による移動手段不足の課題解決手段として期待されています。さらに、物流分野においても、24時間稼働可能な自動運転トラックの導入により人手不足の解消やコスト削減が見込まれます。

自動運転開発エンジニアの将来性

自動運転技術の進展とともに、自動運転開発エンジニアの需要は急速に高まっています。この分野では、AIアルゴリズムの設計、データ解析、高速通信といった高度な専門知識が求められます。自動運転開発エンジニアの今後の主な役割は以下です。

  • AIとセンサーの最適化
  • 通信技術とセキュリティの強化
以下でこれらについて解説します。

まずは、AIとセンサーの最適化です。自動運転車が安全かつ正確に走行するためには、LIDAR、カメラ、レーダーなどのセンサーから得たデータをリアルタイムで処理し、AIが正確な判断を下せるようにするための研究開発が必須です。

また、通信技術とセキュリティの強化です。5Gネットワークの発展により、他の車やインフラと連携し、リアルタイムで交通情報を共有することが可能になりました。同時に、サイバー攻撃への備えも重要であり、車への不正アクセス防止ソフトを作る必要があります。

自動運転開発エンジニアの将来性はかなり良いといえるでしょう。なぜなら、今後の技術進化に伴い、より高度なスキルが必要となるため、将来的な収入や専門職としての安定性が高いと見込まれます。

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まとめ

自動運転技術は、人間の操作なしで車両が自動的に運転するシステムです。車両に搭載されたセンサーやAIが周囲の状況をリアルタイムで把握し、最適な運転を行います。 自動運転には5つのレベルがあり、最も高度なレベル5では完全な自動運転が可能です。一方で、技術的な課題や法的規制の問題も残されており、これらを克服することが自動運転不況のために重要です。

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