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IT企業に務めている方でもプロジェクトマネージャーと管理職という2つの重要な役割の違いを正しく理解している人は少ないでしょう。この2つの役割の違いを正確に理解することは、自身の業務レベルの向上に直結します。本記事では、それぞれの役割の特徴や違い、そして必要なスキルや適正について詳しく解説していきます。
監修:大畑 健一(おおはた けんいち)
パーソルクロステクノロジー株式会社
採用・教育統括本部 ICT採用本部 キャリア採用部 2G
メーカーや教育、キャリア系を中心にネットワークエンジニアの経験を持つ。
2020年10月にパーソルクロステクノロジー(旧パーソルテクノロジースタッフ)に入社。
2022年4月から現在の部署にて中途採用エンジニア向けの広報を担当。
プロジェクトマネージャーとは
プロジェクトマネージャーは、1つのプロジェクトを成功させるための重要な役割を担っています。以下で、プロジェクトマネージャーの主な役割と責任について解説します。
プロジェクトマネージャーの主な役割
プロジェクトマネージャーは、プロジェクトの目的や目標を明確にし、実行のための詳細な計画やスケジュールを作成します。具体的な仕事は以下の通りです。
- リソース管理
- チームの調整
リソース管理
プロジェクトに必要なリソース(人材、資金、技術など)を調整し、効率的に活用できるように管理します。余っているリソースが存在しないようにアンケートなどを実施し、リソースを最大限活用することを目指します。
チームの調整
チームメンバーと定期的にコミュニケーションを取りながら、役割分担を行います。プロジェクトの進行状況を定期的に確認し、メンバー間のコミュニケーションを促進したり、モチベーションを高めたりするためのサポートも行います。
プロジェクトマネージャーの責任
プロジェクトマネージャーの責任には、 プロジェクトの予算管理、期限の遵守、リスク管理などがあります。これにより、プロジェクトが円滑に進行し、組織が最大の成果を提供できるようになります。
予算管理
プロジェクトが予算内で完了するように管理します。支出をコントロールし、今あるリソースを最大限活用することで、プロジェクトの財務的な健全性を確保します。
期限の遵守
プロジェクトのスケジュールを計画し、進捗を管理することで、納期に間に合うように調整を行います。プロジェクトの遅れを適切に認識し、適切な対応をとります。
リスク管理
コンプライアンス研修などを駆使しつつ、プロジェクト内の人間関係を把握することで、プロジェクトが滞りなく進行するようにします。このようなリスクへの備えがプロジェクトの成功につながります。
管理職とは
管理職は、部署全体の調整業務に当たることが多いです。部下の失態をカバーすることもあります。以下で詳しく見て聞きましょう。
管理職の主な役割
管理職は企業や組織において、部下の指導と業務運営の責任者としての重要な立場を担っています。また、経営陣の方針を理解し、それを現場レベルの具体的な施策として展開する橋渡し役も果たしています。 さらに、管理職は部下の育成という重要な責務も担っています。単に業務を遂行するだけでなく、部下の能力開発やキャリア形成にも携わり、組織全体の成長に貢献することが求められます。
管理職の責任
管理職の責任は一般社員とは大きく異なります。一般社員が個別の業務遂行とその成果に対して責任を負うのに対し、 管理職は部署全体の業績に責任を持ちます。この責任の違いは評価や待遇にも反映されます。管理職は基本給が高い一方で、残業代などの労働時間に応じた手当は支給されません。
プロジェクトマネージャーと管理職の違いとは?
以下で主な違いについて表にまとめたため参考にしてください。
プロジェクトマネージャー | 管理職 | |
---|---|---|
役割 | プロジェクト計画/実行/管理 | 部下の育成/指導、部署内の調整業務 |
責任 | 特定のプロジェクト | 継続的な業務運営、組織全体 |
KPI | プロジェクトの成功 | チーム/部門の成長と発展 |
役割の主な違い
PMは特定のプロジェクトを成功に導くことが主な役割です。進捗管理、クライアントとの交渉、期限内での高品質な成果物の提供に注力します。一方、管理職は組織全体の成果を最大化することが役割です。部門の方針や戦略の策定、業務の監督、リソースの最適配分、そして部下の育成やモチベーション向上を担当します。
責任の主な違い
次に責任の違いについて説明します。PMの責任は特定のプロジェクトに限定され、 プロジェクトの完了とともにその責任も終わります。プロジェクトの目的達成、納期厳守、品質確保が主な責任範囲となります。これに対し管理職は、 部門や組織全体の業績、長期的な戦略の策定と遂行など、より広範で継続的な責任を負います。
KPIの主な違い
さらに、KPIにも明確な違いがあります。PMは主にプロジェクトの完了率、予算と実績の差、品質管理の達成率、クライアントの満足度といったプロジェクト単位の指標で評価されます。一方、管理職は部門の売上や利益、部下の育成成果、顧客満足度、新規プロジェクトの獲得数、社員の定着率といった、より組織全体に関わる指標で評価されます。
プロジェクトマネージャーと管理職のスキルの違い
それぞれ同じようなスキルを身に着ける必要がありますが、違う部分もあるためそれらを紹介します。
目標設定能力
プロジェクトマネージャーは、特定のプロジェクトの目標達成に集中しています。よって、長期的な目標設定よりも短期的で、細かく、正確な目標設定を行えるようになることが求められます。管理職は、組織や部署全体の戦略的目標を設定し、長期的な計画を立てます。経営陣の策定した企業の成長戦略を現場に生かし、部下がその目標に向かって働けるようサポートする責任があります。 組織全体の持続的な成長を見据えた目標設定能力が求められます。
コミュニケーション能力
プロジェクトマネージャーは、プロジェクトの進行状況をクライアントや関係者に報告し、関係部署との協力関係を築くためのコミュニケーション能力が求められます。その一方、管理職は、組織全体の調整役としての役割が強く、他部署や経営層、さらには外部パートナーとも円滑に連携を図ります。管理職に必要なコミュニケーションスキルは組織全体の目標や方針を部下に伝え、長期的な調整を行えるようになることです。
プロジェクトマネージャーと管理職のキャリアパス
それぞれのキャリアパスについて以下で解説します。ただし、両者似たスキルを養えるため、プロジェクトマネージャーから管理職になれることに注意してください。
プロジェクトマネージャーのキャリアパス
プロジェクトマネージャーは、通常、プロジェクトベースで経験を積み、複数のプロジェクトを成功に導くことで実績を積みます。スキルの向上とともに、より大規模で複雑なプロジェクトに挑戦し、やがてプログラムマネージャーやプロジェクトオフィスマネージャーなど、より大きな責任を担う役職に進むことが一般的です。また、厚生労働省の運営するjobtagによれば経営に関する知識も必要なため、コンピュータに関する知識だけではなくこれらの知識も身に着けるべきといえます。出典:)「プロジェクトマネージャ(IT)」jobtag【図解】SEのキャリアプランを考えよう!18例でキャリアパスを解説!
管理職のキャリアパス
管理職は、一般的に特定の部署や部門のマネージャーとしてスタートし、経験を積む中で組織全体の戦略策定や経営判断に関与する役割を担います。部門長や事業部長、さらには執行役員などへの昇進が可能で、組織全体の方向性を決める立場に移行することもあります。
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まとめ
いかがでしょうか。本記事ではプロジェクトマネージャーと管理職の違いについて紹介しました。プロジェクトマネージャーはプロジェクトの円滑な遂行に重点を置き、管理職は組織全体の戦略や目標達成に向けて部下の育成や社内の調整業務を行うことに重点を置いています。ぜひ本記事を参考にプロジェクトマネージャーや管理職を目指してみてください。