TOUCH THE SECURITY Powered by Security Service G

コラム

2024.04.05

クラウドエンジニアとは?仕事内容や年収、資格、他のエンジニアとの違いを解説

コロナ禍を経て、多くの企業にてリモートワークが普及し、自社にサーバーを持たずにさまざまなサービスを利用するようになりました。 その中で、クラウドに関するインフラを担う「クラウドエンジニア」の需要が高まっています。 クラウドエンジニアについて関心を持った方の中には、

  • クラウドエンジニアって実際どんな仕事?
  • 必要なスキル・資格は何?
  • どのようにクラウドエンジニアになれるのかわからない

といった疑問や不安を持つ方も多いと思います。

この記事では、クラウドエンジニアの仕事内容などの基本的な知識から、必要なスキルやキャリアパスまで、幅広く解説します!

クラウドエンジニアを目指す方
パーソルクロステクノロジー社で実現しませんか?

詳細についてはこちらボタン

監修:大畑 健一(おおはた けんいち)

パーソルクロステクノロジー株式会社
採用・教育統括本部 ICT採用本部 キャリア採用部 2G
メーカーや教育、キャリア系を中心にネットワークエンジニアの経験を持つ。
2020年10月にパーソルクロステクノロジー(旧パーソルテクノロジースタッフ)に入社。
2022年4月から現在の部署にて中途採用エンジニア向けの広報を担当。

クラウドエンジニアとは?

クラウドエンジニアとは、ITシステムの構築・運用・保守を担うインフラエンジニアの一種です。
その中でも特に、ネット上のクラウドサービスを利用してシステムの構築や保守を行うクラウドに特化したエンジニアのことを指します。

以前は、企業は自社にサーバーやネットワークなどのハードウェアを設置し、その形態でシステムを構築・運用することが一般的でした。

しかし、最近ではクラウドコンピューティングがネットワーク環境で普及しているため、クラウドサービスの導入を検討する企業が増えています。

他の通信インフラ系エンジニアとの違い

通信インフラ系エンジニアは、ネットワークにおいて欠かせない基盤を整備するエンジニアです。

各種通信インフラ系エンジニアについても他記事で解説しておりますので気になる方は下の「通信インフラ系エンジニア一覧」からリンク先の記事をご覧ください。

サーバーエンジニアとの違い

インフラエンジニアの一種であるサーバーエンジニアとは、どのように仕事内容が異なるのでしょうか?

サーバーエンジニアは、オンプレミス環境でサーバーのインフラを整備し、サーバーの物理的な配線や接続なども担当します。
一方、クラウドエンジニアは、クラウド環境で運用されるサーバーの設計、構築、運用、および保守を担当する役割を果たします。
クラウドエンジニアはリモート環境でも仕事ができる点が大きな違いです。

ネットワークエンジニアとの違い

同じくインフラエンジニアの一種であるネットワークエンジニアとは、どのように仕事内容が異なるのでしょうか?

ネットワークエンジニアも、サーバーエンジニアと同じように、オンプレミス環境でネットワークのインフラを整備する役割を果たします。また、ルーティングと呼ばれるネットワーク経路の設定も担当します。

クラウドエンジニアはクラウド上でネットワークを設計、構築、運用、および保守しますが、ネットワークエンジニアはサーバー同士を配線し接続するなど、物理的な作業も行います。

クラウドエンジニアの仕事内容

クラウドエンジニアの実際の仕事内容についてご紹介します。

クラウド上でのシステムの設計・構築・運用

クラウドエンジニアの仕事は、クラウド上でシステムを設計し、構築し、運用することです。

クラウド上でサーバーやネットワークを構築し、運用するため、従来のエンジニアと異なり、データセンターなどでの実際の作業が不要になります。ネットワークエンジニアの場合、LANケーブルの配線やサーバーエンジニアの場合、サーバーの設置など、物理的な作業は不要です。

また、サーバーやネットワーク以外にも、データベースなどのミドルウェアの計画、構築、運用も担当することがあります。

クラウドエンジニアの年収

クラウドエンジニアの年収はどのくらいなのでしょうか?

求人ボックス によると、クラウドエンジニアの平均年収は約597万円です。
日本の平均年収よりは高い傾向にあります。

ですが、年収の幅としては359万円〜984万円と比較的広いため、勤務先やキャリアパス、スキルの高さに応じて年収に大きな差が出ると言えそうです。

クラウドエンジニアに必要なスキル

クラウドエンジニアにはどのようなスキルが必要となるのでしょうか?

クラウドに関する知識

クラウドエンジニアには言わずもがなクラウドの知識が不可欠です。

特にクラウドサービスは常に進化し新サービスが開発されているため、クライアントに最適なクラウドを提案できるよう、それぞれのクラウドサービスの特性を理解しておきましょう。 クラウド技術の発展に合わせ、常に学び続ける姿勢も重要です。

サーバー・ネットワークの知識

クラウド上で運用されるサーバーやネットワークが主要な対象となるため、サーバーやネットワークに関する深い知識が必要です。

専門的にサーバーに焦点を当てる場合やネットワークに特化する場合、または両方をカバーする場合など、実務に応じて必要なスキルが異なりますが、自身に適したスキルセットを獲得することが肝要です。

オンプレミスの知識

クラウドエンジニアにとって、オンプレミス環境に関する知識や経験、スキルも不可欠です。なぜなら、オンプレミスからクラウドへの移行プロジェクトが多く存在し、適切な移行を実施するためにはこれらの知識が必要だからです。

オンプレミス環境では、サーバーやスイッチ、ルーター、ロードバランサーなどの機器からファイアウォールやIPS/IDSなどのセキュリティ機器までさまざまな機器が使用されています。

これら各機器の役割を理解し、クラウド上でそれらを再現するためには、オンプレミスに関する知識とスキルが必要とされます。

ミドルウェアの知識

ITインフラの構築において、重要なのはサーバーやネットワークに限らず、データベースを含む多くのミドルウェアに関する知識とスキルです。これらのスキルは、これまでオンプレミスで運用されていた環境をクラウド上に移行する際にも必要不可欠です。クラウドエンジニアにも、ミドルウェアに関する深い知識とスキルが求められます。

コミュニケーション能力

クラウドエンジニアとしての職務において、スムーズなプロジェクト進行を保つためには、コミュニケーションスキルが不可欠です。

もちろん、クラウドエンジニアとしてリモート勤務などを行う際は、一人での作業も求められますが、基本エンジニアは単独で作業を完了するのではなく、プロジェクト全体で連携し協力する必要があります。

そのため、チームメンバーとのコミュニケーションは非常に重要です。

クラウドエンジニアに役立つ資格

クラウドエンジニアとして働く上で、持っていると役に立つ資格をご紹介します!

AWS認定

AWS認定資格は、Amazonが提供するAWS(Amazon Web Services)に関するベンダー認定資格です。AWSはパブリッククラウドの中で最も広く利用されており、AWS認定資格も非常に認知度が高い資格です。

AWS認定資格試験は、難易度に応じて3つのカテゴリに分かれています。初心者向けの最初のステップとして「AWS 認定クラウドプラクティショナー」資格を取得し、その後、中級者向けの「AWS認定ソリューションアーキテクト(アソシエイト)」資格、高度な知識が求められる「AWS認定ソリューションアーキテクト(プロフェッショナル)」資格を段階的に目指すことがおすすめです。

「AWS認定ソリューションアーキテクト(アソシエイト)」資格を取得することで、実務経験を証明できます。

AWS認定資格は大手の資格であるため、学習資材やリソースが豊富に提供されており、クラウド分野に初めて取り組む人でも効果的に知識を身につけることができるでしょう。

Linux技術者認定

「Linux技術者認定」は、Linuxオペレーティングシステムのスキルを証明する資格で、Linuxは多くのシステムで使用されているため、この資格を持つことで就職の機会が広がるでしょう。

level1およびlevel2の試験では、サーバー構築に関連する広範な知識とスキルを認定できます。

これは比較的簡単に学習できる資格であり、クラウドエンジニアの経験が浅い方や初学者にも適しています。実務経験を証明したい場合は、level2を目指すことがおすすめです。

level3の試験は、さまざまな分野ごとに3つに分かれており、高度なLinuxスキルを証明するプロフェッショナル向けの資格です。Linuxにおける専門知識を深めたい方には、これらの資格を取得することを検討する価値があります。

Google Cloud認定資格

Google Cloud認定資格は、Google社が提供するクラウドプラットフォームである「Google Cloud」のスキルや資格を認定するための認定資格です。

これらの資格を取得することで、デジタルバッジと証明書が発行され、Google Cloudに関する豊富な知識と能力を証明できます。Google Cloudを活用した開発環境での仕事に興味のある方にとって、非常に価値のある資格と言えます。

Microsoft Azure認定資格

Microsoft Azure認定資格は、Microsoft社が提供するクラウドプラットフォーム「Microsoft Azure」のスキルや資格を認定するための資格です。

これらの認定資格は合計で9つの異なるカテゴリーに分かれており、受験者はその中から自分に適したものを選ぶことができます。Microsoft Azureを活用した開発に興味がある場合、これらの資格を取得することは、自身のスキルをアピールしやすくするための一つの方法です。

未経験からクラウドエンジニアになるには

実際、未経験からクラウドエンジニアになることができるのでしょうか?

未経験からクラウドエンジニアになるには

IT業界未経験者の場合は、まずITのスキル・知識を身につけるため、インフラエンジニア向けのコースのある専門学校やスクールに通うのが良いでしょう。
そうして最低限のスキルを身につけた上で、未経験でも可能な求人に応募できます。

【関連記事】
■未経験からクラウドエンジニアになる方法について、詳しく知りたい方はこちらをご覧ください
未経験からクラウドエンジニアになれるのか?転職のロードマップを詳しく解説。

インフラエンジニアからクラウドエンジニアになるには

一方、すでにインフラエンジニアとしてのスキル・経験がある場合は、クラウドに関する知識を身につけ、クラウドエンジニア向けの求人に応募しましょう。

前章で紹介した資格を取得する他にも、一定のスキルがあるのであれば、実際にクラウドサービスを利用して環境を構築することが良い勉強になります。

クラウドエンジニアを目指す方
パーソルクロステクノロジー社で実現しませんか?



パーソルクロステクノロジー社では現在、AWS、Azureといった
クラウド業務のプロフェッショナルとして活躍したい方を募集しております。

パーソルクロステクノロジー社では、充実した環境で
クラウドエンジニアとしてのキャリアを歩むことができます。



  • 上流から構築まで幅広い領域・分野のプロジェクトへの参画
  • 未経験者でも安心の教育制度(集合研修、e-learning研修、リモート学習など)
  • 仕事とプライベートを両立できる環境


気になる方はぜひ下の詳細ページをクリックしてみてください。



詳細についてはこちらボタン

クラウドエンジニアのキャリアパス

クラウドエンジニアのキャリアパスには以下のようなものがあります。

技術職のキャリアパス

クラウドエンジニアとして得た技術・スキルを、技術職にて生かし続けることができます。

ITスペシャリスト

クラウドエンジニアとしての技術を続けて高めたい場合は、ITスペシャリストになることができます。

サーバー・ネットワーク、クラウドサービスの知識はもちろん、開発の経験も求められます。開発知識・技術ともに高いレベルで、大体の開発・業務で第一線で活躍できるほどのスキルが求められるでしょう。 そうした高度な技術を持ち合わせることで、より好条件の求人を見つけることができます。

webエンジニア

クラウドエンジニアとしてのクラウドの知識を生かし、webエンジニアに転身することもできます。
webエンジニアとして働くためには、HTML/CSS・JavaScript・PHPナドノプログラミング言語を学ぶ必要があります。

ですが、最近はwebシステムのサーバーをクラウド化することなどもあるため、それらさえ学習・習得できれば、クラウドの知識を生かしながらwebエンジニアとして活躍することが可能です。

web開発の需要は高いですし、インフラ系の仕事と比べると創造性が求められる作業も増えるため、業務内容を心機一転変えたい方にもおすすめです。

マネジメント職のキャリアパス

クラウドエンジニアとして経験を詰んだ後、マネジメント職に転職することもできます。

プロジェクトマネージャー

プロジェクトマネージャーとは、開発全体をまとめる役職です。プロジェクトの進捗管理や、クライアントとの打ち合わせ、プロジェクトメンバーとの関係づくりなど、開発全体の指揮を取ります。

コミュニケーションが得意な方、リーダーシップのある方におすすめのキャリアパスです。

クラウドコンサルタント

クラウドコンサルタントとして、クラウドの知識を生かすこともできます。
クラウドコンサルタントとは、クラウドを使ったシステム提案を行うコンサルタントです。

実際のクラウドサービスの経験を生かし、開発の内容の相談に乗ったり、必要に応じた解決策を企画・提案できるでしょう。
コミュニケーション力・提案力に加え、経営やビジネスの知識も求められるキャリアパスです。

クラウドエンジニアに将来性はある?

クラウドエンジニアの需要は近年高まっていますが、将来性はあるのでしょうか?

結果から申し上げると、「将来性が高い」と言えます!
多くの企業、特にスタートアップやベンチャー企業を含む広範な業界で、クラウドテクノロジーの採用が急速に進んでいます。

AWS、Azure、GCPなどの主要なパブリッククラウドプロバイダーを導入する企業が増加しており、一部の大手企業は完全にクラウドに移行しているケースも増えています。このような動向から、まだクラウドを採用していない企業も積極的に導入に向けて行動を起こしています。

さらに、クラウドサービス自体も進化し続けており、これからも新たな需要が生まれると予測されています。このため、クラウドエンジニアの需要は今後も高まり続けるでしょう。

まとめ

この記事では、クラウドエンジニアについて、その仕事内容から年収、必要なスキルなど、幅広くご紹介しました。

これからの時代、クラウドエンジニアの需要はより高まると考えられます。
特にエンジニアとしてのキャリアパスを考えている方は、クラウドの知識を習得して、クラウドエンジニアを目指してみるのはいかがでしょうか?

記事一覧に戻る