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コラム

2024.08.20

システムエンジニア(SE)に将来性はあるのか?現状と今後について解説します。

「SEに将来性はない」「SEの需要は縮小する」このような噂を耳にしたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。現在SEで働いている方は、自分の将来性や人材価値がどれほどであるか知りたい方はいらっしゃるかと思います。そこで、本記事ではSEの将来性や現状について詳しく解説していきます。

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監修:大畑 健一(おおはた けんいち)

パーソルクロステクノロジー株式会社
採用・教育統括本部 ICT採用本部 キャリア採用部 2G
メーカーや教育、キャリア系を中心にネットワークエンジニアの経験を持つ。
2020年10月にパーソルクロステクノロジー(旧パーソルテクノロジースタッフ)に入社。
2022年4月から現在の部署にて中途採用エンジニア向けの広報を担当。

システムエンジニア(SE)の現状

SEの将来性について不安を抱えている皆さんのために、まず、SEの現状について、職場環境、収入、課題の側面から説明していきます。

年収

正社員のSEの平均年収は509万円です。日本の平均年収の443万円と比較すると高めの収入であることがわかります。

【出典】システムエンジニアの仕事の年収・時給・給料

またSEは地域別で比較すると、関西は477万円で日本の中で最も年収が高い地域となっています。関西の中でも京都府が517万円で最も年収が高いです。

SEの年収が平均年収と比較して高い水準である理由は大きく2つあります。
●需要の増加
人材が不足しているという背景から、企業のSEへの需要に対して、供給が追いついていないというのが現状となっています。そのためSEは「売り手市場」であるため、給与は高くなる傾向にあります。

●高い専門性
SEはプログラミングやIT関連の知識などを習得する必要があり、高い専門性を持っています。SEは複雑なシステムを設計・開発・運用することを生業としています。高い専門性は、人材市場としての希少性があるため、給与は高くなります。

●業界規模の拡大
IT業界の市場規模が拡大していることもSEの給与水準が高い理由の1つです。IT業界の市場規模が拡大している背景としては、DXの推進とクラウドの普及、インターネットの普及があげられます。こうした背景によってIT関連の需要は増加しているため、市場規模が拡大し、それに準じて給与水準も上昇しています。

勤務環境

SEの勤務環境の現状については、肉体面と精神面に分けて解説します。
●肉体面
肉体面に関しては、SEは力仕事や営業がないため、筋肉疲労等によって悩まされることは少ないといえます。しかし、一方で長時間労働による眼精疲労等による悩みは多くある可能性はあります。

●精神面
精神面に関しては、納期の存在と、高いスキルを要求されることが往々にしてあります。SEのシステム開発の案件では常に納期が存在しているため、納期に追われる働き方により、精神面でのストレスは一定存在します。また、SEに高いスキルを求められることも精神的な疲労に繋がると考えられます。SEは、ITの最新技術や知識を常に輸入し、習得することが求められ、高いスキルを要求されます。そのため、このようなプレッシャーも精神的疲労に繋がる可能性があります。

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人手不足(売り手市場)

SEの現状として人手不足は深刻な問題としてあげられます。IT業界の市場規模は増加しているため、企業はますます、SE等のIT人材を増加させていく可能性があります。ただ一方で、SEは専門性の高い職種であるため、SEへの転職や就職が少ないというのが現状です。そのため、SE人材の供給と需要で、需要の方が大きくなっているため、SIerは案件数に対して対応しきれないという課題があります。

システムエンジニア(SE)の将来性

SEは上記のような現状で、職場環境と人手不足という課題はありつつも将来性の高い職種であるといえます。その理由は、SEの需要が今後なくなるとは考えにくく、むしろ今後も需要が増加していくことが想定されるからです。

現代のビジネスにおいては、IT業界は必要不可欠な存在であるため、同時にSEの存在意義も高まっています。今やほとんどの企業では、ITを駆使したシステムを活用し、業務効率を向上させています。また、ITを主軸としたビジネスモデルも多く存在しており、このような傾向は今後も続いていくと考えられます。よって、SEの将来性は非常に高いといえます。

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システムエンジニア(SE)の需要が高い理由

上述のようにSEの需要は今後も、高まっていくことが考えられます。

デジタルトランスフォーメーション

企業や組織がデジタル化を進め、ビジネスプロセスやサービスを効率化・最適化しようとする動きが増えています。このデジタルトランスフォーメーションには、新たなITシステムの開発・導入が必要となり、システムエンジニアの役割が重要となっています。

クラウドの普及

クラウドサービスの普及により、企業はインフラストラクチャを自社で構築する必要がなくなり、柔軟性とスケーラビリティが向上しました。クラウド環境を活用するために、システムエンジニアの知識とスキルが不可欠になります。ビジネスの場においてクラウドを利用しているケースは非常に多くあるため、クラウドの普及もSEの需要を増加させています。

セキュリティの重要性

インターネットの普及により、セキュリティリスクが増加しています。システムエンジニアはセキュリティ対策を講じ、システムやデータを保護する役割を果たしています。そのため、セキュリティの重要性が向上することはSEの需要を高めています。

IoT

IoT技術の進化により、様々なデバイスやセンサーがインターネットに接続されるようになりました。システムエンジニアはこれらのデバイスと連携するシステムを開発し、IoTの普及に寄与しています。IoTの普及により、SEの需要も増加しています。

人手不足

上述のように、SEは企業からの需要に対してその供給量が少ない「売り手市場」となっています。そのため、人手不足は相対的にSEの需要を高めている要因の1つとなっています。

スマートフォンの普及

スマートフォンの普及もSEの需要を高めている要因の1つです。スマートフォン普及率は年々増加してきているため、それに準じてSEによるスマートフォン関連のシステム開発案件が増加しています。また、スマートフォンはクラウドやインターネット、IoTの普及にも影響するため相乗的にSEの需要に繋がっています。

システムエンジニア(SE)が要らないと噂される理由

上述の通り、SEは様々な要因から、非常に高い需要を誇っています。しかし一方で、SEが不要であるという説が噂されているのが現状です。ここでは、SEが不要であると、いわれている理由について紐解きその説の妥当性について検証します。

SEが不要であるという説は、「AIに取って代わられるといわれているから」という説明がなされることが多いようです。OpenAIのChatGptの開発により、AIが自動でプログラミングを記述してくれるようになったから、SEの仕事はすべてAIに取って代わられるというのが、ここでの主張です。

確かに、AIによって、自動でプログラミングを書くことは可能ですし、SEのプログラミングの仕事が減る可能性はあります。しかし、SEが提供する価値はプログラミングを記述することだけではないということは考慮すべきでしょう。SEは顧客から、ヒアリングした要件を基に最適なシステムやソフトを設計することが、主に提供している価値であり、プログラミングを記述すること自体は、その手段でしかないのです。そのため、むしろAIにより業務が効率化されることによって今後はさらにSEの生産性は上がっていくと考えられます。現状、AIはSEに求められるヒアリング力やコミュニケーション力を持っていないため、SEの生み出す価値と代替することは不可能であるといえます。

将来性の高いシステムエンジニア(SE)になるには

上述の通り、SEの将来性は高く、需要も大きいです。しかし、あくまでここでの需要は高度な専門性を持つSEであることを前提としており、何のスキルも持たないSEでは企業からは求められないでしょう。そこで、将来性のあるSEはどのような人材であるかを具体的に解説します。

高いスキルを持つ

将来性のあるSEに必要な要素の1つとして高度なスキルを持っていることがあげられます。高度なスキルとは、具体的にはプログラミングスキルやITソリューションのノウハウ、英語力、コミュニケーション能力があげられます。これらのスキルはSEとして一貫して求められる能力であり、高い価値を提供するために不可欠です。

プログラミングスキルは、JavaやC言語等があります。また、ITソリューションのノウハウに関しては、SIerにおいて実務経験をつむ必要があります。 英語に関しては、ITの最新の情報が英語圏から輸入されるため、新たな情報へ素早くアクセスするためには、英語力が必要になります。 コミュニケーション能力はクライアントの抱える課題をヒアリングする際に必要なスキルになります。

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最新技術にキャッチアップできる

最新技術にキャッチアップできるかどうかも将来性のあるSEに必要な要素です。IT業界では、新しい技術や知識が生まれることが往々にしてあります。その際にどれだけ、素早く最新情報にキャッチアップできるかがSEの価値をあげるために必要です。素早くキャッチアップするためには、英語力と知的好奇心の2つが必要になります。 つまり、市場価値の高いSEになるためには、英語力と知的好奇心を持ち最新技術にキャッチアップできる能力が必要になります。

キャリアビジョンを明確にしている

SEは、キャリアビジョンを明確化しておくことは非常に重要です。なぜなら、エンジニアはその職種によって、求められるスキルが異なるため、将来やりたい職種から逆算して自己研鑽を行う必要があるからです。つまり、キャリアプランを立てて、日々自分のスキルを磨くことで、効率的な成長を可能とし、結果として市場価値の高い人材へと成長できるのです。


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システムエンジニア(SE)のキャリアパス

SEからより上流工程を担当する職種へのキャリアパスについて説明します。

ITコンサル

ITコンサルとは企業のIT戦略の策定やITを活用した課題解決等を主な業務とするコンサルタントの事です。顧客からのヒアリングや、分析、課題解決策の提案を行います。ITに関するスキルの他に、コミュニケーション能力や課題解決力、論理的思考力が必要とされます。

【平均年収】625万円(求人ボックス)

プロジェクトマネージャー

プロジェクトマネジャーは、プロジェクトの計画、実行、監視、マネジメントを担当します。IT関連、上流工程、下流工程の専門知識を持ちながら、プロジェクトの目標やスコープ、スケジュール、予算、リソース、品質等を多角的に管理し、プロジェクトの成功を導きます。ITコンサル同様に、基本的なエンジニアの技術的なスキルの他、マネジメントやコミュニケーション能力が求められます。

【平均年収】686万円(doda)

ITコンサル、プロジェクトマネージャーはどちらも、上流工程のため他職種と比較して平均年収が高いのが特徴です。また、双方にはエンジニアリングスキルの他にもコミュニケーション能力が必要で、求められるレベルは高いです。

社内SE

SE(システムエンジニア)の中でも社内のシステムの設計や構築を行うのが、社内SEです。社内SEは、SEよりも自社内の業務システムについて理解を深めることができます。また、SEと異なり、納期が厳密に定まっていないので、ワークライフバランスを保ちやすい職種です。

【平均年収】452万円

アプリケーションエンジニア

アプリケーションエンジニアとは、ソフトウェアアプリケーションの設計、開発、テスト、導入などのプロセスを担当するエンジニアです。アプリケーションエンジニアは、多くの場合、顧客と連携して要件定義し、プロジェクトのスケジュールや予算を管理しながら、アプリケーションの開発を進めます。そのため、ソフトウェア開発に関する専門知識やスキルを持ちながら、顧客のニーズを理解し、技術的な課題を解決する能力が求められます。

【平均年収】438万円(doda)

組み込みエンジニア

組み込みエンジニアとは、コンピュータや電子機器の中に組み込まれた制御システムを開発、設計、プログラムするエンジニアのことを指します。組み込みエンジニアは、様々な産業分野において、自動車、家電製品、医療機器、航空機、IoTデバイスなど、さまざまな製品の機能部分を担当します。身近な技術に携わっており、安定した需要があるところが特徴です。

【平均年収】501万円(doda) SEのキャリアパスについては下記の記事でさらに詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
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まとめ

いかがでしたでしょうか。本記事ではSEとして働いている方の中で、将来性に不安を抱えている方に向けて、SEの需要や市場価値の高い人材に必要な要素を解説しました。ぜひ、これを機に自身について見つめなおし、理想のキャリアを見つけてください!

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