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コラム

2024.09.25

AIエンジニアの将来性は?気になる需要の現実、未来展望を解説!

近年、人々の生活のあらゆるシーンにAIが浸透しています。最近では生成AIの登場によってよりAIへの需要が高まっていることは明らかでしょう。それに伴い、AIエンジニアという職業が今後どのような未来を迎えていくのか興味を持っていらっしゃる方も多いと思います。 例えば、

  • AIの登場に伴い、AIエンジニアという職業は将来性があるのか
  • AIに仕事を取って代わられるのでは

という疑問を持っている方も少なくないはずです。この記事では、 AIエンジニアの将来性について 詳しく解説していきます。ぜひ参考にしてください。

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監修:大畑 健一(おおはた けんいち)

パーソルクロステクノロジー株式会社
採用・教育統括本部 ICT採用本部 キャリア採用部 2G
メーカーや教育、キャリア系を中心にネットワークエンジニアの経験を持つ。
2020年10月にパーソルクロステクノロジー(旧パーソルテクノロジースタッフ)に入社。
2022年4月から現在の部署にて中途採用エンジニア向けの広報を担当。

AIエンジニアとは?

AIエンジニアは主に以下の仕事内容を行います。

  • 人工知能(AI)開発
  • 機械学習
  • 音声・画像・自然言語処理システムの開発
  • データ収集・データベース構築

人工知能(AI)開発


AIエンジニアの中心業務です。AI開発の目的を設定し、必要なデータを集め、機械学習モデルを決定して開発します。開発後は、WebサービスなどにAIを組み込みます。この過程では、プログラミングスキルや数学的知識が重要です。

機械学習


AIがデータから法則やパターンを学習するためのプロセスです。機械学習を行うことで、AIは自身で分析し、問題解決に役立てる知識を習得します。ディープラーニングは、機械学習の一種で、より複雑なパターンを学習できる技術です。

音声・画像・自然言語処理システムの開発


音声認識、画像処理、自然言語処理といった特定の分野に特化したAIシステムを開発します。これにより、例えば自動運転車の障害物検知や音声アシスタントの会話理解などが実現します。

データ収集・データベース構築


AIが学習するために必要なデータを収集し、それを管理するデータベースを構築します。クラウド技術を活用し、大量のデータを効率的に処理するインフラを整備することも重要な役割です。

これらの業務を通じて、AIエンジニアは幅広い分野でAI技術を活用し、問題解決に貢献しています。AIは、顔認証、疾病の画像診断、自動車の自動運転、カスタマーセンターの相談支援、異常や障害の検知等々、様々な分野で研究開発が進んでいます。これらの開発において重要な役割を担っているのがAIエンジニアです。

必要な知識やスキル

AIエンジニアに必要な知識やスキルは以下の通りです。

プログラミングスキル

AIエンジニアにはPythonなどのプログラミング言語が必須です。特に、データ処理やアルゴリズム設計のためのスキルが求められます。

数学や統計学の知識

機械学習モデルの構築には、線形代数、微積分、確率論などの数学的知識が不可欠です。また、統計学の理解がデータの分析やモデルの評価に重要です。

機械学習やディープラーニングの知識

機械学習の基本的なアルゴリズム(例:線形回帰、ロジスティック回帰、決定木、ランダムフォレストなど)と、その数学的な背景を理解することが重要です。
また、ニューラルネットワークの基礎から始まり、畳み込みニューラルネットワーク(CNN)、リカレントニューラルネットワーク(RNN)、トランスフォーマーモデルなどの高度なモデルの仕組みと実装方法も必要です。

データベースに関する知識

AIシステムは大量のデータを処理するため、SQLやNoSQLデータベース、さらにはビッグデータ技術(Hadoop、Sparkなど)についての理解が必要です。また、クラウドサービス(AWSやGoogle Cloud、Microsoft Azure)を利用してデータベースを管理するスキルも重要です。

AIエンジニアに役立つ資格

AIエンジニアとしてのスキルや知識を証明するために、資格は非常に有効な手法です。また、AIエンジニアを目指す方やすでにスキルを持ち合わせている方はもちろんのこと、他業種で働く方についても今後のキャリアを考える上で重要になってくることは間違いありません。
AIエンジニアに役立つ資格としては以下のようなものが挙げられます。

  • AI実装検定
  • E資格
  • G検定
  • データサイエンティスト検定 (リテラシーレベル)
  • 画像処理エンジニア検定
  • AWS専門知識認定資格
  • Professional Data Engineer
  • 統計検定
【関連記事】
■AIエンジニアに向けた資格については、こちらの記事をご覧ください。
AIエンジニア向け厳選資格7選!取得メリットや勉強方法についてもご紹介!

AIエンジニアの需要と将来性

それでは、AIエンジニアの需要と将来性について解説していきます。

現在の市場動向

現在のAIエンジニアの需要は非常に高いです。
例えば、経済産業省のデータによると、2020年時点のAIエンジニアの需要数は3.8万人、2030年予測は24万人となっています。さらに、PwCが行った最新のAIの影響に関する調査「2024 Global AI Jobs Barometer」によると、AIに関連する職種の求人は他の職種に比べて非常に速いペースで増加しています。具体的には、AI関連の求人は2012年以降で約7倍に増加しており、現在もAI関連の職種における雇用数の伸びは平均で27%鈍化しているものの、依然として雇用数自体は増加しています。
日本のAI市場規模で言えば、総務省の調査によると、2019年の売上が約400億円から2025年には1,200億円を超えると予測されています。
テレワークの普及やDXを進める企業の増加に伴い、AI市場はさらに成長する見込みです。市場の拡大により、AI技術に関連する職種の需要が高まり、AIエンジニアの求人も増加すると考えられます。

将来の需要はどうなる?

結論から言えば、AIエンジニアの将来性は非常に明るいといえます。その根拠を以下の三つの観点から見ていきましょう。

  • AI関連技術への需要増加
  • IT人材の不足
  • 活躍の場の広がり

AI関連技術への需要増加

”AI市場規模”

Grand view Researchによると、AI市場は驚異的な成長を遂げており、世界の人工知能市場規模は 2023年に1,966.3億米ドルと推定され、2024年から2030年にかけて年平均成長率(CAGR)は36.6%と予測されています。これにより、AI関連の職種は今後も増加し続ける見込みです。

実際、みなさんが普段使っているスマートフォンやChatGPTなどの生成AI、画像解析など、様々な場面で利用されているAIですが、これからもさらに改善されていきます。また、現在AIが使用されていない部分についても今後AI化していくかもしれません。AI関連の職種は、AI技術の進化とともに、引き続き高い需要を維持しています。これらのAIスキルは今後も幅広い産業で求められるため、関連する人材には大きなキャリアチャンスがあるとされています。

IT人材の不足

国内の経済産業省によれば、少子高齢化が進む中、労働人口が減少していることで人材確保が難しくなっています。 また、技術進展が進むIT分野では、需要構造が変化し、人材に求められるスキルや能力が変化するため、需要構造に対応したIT人材を確保していくことが求められています。AIエンジニアは技術的にハードルが高く非常に多くの知識を必要とします。

活躍の場の広がり

AIエンジニアに求められるスキルは多岐にわたり、プログラミング、データサイエンス、機械学習、コンピュータビジョンまで含まれます。これらのスキルはAI分野だけでなく多くの分野でも利用可能なため、キャリアの幅が広がります。また、論理的思考力や問題解決能力などのスキルも向上するため、多種多様な職業で能力を発揮できます。

さらに、日本よりもAI技術が進んでいるアメリカや中国ではAI人材は求められる職種です。海外も視野に入れるとその需要や将来性は、非常に高いと言えるでしょう。


AIは現在の労働力不足を生産性効率の向上によって補うことができる上に、今後も活用範囲が広がっていくことが予想できます。それに伴い、AIエンジニアの求人も増加するということが予測できます。 その一方でIT人材は不足しているため、需要は高いのに供給が追いついていないという事態が現状です。

出典:)「2024 Global AI Jobs Barometer」PwC 出典:)「Artificial Intelligence Market Size, Share & Trends Analysis Report By Solution, By Technology (Deep Learning, Machine Learning, NLP, Machine Vision, Generative AI), By Function, By End-use, By Region, And Segment Forecasts, 2024 - 2030」Grandview research 出典:)「IT人材供給に関する調査」経済産業省

AIエンジニアとして働くメリットとデメリット

AIエンジニアには様々な意見が寄せられていますが、AIエンジニアとして働くことにはメリットとデメリットがあります。この章ではメリットとデメリットの両方を紹介していきます。

メリット

AIエンジニアとして働くメリットは、以下のような点が挙げられます。

  • 平均年収が高い
  • 最先端技術に触れることができる
  • 多岐に渡る業界で活躍できる

平均年収が高い

国内におけるAIエンジニアの平均年収は 約558.3万円 とされています。
これは国内の平均年収458万円と比較しても高めの水準に位置しており、AI技術の需要が高まっていることを反映しています。 特に、データサイエンスや機械学習に関する高度なスキルが求められるため、専門性の高さが収入に直結しています。

さらに、東京都内ではAIエンジニアの平均年収が 616.7万円 に上ります。都市部では企業のAI導入が進んでおり、その結果、AIエンジニアの需要も高まっているため、年収が全国平均を上回る傾向にあります。
特に大手企業やスタートアップが多く集まる東京では、優秀なAIエンジニアに対する報酬が一層高く設定されているのが現状です。 また、海外ではよりAIの市場が急速に拡大しているため、さらに高水準な収入が期待できるといえます。

最先端技術に触れることができる

AIエンジニアは、最新の技術に直接触れられるという大きなメリットがあります。 AIは近年、驚異的な速さで進化を遂げており、新たなアルゴリズムやツールが世界中で日々開発されています。これらの最新の技術を使用することで自身のスキルを磨くことが可能です。
また、Analytics VidhyaのようなAIエンジニアが活用するコンテストやセミナーに積極的に参加することで、世界中の最新の技術やデータを学ぶ機会も得られます。

多岐に渡る業界で活躍できる

AIはほぼすべての業界で利用されているため、AIエンジニアはさまざまな分野で働く機会があります。特に需要が高い業界にはヘルスケアや金融、製造業、不動産業などがあり、AI分野だけでなく幅広い分野でキャリアを築くことが可能です。

デメリット

AIエンジニアは多くのやりがいがある一方で、デメリットも存在します。

  • 高度なスキル要件
  • 競争の激化

高度なスキル要件

AIエンジニアには高度な数学、統計、プログラミングスキルが要求され、さらにディープラーニングや機械学習アルゴリズムなど、専門的な技術知識も必要です。
そのため、初心者が簡単に始めようとするには技術的ハードルが高すぎるということがあります。ただ年収が高いからと言ってAIエンジニアを目指そうとすると、非常に苦労することになるでしょう。

競争の激化

AI分野の成長とともに、競争も激しくなっています。多くの企業がAI技術を導入する一方で、AIに特化した人材は希少であり、常に最新のスキルを持っていることが求められます。特に、自然言語処理や生成AIといった新しい分野でのスキルが求められており、これらのスキルを持つ人材が企業の中で高く評価されています。

しかし、同時にこれらの分野でのスキルを持つ人材は依然として不足しており、企業は必要な人材を確保するために競争力を高めています。AIエンジニアとして働くには、 常に最新の知識を学習し続けることが必要 です。

AIエンジニアの未来展望

ここからは、AIエンジニアの未来展望について解説していきます。

開発分野の拡大の可能性

前述したように、AIエンジニアの未来には、開発分野のさらなる拡大が見込まれています。現在、AI技術はすでに自動運転車、医療診断、スマートホーム、金融予測などの分野で幅広く利用されていますが、将来的にはもっと多様な分野での応用が進むと予想されます。

AI技術の強みの一つは、幅広い分野への応用が可能である点です。 そのため、AIエンジニアのネガティブな意見だけを見てAIエンジニアとして働くことを諦めてしまうのはもったいないかもしれません。

スキルが活かせるキャリアパス

AIエンジニアとして一生を終えるだけではなく、その知識と経験を生かせる職業は様々に存在します。

例えば、AIエンジニアのスキルが生かせる職業は、以下のようなものがあります。

  • AIコンサルタント
  • データサイエンティスト
  • マネジメント職

AIコンサルタント

AIエンジニアの技術的知識と問題解決能力は、AIコンサルタントとしても生かせます。AIコンサルタントは、クライアント企業に対してAI技術の導入方法を提案し、ビジネスプロセスの最適化や効率化を支援します。この役割では、技術面とビジネス面の両方を理解し、企業のニーズに応じたAIソリューションを提供するスキルが求められます。

データサイエンティスト

AIエンジニアとしてのスキルを活かし、分析やモデリングなどの業務に携わることで、データサイエンティストに転身することも可能です。 データサイエンティストは、新たな商品やサービスを生み出したり、業務プロセスを革新するためにデータを分析します。
AIエンジニアはデータエンジニアが整理・加工したデータを分析することもあるため、ビッグデータの解析や分析も行うため、データサイエンティストの業務に活かすことができます。

マネジメント職

マネジメント職は、技術スキルの他にも管理スキルやコミュニケーションスキルが求められる立場です。
AIエンジニアはシステム開発の初期段階を担当しているため、プロジェクトの計画や提案などの管理業務に携わっていれば、将来的にプロジェクトマネージャーのポジションに挑戦することも可能です。マネジメント経験のあるIT人材は非常に市場価値が高まる ため、その後のキャリアパスにも期待ができるでしょう。

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まとめ

いかがでしたか。本記事では、AIエンジニアの将来性について詳しく解説しました。AIエンジニアには否定的な意見も寄せられることも少なくないですが、将来性や需要は高いといえることがご理解いただけたかと思います。
ぜひ、今後のキャリア発展の参考にしてみてください。

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