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データ主導の意思決定がビジネスの成功に欠かせない現代において、BI(ビジネスインテリジェンス)エンジニアの需要は急速に高まっています。
企業が持つ膨大なデータを整理・分析し、ビジネスに有用なインサイトを提供するBIエンジニアは、企業にとって不可欠な存在です。そんなBIエンジニアの年収は、スキルや経験、勤務先の企業によって大きく異なります。
本記事では、そんなBIエンジニアをこれから目指す方や、キャリアの次のステップを考えている方に向けて、BIエンジニアの国内外における年収の実態、業務内容、そしてキャリアアップに向けた具体的な方法についてなど詳しく解説していきます。
目次
監修:大畑 健一(おおはた けんいち)
パーソルクロステクノロジー株式会社
採用・教育統括本部 ICT採用本部 キャリア採用部 2G
メーカーや教育、キャリア系を中心にネットワークエンジニアの経験を持つ。
2020年10月にパーソルクロステクノロジー(旧パーソルテクノロジースタッフ)に入社。
2022年4月から現在の部署にて中途採用エンジニア向けの広報を担当。
BIエンジニアとは
BI(ビジネスインテリジェンス)エンジニアは、企業のデータを収集・分析し、意思決定を支援する専門職です。企業が持つ 膨大なデータを基に、ビジネスに有用な洞察を提供する役割を果たしています。
BIエンジニアは、データの可視化やレポート作成を通じて、経営層やマーケティング部門にとっての「 データ活用の橋渡し役」としての役割が求められています。
BIエンジニアとは?ビジネスインテリジェンスの意味やツールを簡単に解説!
BIエンジニアの重要性
デジタル化が進む現代、データ分析に基づくビジネスの意思決定が成功の鍵となっています。
適切なツールとデータセットを活用し、企業が迅速かつ的確な決断を下せるようサポートするBIエンジニアは、 今後もより重要な職業になっていく と考えられます。
求められるスキル
BIエンジニアには、SQLやPythonなどのプログラミングスキルに加え、データベース管理やETLプロセスの知識が求められます。
また、TableauやPower BIといったデータ可視化ツールの操作スキルも重要です。
BIエンジニアとデータサイエンティストの違い
BIエンジニアとよく間違えられる職業として、データサイエンティストが挙げられます。
そんなBIエンジニアとデータサイエンティストは共にデータを扱いますが、役割が異なります。
データサイエンティストは新しいデータモデルやアルゴリズムを開発するのに対し、BIエンジニアは 既存のデータを活用し、ビジネスに応用可能な形での レポートや分析を提供する役割が中心です。
BIエンジニアの業務内容
BIエンジニアの主な業務は、以下の3つになります。
- データの収集・分析
- レポートの作成
- データの可視化
データの収集と整理
BIエンジニアは、企業内外のデータソースから データを収集し、これを整形・統合する業務を担当します。
データのクレンジングや前処理も行い、分析に適した状態に整えます。
データの分析と洞察の提供
集めたデータを基に、経営層や部門にとって 有益な洞察 を提供します。
トレンドの分析やパフォーマンスの評価、さらには予測分析も行い、意思決定をサポートします。
データの可視化とレポート作成
BIエンジニアは、TableauやPower BIなどのツールを用いてデータを視覚的に表現します。
視覚化されたレポートは、誰にでも理解しやすく、迅速な意思決定を助ける役割を果たします。これにより、 データの利活用が可能 になるのです。
BIエンジニアの国内平均年収
求人ボックスによると、 BIエンジニアの都内での求人平均年収は約597万円 と言われています。この数値は、データサイエンス分野や他のエンジニア職と比較してやや低いものの、国内の平均年収約458万円と比較しても高めの水準に位置していることがわかります。
地域別の年収差
都市部での方が、BIエンジニアの年収が高い傾向があります。
先ほどは都内での平均年収について触れさせていただきましたが、 地方の企業では年収がやや低め に設定されることが多いです。
一方で、リモートワークの普及に伴い、地方でも都市部と同水準の報酬を得られるケースが増えています。
経験年数による年収差
BIエンジニアの年収は、 経験年数やスキルセットによって大きく異なります。新人では400万円台が一般的ですが、5年以上の経験を持つエンジニアは700万円以上を目指せるでしょう。
特に、プロジェクトリーダーとして活躍できるような、経験豊富なエンジニアはさらに高額な報酬を得ることが期待されます。
BIエンジニアの給与が上がる要因
最新のBIツールの活用スキルや、データベース管理スキルを持つエンジニアは、より高い報酬を得る傾向にあります。また、マネジメントスキルやビジネス理解が深い人材は、企業から重宝され、高い年収を得る機会が増えます。
総じてスキルが重要な職業であるため、技術面やマネジメント面でのスキルを磨くことは年収アップに直結 すると言えるでしょう。
データエンジニアの年収は?将来性や他職種との違い、必要なスキルを解説
企業別BIエンジニアの年収ランキング
企業によってBIエンジニアの年収には差があり、大手企業や外資系企業では年収が高い傾向があります。以下に、主な企業の年収を紹介します。
外資系企業
外資系企業では、BIエンジニアの年収が他の企業よりも高いことが多く、1,000万円を超えるケースも珍しくありません。
特にアメリカやヨーロッパの企業は、BIの重要性を理解しており、その分高い 給与が提供されます。 外資といっても語学力を問わない国内勤務の物も多いため、キャリアパスとして視野に入れることは重要であると言えます。
日本国内の企業
国内の大手IT企業や金融機関でも、BIエンジニアの需要が増えています。
これらの企業では、 年収が700万円から900万円 のレンジであることが多いです。
スタートアップや中小企業
スタートアップや中小企業でも、BIエンジニアのニーズが急増していますが、年収は大手企業と比べると低めです。
しかし、ストックオプションやインセンティブが加わることもあり、 長期的には大手企業以上の報酬 が期待できることもあります。
海外BIエンジニアの年収事情
海外では、BIエンジニアの年収は国や地域、企業規模によって大きく異なります。アメリカやヨーロッパの先進国では、日本よりも高い年収が一般的です。
アメリカ
アメリカでは、BIエンジニアの平均年収は約10万ドル(約1,100万円) とされており、シリコンバレーやニューヨークなどのテクノロジー拠点ではさらに高い給与が期待されます。
特に大手テクノロジー企業では15万ドル以上の年収を得ることも可能です。
ヨーロッパ
ヨーロッパでは、イギリスやドイツ、フランスがBIエンジニアにとって人気の国です。年収は、 イギリスで5万ポンド(約750万円)、ドイツで6万ユーロ(約800万円)程度が一般的です。
アメリカと比較すると若干低いものの、生活水準や福利厚生を考慮すると高待遇といえます。
アジア
アジアでは、シンガポールや中国がBIエンジニアの年収が高い地域です。
シンガポールでは約8万シンガポールドル(約650万円)、中国の大都市では100万元(約1,700万円) を超えることもあります。
未経験からBIエンジニアになる方法
未経験からBIエンジニアとしてキャリアをスタートするには、以下のスキル習得が必要となります。
- プログラミングスキルの習得
- データベース管理とETLプロセスの理解
- 可視化ツールの操作スキル
プログラミングスキルの習得
SQLはBIエンジニアにとって必須のスキルです。 PythonやRなどのデータ分析に強い言語 も学習することで、より広範な業務に対応できるようになります。
データベース管理とETLプロセスの理解
データの収集と整理を効率的に行うためには、 データベース管理やETL(Extract, Transform, Load)プロセスの理解が欠かせません。
これらのスキルを身につけることで、BIエンジニアとしての基盤を築けます。
可視化ツールの操作スキル
TableauやPower BIなど、データ可視化ツールの操作スキルを習得することで、 分析結果を分かりやすく伝える力 が養われます。
これにより、ビジネスの意思決定に貢献できるエンジニアとして活躍することが可能です。
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BIエンジニアとしての年収アップのポイント
BIエンジニアとして年収を上げるためには、以下のポイントに注目することが重要です。
最新ツールの習得
技術革新が進む中で、新しいBIツールの習得は年収アップにつながります。特にクラウドベースのツールやAIとの連携を強化したツールをいち早く取り入れることが、他との差別化に役立ちます。
また、まだ成長市場であることからも 最新技術やツールに目を光らせておいて損はないでしょう。
リーダーシップとプロジェクト管理
プロジェクトをリードできるエンジニアは、高い報酬を得やすくなります。
チームのマネジメントスキルを磨き、プロジェクト全体を俯瞰して管理する能力を持つことで、より 責任のある役職につき、年収アップを狙えます。
戦略的なキャリア設計
業界内での評価を高めるために、キャリアを戦略的に設計し、転職や昇進のタイミングを見極めることが重要です。
大手企業や外資系企業での経験を積むことは、年収アップの大きなステップとなるでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?BIエンジニアの年収は国内平均年収と比較すると高い水準にあると言える一方で、スキルや経験、企業、国籍によって大きく異なる ことが、お分かりいただけたと思います。
また、年収アップを目指すためには、 常に技術をキャッチアップし、実務経験を積むことが重要です。さらに、リーダーシップやビジネススキルの向上も年収アップに大きく寄与します。