急速に進化を遂げ、世界を変えつつあるIoT。
モノとインターネットを接続することで、例えば「家の鍵をスマートフォンで開ける」「照明をタブレットでつける」「雨が降りそうな時に傘を持っていくように自動でアラート」など、生活をより便利にすることができます。
今後、IoTの知識を持っているエンジニアは注目されるはずです。
しかし、モノとインターネットを繋げて新しいデバイスを作るには、専門的な知識が必要不可欠。
ソニーが開発したMESHという電子タグは、エンジニアでさえも難しいIoTデバイスの制作を、小学生でも可能にしました。
▲グッドデザイン賞を受賞したMESH
MESHを使えば、誰でも簡単にモノをインターネットを使って操作したりすることができるようになります。
アイデア次第で、様々な方法で製品を生み出すことが可能です。
※今回、リノベる株式会社のスマートハウスショールームConnectly Lab.にご協力いただきました
Index
プログラムも配線もいらない電子タグMESHでつくるIoTデバイス
MESHは、BluetoothでiPhoneやiPadのアプリと連携することで、手軽にIoTデバイスを作ることができます。
手のひらサイズの小さな電子タグMESHには、全部で7つのセンサーやライト、ボタンなどがあります。
▲MESHは全7種類。それぞれ異なった働きをします
・Move(動き)タグ。
・Button(ボタン)タグ。
・LEDライトのLEDタグ。
・Motion(人感)タグ。
・Brightness(明るさ)タグ。
・Temperature & Humidity (温度・湿度)タグ。
・GPIOタグ(上級者向け。コネクタに市販のモーターやセンサーを繋いで使用)
これらのタグをMESHのiPhoneアプリと連携させることで、多様な使い方をする事が出来るようになります。
人感センサーで電気をつける。MESHのみでスマートハウスが実現!?
小ささと、カラフルな色からオモチャのような印象をうけるMESH。
ですが、使い方によっては様々なことができるようになります。
「Moveタグでぬいぐるみを動かすと喋るようにする」「ButtonタグでiPhoneのシャッターを切る」「Motionタグで室内に入ったことを検知する」などの使い方があります。
▲アプリを使えば、数ステップでタグを連携させることが可能
MESH単体でも動作しますが、複数のタグを組み合わせて使えば、より高度な操作をすることができ、
例えば、「Temperature & Humidity (温度・湿度)タグで一定の湿度を感知したら、LEDタグを光らせて乾燥を知らせる」といった具合に、アイデア次第で、あらゆることができるようになります。
▲LEDライトの設定画面。灯りの色や点灯時間を設定可能
また、MESH同士だけでなく、iPhoneやiPadのマイクやカメラとも連携。
今後は他社製品のIoT家電などとも連携も予定されているようです。
さらに、Gmailやi:Engineerでも紹介したIFTTTとも連携するので、「Gmailを受信したり、翌日の天気が雨なら、LEDタグで知らせる」というシステムを作ることも可能。
▼IFTTTに関する記事はこちらから!
プログラミング不要でWebサービス同士の連携ができるIFTTTが便利過ぎる!
MESHをうまく使えば、MESHだけでスマートハウスの構築をすることができるかもしれません!
プロのIoT系エンジニアが開発の現場で使用するほど!
特に難しい配線なども不要なMESH。ワークショップなどでは、実際に小学生がMESHを使って様々なモノを作ったりしています。
見た目からも、子ども向け商品のような印象をうけますが、エンジニアが開発の現場で使うこともあるといいます。
IoT製品を製作する時に、複雑な配線をしたり、センサーやモジュールを調達することなく、アプリから数回の操作でタグやデバイスを連携することかできるので、製品のプロトタイプを制作する際に使用しているようです。
▲手のひらサイズなので、あらゆる機器に貼り付けたり、埋め込んだりも可能
たった13グラムのMESH。
IoTに関する製品を作っているエンジニアも実験的に使用したりするほど!
誰でも簡単にIoTで様々なものを構築することができるようになれば、世の中や生活は大きく変わってくるはずです。
IoTデバイスの進化を促す鍵は、MESHにあるのかもしれません!
MESHは、小学生でもIoT製品を作る事が出来ますが、より高度にモノとインターネットを繋げるなら、エンジニアの知識は必要不可欠です。
IoTに関するアイデアがあるなら、行動に移して世の中を変える製品を生み出してみてはいかがでしょうか!
取材協力
リノベる株式会社 Connectly Lab.