「プログラマーって英語が得意そう」英語で書かれたコードを読み、日々改善を重ねるプログラマーが、他業種からよく聞かれる質問のひとつです。
実際にプログラマーという職業は、英語を特別に学習する必要がなく、日々の業務ですでに英語脳に近づいるのでしょうか。そんな疑問を明らかにすべく、プログラミングと英語学習の関係性について考えてみました。
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Javaが分かると英語も読める!?日々のデバッグで鍛えられるリーディング力
出典:これからの時代はプログラミングって聞くけどどの言語がいいの? | Code部
図の注釈:
•IEEE/アメリカの電気工学技術学会誌によるランキング。(2015)
•TIOBE/ Google や Yahoo!、Baidu、MSN などの検索エンジンにも活用されているプログラミング言語の指標 TIOBE Index。(Sep.2015)
•Devpost(Student Hacker Report)/ソフトウェア開発者が集うコミュニティーサイト Devpost(ユーザー40万以上)内で使われているプログラミング言語の割合。(2014-2015)
•GitHub/GitHub 内で使用されているプログラミング言語の割合。(2015)
•RedMonk/GitHub と Stack Overflow に由来したプログラミング言語のランキング。(June.2015)
プログラマーの仕事の主軸となるのが、さまざまなプログラム言語を用いてコードを書くこと。その中で、ユーザーエンドの言語であるJavascriptの人気が高いことが上の図からもわかりますが、最もニーズがあるのが「Java」です。
そのJavaのプログラムには、英文法とほぼ同じ構造や英文そのもののような表現が頻出しているのです。
▼ Javaと英語の例文比較
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Java:public class Customer extends Party {}
英文:The public class Customer extends Party.
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出典:達人プログラマーを目指して
Javaで書かれたソースコードが限りなく英語に近いことがわかります。プログラムの構造を理解し、バグを見つけ出す日常業務は、英語の文章構造を把握することによく似ています。結果的にそういった英文の多読は、英語力を向上させるため、日々のプログラミング業務は、英語力を高めるといえるでしょう。
美しいプログラムを書くには文法力が不可欠!コーディングで養う英語力
デバッグに加え、コーディングもプログラマーの重要な仕事。美しいコードを書くためにはJavaの構造、すなわち英語の構文を理解する必要があるのです。
例えば、上記画像は「ドラえもんに秘密道具を出してもらうためのコード」を例としています。そこでは、誰が・何を・どのように順序が守られた「S+V+O」の文法構造の基準にして作られており、これはまぎれもなく英語の構文そのものといえます。
あなたはすでに身につけている?英語学習のプロセスと似ているJavaプログラミング
デバッグやコーディング、Javaを習得したプログラマーの業務は、英語習得のプロセスに類似しています。英文(プログラム)を読んで単語や文法力を鍛え、インプットした表現をアウトプットする(コーディング)プログラマーの業務は、英語学習と非常に近いものがあります。
さらに新たなプログラミング言語を習得したり、テクノロジーの最新動向を掴むためには、英語による学習が必須。その過程で単語力も鍛えられていくでしょう。
慣れ親しんだコードが、自然と英語脳を育んでいる
そもそも多くのプログラミング言語は、英語のネイティブ・スピーカーによってつくられたもの。自分は英語ができない!と仮にそう思っていたとしても、コードに日々慣れ親しんでいるITエンジニアは、英語に対する耐性、いわゆる英語脳が自然と育ち、気づかぬうちに英語力も高まっていることでしょう。