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コラム

2024.08.20

ネットワークエンジニアは楽しい?やりがいや大変なこと・なるための資格など詳しく解説

近年DX化により世界ではIT人口不足が進み、ネットワークエンジニアの需要が高まりつつあります。経験未経験問わずネットワークエンジニアを目指す人も多いのではないでしょうか。しかし、新しい職を目指すときに気になるのはその楽しさややりがいです。そこで今回はネットワークエンジニアのやりがいを中心に解説していきます。

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監修:大畑 健一(おおはた けんいち)

パーソルクロステクノロジー株式会社
採用・教育統括本部 ICT採用本部 キャリア採用部 2G
メーカーや教育、キャリア系を中心にネットワークエンジニアの経験を持つ。
2020年10月にパーソルクロステクノロジー(旧パーソルテクノロジースタッフ)に入社。
2022年4月から現在の部署にて中途採用エンジニア向けの広報を担当。


ネットワークエンジニアとは

ネットワークエンジニアは、情報技術分野においてコンピューターシステムや通信ネットワークを設計、構築、運用、管理する専門家です

ネットワークエンジニアの主な役割は、効率的で安定したネットワークインフラストラクチャを提供することで、ビジネスや組織のコミュニケーションとデータの流れを確保することです。以下に、ネットワークエンジニアの主な仕事内容を5つ紹介します。

ネットワーク設計とプランニング

ネットワークエンジニアは、ビジネスのニーズや要件に基づいて、適切なネットワークアーキテクチャを設計します。これには、ネットワークのトポロジー、プロトコル、セキュリティ対策、スケーラビリティなどが含まれます。また、将来の成長に備えたネットワークの拡張計画も立案します。

ネットワーク構築

設計したネットワークを実際に構築する作業もネットワークエンジニアの重要な仕事です。これには、ルータ、スイッチ、ファイアウォール、アクセスポイントなどのネットワークデバイスの設定と接続を行う作業が含まれます。

ネットワーク設定と管理

エンジニアはネットワークデバイスの設定や管理を行い、ネットワークトラフィックの効率的な制御や監視を行います。これには、IPアドレスの割り当て、ルーティングテーブルの設定、セキュリティポリシーの適用などが含まれます。

ネットワークセキュリティ

データ漏洩や不正アクセスなどからネットワークを保護するためのセキュリティ対策も重要な役割です<。ファイアウォールの設定、侵入検知システムの運用、暗号化の実装など、さまざまな手段を使ってネットワークの安全性を確保します。

トラブルシューティング

ネットワークの障害や問題が発生した際に、迅速に原因を特定し解決する能力が求められます。ネットワークエンジニアはトラブルシューティングのスキルを駆使して、ハードウェアの故障、接続エラー、ネットワーク遅延などの問題を修復します。

ネットワークエンジニアは、コンピューターネットワークが組織の業務において重要な役割を果たす現代のビジネス環境において、不可欠な存在です。彼らの専門知識とスキルにより、安定したネットワークインフラストラクチャが確保され、スムーズなビジネス運営が支えられています。

ネットワークエンジニアの楽しさ・やりがい

ネットワークエンジニアとしての仕事には多くの楽しさやりがいがあります。以下に5つの観点からネットワークエンジニアのやりがいを解説していきます。

・専門性が高い
・ビジネスと直結している
・アウトプットが目に見える
・チームでの達成感
・高収入である

それぞれ詳しく解説していきます。

専門性が高い

ネットワークエンジニアは、ネットワークの基本的な原則から高度なプロトコル、セキュリティ対策、クラウドインフラ、ソフトウェア定義ネットワーキング(SDN)など、広範な技術分野にわたる深い知識を持つ必要があります。

さまざまな機器やプロトコルに対する理解が求められるため、日々学習と情報収集が不可欠です。これにより、自身のスキルセットを拡充し、専門家としての地位を確立できます。誰でもできるような仕事をしているよりも、専門性が高いほうが楽しさややりがいを感じやすいでしょう。

ビジネスと直結している

ネットワークエンジニアは、ビジネスのニーズに合わせてネットワークを設計し、運用しています。

例えば、オンラインビジネスの場合、ウェブサイトへのアクセスが円滑でなければ顧客体験に影響が出ます。また、リモートワークの増加により、安全かつ高速なリモートアクセスが求められており、ネットワークエンジニアの役割はますます重要になっています。自分が完成させたネットワークのシステムが実際に役に立っているのを実感できるのは、モチベーション維持として非常に重要です。

アウトプットが目に見える

ネットワークエンジニアの作業が具体的なアウトプットとして現れる例は多くあります。新しいネットワーク機器の設置やセキュリティ対策の強化、ネットワークトラフィックの最適化など、変更が直接的な結果として表れます。

これにより、自身の取り組みが組織全体の成果に寄与していることを実感できます

チームでの達成感

大規模なネットワークプロジェクトでは、複数のエンジニアや専門家と協力して目標を達成する必要があります。

このチームワークの中で、個々のスキルやアイデアを結集し、課題を解決する過程が非常に充実感のあるものとなります。プロジェクトの成功は、チーム全体の努力の結果であり、その達成感を共有することでモチベーションが高まります。特に、コミュニケーションをとることや連携に楽しさを感じられる人はネットワークエンジニアにやりがいを感じるでしょう。

高収入である

いくらやりがいや楽しさがあったとしても、その業務に見合った報酬がなければ、素直に楽しいと感じるのは難しいでしょう。その点、ネットワークエンジニアのスキルは市場で高く評価されており、それに見合った報酬を受け取ることができます。 企業や組織にとって、安定したネットワークインフラは極めて重要になるため、その維持や向上に専門家のアドバイスと技術が欠かせません。そのため、ネットワークエンジニアは需要が高く、その分給与水準も比較的高い傾向にあります

このようにネットワークエンジニアには様々なやりがいがあります。高度な専門知識を活かしてビジネスに貢献し、チームと協力してプロジェクトを成功に導く過程で、専門家としての成長と達成感を得ることができるでしょう。

ネットワークエンジニアの厳しさ

ネットワークエンジニアにはやりがいゆえの厳しさも存在します。3つの観点から詳しく解説していきます。

24時間365日でネットワークに対応する必要がある

ネットワークエンジニアは、組織のネットワークが正常に稼働していることを保つ責任を持っています。これは、ネットワークのトラブルや障害が発生した際に迅速に対応しなければならないことを意味します。

特に大規模な企業や24時間稼働するサービスを提供する組織では、ネットワークの問題がビジネスに直接影響を及ぼす可能性があり、即座の対応が求められることがあります。そのため、夜間や週末を含む365日、いつでも対応できる状態を維持する必要があります。

業務に必要な専門知識が非常に多い

ネットワークエンジニアの仕事には、広範な専門知識が求められます。ネットワークの設計、セキュリティ、プロトコル、ルーティング、スイッチング、ファイアウォールなど、多岐にわたるトピックに精通する必要があります。

また、新しい技術やネットワークトレンドに追従することも重要です。この知識の広がりと深さについて常に学習を続け、アップデートしていく必要があります

キャリアアップするには勉強し続ける必要がある

ネットワークエンジニアとしてのキャリアを築くためには、絶えず学習と自己啓発が求められます。技術は日々進化しており、新しいツールやアプローチが出てきます。

また、認定試験を取得することや新たなスキルを習得することが、キャリアの進展に必要な場合もあります。常に最新のトピックに関する情報を追い続け、自身のスキルセットを更新し続ける必要があります

このようにネットワークエンジニアとしての仕事は、その重要性や専門性からくる厳しい側面も存在します。24時間稼働するネットワークの対応や、多岐にわたる専門知識の維持、常に学習を続けることの必要性などが挙げられます。

しかしそれと同時に、これらの厳しさを乗り越えることで、組織にとって不可欠な存在としての役割を果たし、自己成長と達成感を感じることもできるでしょう

ネットワークエンジニアの将来性

ネットワークエンジニアの将来性は大いにあるといえます。その理由を4つの観点から解説していきます。

クラウド化

クラウドコンピューティングの普及に伴い、多くの企業がクラウドサービスを利用するようになっています。ネットワークエンジニアは、クラウド環境の設計や管理、セキュリティの確保など、クラウドベースのネットワークインフラストラクチャの専門知識が求められます。クラウド化の進展に伴い、ネットワークエンジニアの需要が増加しています

人材不足

ネットワークエンジニアの専門知識は広範であり、その需要は高まっていますが、適切なスキルを持つ人材が不足しています。特に高度なネットワーク設計やセキュリティ対策を行えるエンジニアの需要が顕著です。そのため、適切なスキルを身につけたネットワークエンジニアは市場で重宝される存在となっています。

5Gの普及

第5世代移動通信(5G)の普及により、高速で大容量のデータ通信が可能となります。これに伴い、5Gの基盤となるネットワークインフラの構築や管理が重要となります。ネットワークエンジニアは、5Gネットワークの導入と運用に関するスキルを持つことで、需要を拡大させることができます

デジタルトランスフォーメーション(DX)

組織がデジタル化を進める中で、ネットワークはビジネスプロセスの中核を担う要素となります。デジタルトランスフォーメーション(DX)において、ネットワークのスケーラビリティ、セキュリティ、クラウド接続などの要件が増加しています。ネットワークエンジニアは、DX戦略の一環として、組織のネットワークインフラを最適化する役割を果たします

【関連記事】
■インフラエンジニアについてさらに詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
ネットワークエンジニアの将来性とは?将来性の有無について詳しく検討します

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ネットワークエンジニアになるための資格4選

ここではネットワークエンジニアになるための資格を4つご紹介します。

情報処理安全確保支援士

情報処理安全確保支援士は、日本国内で広く認知されている情報セキュリティ分野の資格です。ネットワークセキュリティやシステムセキュリティに関する知識を証明するための試験です。ネットワークエンジニアとしてのスキルを高めつつ、セキュリティ面でも専門性を示すことができます

情報処理技術者試験(基本情報技術者等)

情報処理技術者試験は、日本国内で広く知られている情報技術分野の試験です。基本情報技術者、応用情報技術者などの試験があり、ネットワークエンジニアとしての基本的な知識やスキルを幅広くカバーします

Cisco Certified Network Associate (CCNA)

CCNAは、シスコシステムズが提供する国際的に認知されるネットワーク関連の資格です。ネットワークの基本概念からルーティング・スイッチング技術、セキュリティまで幅広い領域をカバーしています。国際的な企業での就業やキャリアのステップアップに役立ちます

CompTIA Network+

CompTIA Network+は、国際的なネットワーク関連の資格で、ネットワークの基本的な概念やトラブルシューティングに関するスキルを評価します。ネットワークエンジニアとしてのスキル向上に役立つ資格であり、国際的なネットワークジョブに関心がある方に適しています

これらの資格は、ネットワークエンジニアとしてのスキルを向上させるために役立ちます。選択する際には、自身のキャリア目標や専門的な興味に合わせて資格を選ぶことが重要です。

ネットワークエンジニアに向いている人

ここではネットワークエンジニアに向いている人の特徴を5つ紹介します。それは以下の5つです。

・コミュニケーション力・協調性がある
・正確さと忍耐強さがある
・論理的思考力がある
・体力がある
・広い視野を持っている


それぞれ詳しく解説していきます。

コミュニケーション力・協調性がある

ネットワークエンジニアは、チーム内でのコラボレーションや顧客との対話が不可欠です。問題の説明や解決策の提案、プロジェクトの進捗報告など、明確で効果的なコミュニケーション能力が求められます。協力して仕事を進め、円滑なコミュニケーションを保つことでプロジェクトの成功に貢献できます

正確さと忍耐強さがある

ネットワークエンジニアは、ディテールに注意を払う必要があります。正確な設定やトラブルシューティングがネットワークの安定性に影響を与えるため、精度を保つことが重要です。また、問題が解決するまで忍耐強く取り組むことが求められることもあります。

論理的思考力がある

ネットワークエンジニアは、複雑なネットワーク構造や問題の分析と解決において論理的思考力を活用します。トラブルシューティングや設計において、問題の原因を追求し、効果的な解決策を見つける能力が重要です

体力がある

ネットワークエンジニアは、ネットワーク機器の設置やメンテナンス、ケーブルの配線など、物理的な作業も行うことがあります。特に大規模なプロジェクトや新しいインフラの導入では、長時間立ち仕事をすることがあるため、体力が必要です

広い視野を持っている

ネットワークエンジニアは、ネットワークの一部として全体を捉える能力が求められます。ITインフラ全体やビジネスプロセスとの関連性を理解し、ネットワークの設計や運用を行うことで、組織の目標に対する貢献を最大化できます

未経験からネットワークエンジニアになるには

ここでは未経験からネットワークエンジニアになるための方法を5つのステップに分けてご紹介します。

STEP 01 基本知識の習得

エンジニアは特に基本知識がなければ仕事になりません。そこでネットワークの基本的な用語や概念、プロトコル、ネットワークトポロジーなどについて学びましょう。

また、プログラミングやオペレーティングシステムの基礎知識を持つことが重要です。Pythonなどのスクリプト言語を学び、LinuxやWindowsの基本操作も習得しましょう。

STEP 02資格の習得

初心者向けの資格を取得して基本的なネットワーク知識を証明しましょう。これらの資格は未経験者にもアプローチ可能であり、就業の足掛かりになります。

STEP 03スキルの実践と実習

実際のルーターやスイッチを手に入れて、自宅で小規模なネットワークを構築してみましょう。IPアドレスの設定や基本的なトラブルシューティングを経験することで、実践的なスキルを磨けます。

また、仮想化技術を用いて仮想ネットワークを構築し、さまざまな設定やシナリオを試してみることで、リアルな環境を用意する手間を省きながらスキルを高めることができます。

STEP 04インターンシップやボランティア活動

IT企業や組織でのインターンシップに参加することで、実務経験を得るチャンスを得られます。ネットワークエンジニアの日常業務に触れ、実際の環境で学びを深めましょう。

また、ネットワーク関連のオープンソースプロジェクトに参加することで、実際のプロジェクトに貢献しながら経験を積むことができます。GitHubなどを活用して、実際のコードや設定に関わってみましょう。

STEP 05 就職活動とキャリアのスタート

まず、自分のスキルや資格を踏まえたうえで自分に合った求人を探すことが大切です。適切な経験を得てスキル習得や成長を目指しましょう。

そして一番大切なことが就業後も学習を続けることです。さまざまなネットワーク関連の資格やトレーニングを追求し、専門分野を深化させてキャリアを築いていきます。

このステップを順に進めることで、未経験からネットワークエンジニアとしての道を着実に歩むことができます。自己学習や実務経験を通じてスキルを磨きながら、業界での評価を高めていくことが大切です。

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まとめ

いかがでしたでしょうか。ネットワークエンジニアは大変なことも多いです。しかしながらそれ以上のやりがいや楽しさがあるのも事実です。 ネットワークエンジニアの仕事は、技術とビジネスの融合が生み出す魅力的なキャリアです。専門性を高め、組織やビジネスに貢献することで、成果を実感し、やりがいを大いに感じられるでしょう。

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