1日の中でもっとも多く触れるものは何でしょうか?
現代社会に生きる私たちにとって、スマートフォンが最も触れる機会の多い道具といえます。
仕事や友達との連絡、電車の乗り換え、退屈な時間の暇つぶし、そのどれもがスマートフォンに詰まっています。今や、ライフラインと言えるほどに生活に浸透しています。
また、アプリやWebサービスの開発をしているエンジニアの方なら、1日に何度も確認したりするので、仕事に欠かせないパートナーになっているのではないでしょうか。
毎年のように、新機種がリリースされているスマートフォン。
高性能・高機能なものがリリースされて、形はどんどん小さく薄くなっていきます。それと同時に価格は高くなっていくばかり……
そんなスマートフォン界の流れが、iPhoneやAndroidのアクセサリを開発、製造、販売を行っているトリニティ株式会社がリリースするスマートフォン「NuAns NEO」によって変わってくるかもしれません。
OSはAndroidではなく、Windows 10 Mobileを搭載。背面のカバーも自分で好きなカラー、好きな素材に変更をすることができると個性的。
しかも、本体の価格は、税別で39,800円(別途カバーが必要)からと低価格なのも特徴の1つ。
新しい挑戦がほどこされているNuAns NEO。
実は、開発期間は1年も掛かっておらず、チームメンバーもたった6人の少人数体制。
何故、短期間でしかも少人数でスマートフォンの発売にこぎつけることができたのか?
それには、「自分たちが使いたいものを作りたい」というエンジニアマインドが隠れていました。
Index
「自分たちの欲しいものを作りたい」 たった1年でスマホを開発!
スマートフォンは、国内外の様々なメーカーから販売されています。
最近は中国メーカーが開発・販売している格安のスマートフォンを格安SIMで使うという人も増えてきています。
高額な端末代や通信料金を抑えたいというニーズが増えてきている証拠かもしれません。
国内のスマートフォンメーカーでは真似することは難しかった、低価格でありながら高性能なスマートフォンのNuAns NEO。
日本では、Windows 10 Mobileはスマートフォン向けのOSとして認知度は高くありません。
ですが、普段からWindows OSを使っているビジネスパーソン向けに、Microsoftのチャイナ・テクノロジー・エコシステムというプログラムを活用して、高品質なODMを利用することで、トリニティは短期間かつ低価格でスマートフォンの製造に成功しました。
通常、スマートフォンの開発には多くの人が関わっていますが、トリニティの場合は社外のスタッフを含めて、たった6人。
▲NuAns NEO開発メンバーの6人
少人数であるからこそ、アイデアの実現や意思疎通がスピーディーに行われたのではないでしょうか。
また、エンジニアやデザイナーが「自分たちの欲しいものを作りたい」。アクセサリメーカーとして「いつか本体を製造・販売したい」という思いがあったからこそ、たった1年で開発ができたのかもしれません。
ただ、スマートフォンを作るというだけではなく、NuAns NEOはアクセサリメーカーらしくデザインや機能にも、こだわって作られています。
アクセサリメーカーのこだわり!生活になじむ個性的なカバーデザイン
NuAns NEOの特徴は、「心地よさ」を形にしたデザインにあります。
コアと呼ばれる本体部分の他に、背面を2種類のカバーを自由につけることで、自分だけの組み合わせで、自分のスマートフォンにすることができるコアシステムというデザイン方式を採用しています。
▲背面カバーは、上下で分割されており、自分の好きな組み合わせのカバーを装着する
カバーに使われている素材は3種類。
天然木の風合いを活かしたテナージュ。
品質や機能性などが高いクラリーノ。
起毛感があり、なめらかな仕上げのウルトラスエード。
これらの素材を採用したのは、近年のスマートフォンが追いかけているシンプルで無機質なデザインではなく、生活に馴染む設計にし、端末自体にあたたかみを与えたかったからといいます。
背面カバーのTWOTONEだけでなく、人気のある手帳タイプのカバーFLIPも用意。
この2つのカバーからなるNuAns NEOは、一見するとスマートフォンには見えない外観です。
スマートフォンユーザーの多くはケースをつけて、個性を演出したり、ICカードを入れたりして自分が便利で使いやすいように、デザインし直しています。
何よりも、毎日のように手にとるからこそ、「自分が気に入ったものが使いたい」という心理が働いているからではないでしょうか。。
「自分が気に入った時計を身に付ける」「お気に入りの万年筆を胸ポケットに入れておく」「スケジュールは毎年同じ手帳ブランドのものを使う」というように、人は自分の気に入った製品を使いたがるものです。
NuAns NEOは、まるでお気に入りの雑貨を購入して使う様に、スマートフォンをファッショナブルかつ生活に寄り添うデバイスへと昇華させようとしているのかもしれません。
さらに、本体部分の3Dデータは公開されていて、自分だけのカバーを作ることもできてしまいます。
エンジニアやデザインの知識があるなら、より個性的で自分だけのNuAns NEOを作り出すことが可能です。
デザインだけでなく、Windows 10 Mobileの機能を存分に発揮!
NuAns NEOはデザインだけでなく、スマートフォンとしての機能も高く設計されており、格安スマートフォンにありがちな、パワー不足も少なく、日常使いや多少の作業にも充分対応できる高機能な仕上がり。
高精細な5インチディスプレイに、最新のUSB Type-Cを搭載、カメラも1,300万画素で裏面照射CMOSセンサーで高画質の写真も撮ることが可能に!
さらに、3,350mAhもの大容量のバッテリーのおかげで、約2日間も充電することなく使用することができます。
スマートフォンの大きくは、薄くデザインされているため、大容量のバッテリーを積むことができませんでしたが、NuAns NEOはホールド感のある厚みを持たせることで、手に馴染みやすく、長時間の使用を可能にしたデザインに仕上がっています。
Windows 10 Mobileでは、ビジネスユースで欠かせないOfficeやOutlookが動くため、外出先でNuAns NEOを使って仕事の続きをするということが可能。
さらに、ディスプレイ、キーボード、マウスを接続すれば、まるでパソコンのように使うことも!
クラウドなどを使ってデータのやり取りをしていた従来のパソコンとスマートフォンの関係性を再定義したといっても過言ではありません!
「いつも手にしていたい」という製品が人気に!?ユーザーに近いマインドが必要不可欠
スマートフォンには、便利さの裏で見捨てられたものが、多く存在します。
無機質で使いやすさではなく、スタイリッシュさを追求したデザイン、バッテリーの容量など、様々なストレスを抱えながらスマートフォンを使っている人もいるかもしれません。
生活に欠かせないものになったからこそ、生活に馴染み「いつも手にしていたい」「使っていたい」と思える設計のデバイスが必要になっていると言えます。
NuAns NEOからは「自分たちが欲しいものを作りたい!」という作り手の息遣いが聞こえてくるはずです。
エンジニアやデザイナーは、よりユーザーに近い立場で物事を考えることができるからこそ、NuAns NEOのような製品を生み出せるのかもしれません。
取材協力:トリニティ株式会社 NuAns NEO