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コラム

2024.09.03

AIエンジニアになるには。仕事内容、なる人の特徴や不安面とは何か解説

AIに関連する技術は近年急成長しており、その技術を用いるAIエンジニアは注目されています。この文章を読んでいる方の中にも、注目具合から気になっている方も多いのではないでしょうか。本記事では、

  • AIエンジニアの定義とは
  • 仕事内容
  • AIエンジニアになるには

などについて解説しています。ぜひ参考にしてください。

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監修:大畑 健一(おおはた けんいち)

パーソルクロステクノロジー株式会社
採用・教育統括本部 ICT採用本部 キャリア採用部 2G
メーカーや教育、キャリア系を中心にネットワークエンジニアの経験を持つ。
2020年10月にパーソルクロステクノロジー(旧パーソルテクノロジースタッフ)に入社。
2022年4月から現在の部署にて中途採用エンジニア向けの広報を担当。

AIエンジニアとは

AIエンジニアとは、AI(人工知能)の様々な分野での活用に関して研究開発を行うエンジニアのことです。 主に、機械学習モデルの設計、開発、トレーニング、評価、および展開を行います。

AIの技術が用いられているものとしてもっとも有名なのが自動車の自動運転技術、顔認証システムなどです。最近では画像生成AIも大きな話題になりました。

データサイエンティストとの違い

データサイエンティストをAIエンジニアに含める場合もありますが、本記事では機械学習のエンジニアをAIエンジニアとして解説します。

データサイエンティストとの違いは、AIエンジニアはデータの分析からAI技術を用いたシステムの開発まで行うのに対し、データサイエンティストはビックデータの解析がメインの業務になる点です。

その他に混同しやすいエンジニアとして、データエンジニア、データベースエンジニアなどがありますが、データエンジニアはデータサイエンティストのためのデータを整理し、データベースエンジニアはほとんどAI技術に関わることはなく、全社的なデータを管理しています。つまり、データエンジニアからデータサイエンティスト、最後にAIエンジニアという流れでデータの収集、分析、開発を行っているのです。この3つを1つにまとめて広義の意味での「AIエンジニア」とする場合もあります。

”AI関連エンジニア”

AIエンジニアの年収

厚生労働省が運営する「job tag https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/325」からの情報をベースにすると、国内におけるAIエンジニアの平均年収は約558.3万円とされています。これは国内の平均年収458万円と比較しても高めの水準に位置しており、AI技術の需要が高まっていることを反映しています。 特に、データサイエンスや機械学習に関する高度なスキルが求められるため、専門性の高さが収入に直結しています。

【関連記事】
■AIエンジニアの年収について詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
AIエンジニアの年収は1000万超え?企業ランキングや海外比較も交えて解説!

AIエンジニアの仕事内容

AIエンジニアは前述したように、データに関わることが多くなっています。主な仕事内容はこれら4つです。

  • データ収集と前処理
  • モデルの設計と訓練
  • モデルの評価と改良
  • モデルのデプロイと監視

データ収集と前処理

AIモデルの訓練に必要なデータを収集し、前処理を行います。データのクリーニングや整形、特徴量エンジニアリングなどを行います。

モデルの設計と訓練

機械学習やディープラーニングのアルゴリズムを用いてモデルを設計し、訓練します。これには、データセットの分割やハイパーパラメータの調整などが含まれます。

モデルの評価と改良

訓練されたモデルの性能を評価し、必要に応じて改良します。評価指標を用いてモデルの精度や再現率を確認し、過学習やバイアスの問題に対処します。

モデルのデプロイと監視

実際の環境でモデルをデプロイし、そのパフォーマンスを監視します。モデルが予期しない結果を出す場合に備えて、アラートシステムを構築することも重要です。

AIエンジニアになる人の特性・なるには

AIエンジニアになりたい方の中には、新卒の方、未経験の方などがいらっしゃるでしょう。では実際にAIエンジニアになる人はどのような方が多いのでしょうか。

AIエンジニアには修士か博士号取得者が多い?

AIエンジニアになるには、学歴や資格は必要とされていませんが、大学院で情報科学あるいは工学部、理学部の様々な分野の修士か博士号取得者が多くを占めています。実際に63.6%の方が、「修士課程卒」でAIエンジニアになっていると感じているようです。次いで多いのは大卒で、57.6%の方が多いと感じたようでした。

新卒者を採用する場合は、大学での研究実績、国際学会での発表、また、AI(人工知能)関連の各種コンペティションでの入賞等が評価されているようです。

しかし、未経験の方がAIエンジニアになる方法もあります。詳しくはこちらの記事をご覧ください。

【関連記事】
■未経験からAIエンジニアを目指したい方はこちらの記事をご覧ください。
未経験からAIエンジニアになるには?転職で役立つ資格や必要なスキルも解説!

その他の特性

学歴以外にも、年齢や働く環境についても解説します。

年齢

新しい仕事であり、年齢は20歳代、30歳代が多いですが、平均年齢は40歳となっています。

雇用形態

雇用形態や契約形態は正社員、個人事業主、フリーランスなど様々ですが、正社員が78%を超えています。

環境

 AI開発のベンチャー企業、研究所、IT企業、大手メーカーなどに勤務するため、職場は都市部に集中している傾向にあります。また、大学との共同研究等の関係もあり、大学のあるところに多いのが特徴の1つです。海外に開発拠点がある場合は海外勤務の可能性もあります。勤務はフレックスタイム制やリモートでの勤務も多いです。

出典:)「AIエンジニア - 職業詳細」job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET))

AIエンジニアの将来性

AIエンジニアは現在注目されていますが、実際のところ、将来性はどれほどあるのでしょうか。

結論から述べると、AIエンジニアには将来性があります。なぜなら、機械学習やディープラーニングの専門家は日本全国で1,000人に満たないと考えられ(関連学会員、コミュニティ参加者から推定)、実績のあるAIエンジニアの中途採用、大学で優秀な成績を収めた学生の新卒採用は争奪戦の状態になっているからです。データサイエンティストなど隣接する分野から転身してくる人もいます。

ここ数年のAI市場の動き

生成AIは、テキスト生成、画像生成、音声合成など、さまざまな分野で利用されています。これらの技術は、自然言語処理(NLP)、コンピュータビジョン、音声認識といった分野での大きな進歩を背景としています。

それに伴い、多くの企業が生成AIを導入し、具体的なビジネス価値を創出する動きも進んでいます。特に、マーケティング、サプライチェーン管理、人事などの分野で生成AIの活用が進んでおり、効率化やコスト削減、売上増加などの効果が報告されています。たとえば、カスタマーサポートにおいては、チャットボットが迅速かつ正確に顧客対応を行い、 業務効率の向上に貢献しています。
参考:「The state of AI in early 2024: Gen AI adoption spikes and starts to generate value」QuantumBlack AI from McKinsey

日本規模での展望

国内市場に関して、年平均成長率(CAGR)は47%近い水準での 急成長が見込まれています。また、AI技術の発展は加速度的に進むことが予想されるため、推測値を上回る成長も否定することはできません。
”AI展望 国内”
出典:「JEITA、生成 AI 市場の世界需要額見通しを発表」JEITA報道資料


また、生成AIの技術進化に伴い、企業や研究機関の投資も増加しているため、これが市場の成長をさらに後押ししています。そのため、AIエンジニアの需要も応じて高まっていくと予想されています。

世界規模での展望

生成AI市場の今後の見通しとしては、市場規模の急速な拡大が見込まれています。年平均成長率(CAGR)にして、53.3%にも上ると言われています。
”AI展望 国外”
出典:「JEITA、生成 AI 市場の世界需要額見通しを発表」JEITA報道資料


特に、金融・インフラ・製造・医療業界からの期待値の高さがグラフから読み取れます。高いITスキルを持ち合わせていない場合でも、これらのバックボーンを持つAI人材であれば重宝されることは間違いありません。

AIエンジニアのマイナス面

AIエンジニアについて調べると、「やめとけ」「オワコン」「なくなる」という言葉も目にします。ではなぜそのように言われてしまうのでしょうか。

AIに仕事が奪われる可能性がある

創造性が必要な業務は引き続き人間が行う必要がありますが、いつの日かAIエンジニアだけでなく、多くのITエンジニアの職がAIに取って代わられる可能性が完全には否定できません。

AI技術自体は企業に必須ではない

機械学習はデータを基に予測を行う際に使われますが、予測の正確性はデータに依存し、時には誤った予測をする可能性もあります。そのため、高い精度の予測が求められる場合は、機械学習以外の手法も考慮する必要があります。

職業区分が曖昧である

AIエンジニアはAI技術者の一分野を担っていますが、先述したようにデータサイエンティストやデータアナリストなど他のAI技術者との間で業務が重複しています。これからさらに細分化されるのか、逆に幅広い知識が求められるか不明確な点が将来への不安となっているようです。

市場環境が変化するリスクがある

AI技術とそれに関連する市場は、非常にダイナミックに変化しているため、現在のAIブームがいつまで続くかはわかりません。注目される分、安定性への不安がある方もいます。

【関連記事】
■AIエンジニアの不安点について気になる方はこちらの記事をご覧ください。
AIエンジニアはなくなる?不要と言われる理由、需要や将来性について徹底解説

AI関連の資格、勉強方法

AIエンジニアとしてステップアップしたい方、AIエンジニアになりたい方の中には資格取得を目指す方・勉強する方もいらっしゃるでしょう。

AI関連の資格

AI関連に特化した資格は7つほどあります。

  • E資格
  • G検定
  • データサイエンティスト検定 リテラシーレベル
  • 画像処理エンジニア検定
  • AWS専門知識認定資格
  • Professional Data Engineer
  • 統計検定

こちらの記事ではそれぞれの受験料や難易度、試験内容についても詳しく紹介しています。気になる方はぜひご覧ください。

【関連記事】
■AIエンジニアの資格についてはこちらの記事をご覧ください。
AIエンジニア向け厳選資格7選!取得メリットや勉強方法についてもご紹介!

勉強方法

AI関連業界は進歩が早く、勉強が必要不可欠です。具体的な勉強方法はこちらになります。

論文を読む

進歩が速いAI業界は一般的な書籍以外にも、論文を読んでいる方が多いです。厚生労働省によると42.4%の方が読んでいるというデータがあります。また、驚くことに9.1%の方が論文を執筆しているようです。

論文へのハードルが高い方もいるかもしれませんが、中には分かりやすいものも多くあります。無料でアクセスできるため、ぜひ一度ご覧ください。

書籍を読む

論文よりは情報のスピードや専門性は劣るものの、初学者には書籍がおすすめです。おすすめの書籍は、一般社団法人人工知能学会が編集・監修しているものです。とても専門的な辞典から初心者向けのものまであります。ぜひご覧ください。

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まとめ

いかがでしたでしょうか。本記事ではAIエンジニアについて網羅的に定義から仕事内容、なり方まで解説しました。AIエンジニアは近年急速に注目されていますがまだまだ知られていない部分、はっきりとしない部分も多くあります。ぜひ本記事を参考にAI関連技術への知見を深めてみてください。

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