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エンジニアとして働いている方や、これから目指そうとしている方の中には、ネットワークエンジニアの年収がいくらで、他職種と比較してどれくらい高いのかを知りたい方は多くいらっしゃると思います。そこで本記事では、ネットワークエンジニアの年収と、ネットワークエンジニアが年収を上げるための方法について解説します。
目次
監修:大畑 健一(おおはた けんいち)
パーソルクロステクノロジー株式会社
採用・教育統括本部 ICT採用本部 キャリア採用部 2G
メーカーや教育、キャリア系を中心にネットワークエンジニアの経験を持つ。
2020年10月にパーソルクロステクノロジー(旧パーソルテクノロジースタッフ)に入社。
2022年4月から現在の部署にて中途採用エンジニア向けの広報を担当。
ネットワークエンジニアの年収は?
ネットワークエンジニアの平均年収は448.3万円です。一般的にITエンジニアの平均年収は444.5万円であるため、少し高い給与水準となっています。
また、残業時間が23.6時間と非常に少ないことも特筆すべき点です。
ネットワークエンジニアは比較的ホワイトな働き方を保ちながら、平均年収以上の年収を貰える職種となっています。
20代については、まだ経験も浅いため平均よりは下で、300~370万円ほどです。
出典:)「ネットワークエンジニアとはどんな職種?仕事内容/年収/転職事情を解説」Doda
ネットワークエンジニアの基本情報
そんな年収の高いネットワークエンジニアはそもそもどんな職業なのかを紐解いていきたいと思います。
ネットワークエンジニアはネットワークの設計や構築、運用、保守といったネットワーク関連の業務に携わるエンジニアのことです。
業務内容としては、企業や組織のニーズに応じて、ネットワークの要件を定義し、最適なネットワークアーキテクチャを設計します。ネットワークエンジニアは、ネットワーク機器(ルータ、スイッチ、ファイアウォールなど)や通信プロトコルを選定し、設定することによって、データの効率的な転送とセキュリティを確保します。
また、ネットワークエンジニアはトラブルシューティングやシステム障害対応も行います。ネットワークのパフォーマンスの問題を特定し、適切な対策を講じることで、ネットワークの安定性と信頼性を確保します。また、セキュリティ対策も重要な仕事の一部であり、ネットワークの脆弱性を分析し、適切なセキュリティソリューションを実装します。
ネットワークはインターネットサービスプロバイダ(ISP)、大企業、データセンター、通信会社、政府機関など、さまざまな組織で求められます。彼らはネットワークの設計と運用に関する広範な知識とスキルを持ち、最新のネットワーク技術の動向にも常に注意を払っています。
ネットワークエンジニアとは?仕事内容、年収、スキルについて解説
ネットワークエンジニアの仕事内容は?
ネットワークエンジニアの業務内容についてさらに深堀して説明していきます。業務内容は主に4つに分けられます。
- ネットワーク設計
- ネットワーク構築
- ネットワーク運用
- ネットワーク保守
ネットワーク設計
顧客にヒアリングし、ネットワークシステムの構想についての要件定義を作成した後、要件定義に基づいてネットワーク構築のための設計を行います。
ネットワーク構築
ネットワーク設計に基づいて実際に配線や機器の接続等のネットワーク構築を行っていきます。構築したネットワーク通信に異常がないかもテストし、運用のための準備も行います。
ネットワーク運用
構築したネットワークを運用していく中で、ネットワークが正常に動作するよう維持するのもネットワークエンジニアの仕事です。専用のソフトウェアを使用してシステム障害がないかを検証します。
ネットワーク保守
ネットワークの管理を行っていく中で、障害や故障が発生したときの復旧作業も行います。障害や故障は顧客の業務に支障が出てしまうため、迅速にネットワーク障害の原因を突き止めて改善をしていく必要があります。
ネットワークの設計・構築はネットワークエンジニアの業務の根幹を担っており難易度も高いため、一般的には初心者のネットワークエンジニアは運用・保守の業務を任されることが多いです。
近年ではネットワークエンジニアは上記の業務以外にもネットワーク関連の業務、例えばサーバーエンジニアの業務等を任されることが多くなって来ているということは注視すべきです。
IT職種別年収ランキング
ネットワークエンジニアと関連する職種との年収の比較を行っていきます。ネットワークエンジニアがIT業界内でどれだけの市場価値があるのかを年収を基に紐解いていきたいと思います。
職種 | 年収 |
---|---|
IT業界平均 | 442万円 |
ITコンサルタント | 590万円 |
セキュリティエンジニア | 457万円 |
サーバーエンジニア | 453万円 |
ネットワークエンジニア | 436万円 |
システムエンジニア | 413万円 |
こちらの表を見ると、ネットワークエンジニアは他職種と比較するとやや年収が低いことがわかります。理由としては、現状ネットワークインフラを活用していない法人・個人はほとんどいないからです。
そのため、市場の飽和により新規開拓の余地がなく、ネットワークエンジニアの市場が頭打ちになっているのではないかと考えられます。実際、ネットワークエンジニアは、徐々にネットワークインフラの開発だけでなく、クラウド開発や運用に業務を行うというケースも増えてきているのが現状です。
ネットワークエンジニアとして年収を上げていくには、様々な方法での自己研鑽が必要なのかもしれません。
ネットワークエンジニアが年収を上げる方法①
ネットワークエンジニアが年収を上げる方法の1つ目は、スキルの取得です。年収を上げるために取得するべきスキルは4つあります。
- プログラミングスキル
- コミュニケーションスキル
- マネジメントスキル
- 英語力
プログラミングスキル
コンピュータに指令を出してプログラムを作るプログラミングスキルはエンジニアにとって欠かせないスキルの1つです。プログラミングスキルはどれだけプログラミング言語を扱えるかが重要になってきます。
プログラミング言語は複数存在し、1つの言語を高度なレベルで扱えるようになる、または複数の言語を扱えるようになるなどスキルアップの方向はさまざまです。専門分野でキャリアアップをしたい人は1つの言語を極め、仕事の幅を広げたい人は現在のIT業界でトレンドとなっている言語を習得することがおすすめです。
ネットワークエンジニアに必要なプログラミング言語とは?学習方法・役立つ業務など解説
コミュニケーションスキル
1人で黙々と作業をしているイメージを持つエンジニアですが、実は高いコミュニケーションスキルが求められます。なぜなら、エンジニアはチームで仕事をするとき場面、クライアントにヒアリングをする場面が多くあるからです。
エンジニアは、1つのシステムを作るのにチームで作業をし、さらには営業担当者やクライアントの意見を適切に聞き入れなければなりません。チーム内でのコミュニケーションはもちろん、依頼者と適切にコミュニケーションを取ることができなければ、依頼者の意に沿わない製品を開発してしまうことになりかねません。
自分が携わっているプロジェクトを成功させるためにもコミュニケーションスキルは重要です。
マネジメントスキル
ある程度の実績を積み、キャリアアップするとマネージャーといわれる組織を管理する役職に就くことになります。その際に、チームをまとめ上げ、メンバーのマネジメントやプロジェクトの進捗管理を適切に行えるスキルが求められます。
マネージャークラスにキャリアアップする前から、チームリーダーはどのような仕事をしているのか観察し、工数の把握や計画的な仕事を心がけるといいでしょう。
英語力
エンジニア向けの資料や最新のトレンド、プログラミング言語は英語で公開されていることが多いです。従って、最新の情報を得たり、プログラミング言語を深く理解したりするためには高い英語力が必要でしょう。
また、IT業界では海外のクライアントと取引することや、同じチームに外国人が所属することも多いので、スムーズにコミュニケーションを取るために必要となります。
技術革新の早いIT業界でいち早く、知識を習得するために英語学習に注力しましょう。
インフラエンジニアに英語力は必要か?英語力を身につけるメリットや水準を紹介!
ネットワークエンジニアが年収を上げる方法②
ネットワークエンジニアが年収を上げる方法の2つ目は、資格の取得です。ネットワークエンジニアにおすすめの資格を4つ紹介します。
- シスコ技術者認定
- ITパスポート(IP)
- 基本情報技術者試験(FE)
- ネットワークスペシャリスト試験(NW)
シスコ技術者認定
Cisco技術者認定はCiscoシステムズ社が認定するネットワークスキルを問う資格です。難易度は5段階に分かれておりCCT、CCNA、CCNP、CCIE、CCArの順で難しくなっていきます。Cisco技術者認定は世界中で圧倒的なシェアを誇っているため、どの国においてもネットワークに関する知識とスキルがあることを証明できるほどの権威のある資格です。そのため、転職やキャリアアップにも有利になりますし、企業によっては直接給料に影響する場合もあり取得する価値が高い資格であると考えられます。
しかし、Cisco技術者認定は3年で資格が失効するため、資格を取得したのち3年以内に同じ資格を取得もしくは上位の資格を取得する必要があり注意が必要です。
ITパスポート(IP)
ITパスポートとはIPAが認定する国家資格の1つ、情報処理技術者試験です。情報処理技術者試験とは、情報処理に関する知識や技能について問われる試験でIT系国家資格レベル1の試験です。
ITパスポートでは、ITに関する基本的な知識を問われるためこの資格を持っていれば、ITにある程度精通していることを証明できます。上述の通りネットワークエンジニアはネットワークの構築以外の業務も担うようになってきているためIT全般の知識を持っておく必要があり、ITパスポートは取得すべき資格だと考えられます。
ITパスポートはITの基本的な知識を問う資格であり、難易度もさほど高くないです。そのため、ITパスポートの独占業務はなくこの資格を取得しているだけでは、ステップアップは難しいため他の資格やスキルも習得する必要があります。
基本情報技術者試験(FE)
基本情報技術者試験とは経済産業省が認定するプログラミングの基礎スキルがあることを証明できる国家資格であり、IT系国家資格レベル2の試験です。ITパスポート試験はIT業界で働くすべての人向けの資格であるのに対して基本情報技術者試験はIT業界の中でもエンジニアやプログラマー向けの資格であり、難易度、希少性が高いです。
また、基本情報技術者試験はIT系国家資格レベル3である応用情報技術者試験(AP)の土台として取得するのも有効だと考えられます。応用情報技術者試験に合格すれば、高度区分試験の9分野である情報セキュリティやプロジェクトマネジメント、システム監査等の理解の証明になり、ネットワークエンジニアのキャリアアップに繋がります。ネットワークエンジニアとしてのキャリアアップを目指しているなら取得すべきでしょう。
ネットワークスペシャリスト試験(NW)
ネットワークスペシャリスト試験とは経済産業省が認定する情報処理技術者試験の中でも最高位の高度情報技術者試験の1つで、IT系国家資格レベル4のネットワークに特化している試験です。試験の主催である情報処理推進機構は試験の対象者をネットワークシステムを構築し運用するネットワークエンジニアを目指す方としており、ネットワークエンジニアの業務に直接的に関係する知識を問われる試験でもあります。
そのため、これからネットワークエンジニアを目指す方は、転職や就職において有効に使える資格であると考えられます。ただIT系国家資格レベル4の試験だけあって合格率は14%(2018年度)であり他の資格に比べ非常に低いため、段階を踏んで試験を受ける必要があるでしょう。
未経験からネットワークエンジニアを目指すには-必要なスキル・資格、キャリアパスを紹介
ネットワークエンジニアが年収を上げる方法③
ネットワークエンジニアが年収を上げる方法の3つ目は、転職です。
ネットワークエンジニアから他職種へのキャリアパスは豊富にあります。ネットワークエンジニアとしてキャリアアップし上流工程を担当するか、エンジニアへの転向か関連職種への転向するかが大枠の選択肢となります。
プロジェクトマネージャー
プロジェクトマネジャーは、プロジェクトの計画、実行、監視、マネジメントを担当します。IT関連、上流工程、下流工程の専門知識を持ちながら、プロジェクトの目標やスコープ、スケジュール、予算、リソース、品質等を多角的に管理し、プロジェクトの成功を導きます。ITコンサル同様に、基本的なエンジニアの技術的なスキルの他、マネジメントやコミュニケーション能力が求められます。
【平均年収】891万円(doda)
プロジェクトマネージャーは給与面だけで見るとネットワークエンジニアの平均年収(448.3万円)と比較して非常に高い数値であることがわかります。もちろん給与が高い分求められるスキルや実績も多くなります。
インフラエンジニア
ネットワーク関連のインフラを扱う他職種のエンジニアへの転向が1つのキャリアパスとして上げられます。ネットワークエンジニアもインフラエンジニアの一種であるため、関連する他のインフラエンジニアであればキャリアチェンジがしやすいためです。
【平均年収】460万円(doda)
セキュリティエンジニア
セキュリティエンジニアは、コンピューターシステムやネットワークに関するセキュリティリスクを特定し、それらを最小限に抑えるために様々なセキュリティ対策を実施するエンジニアです。
主な仕事内容には、脆弱性の検査、ペネトレーションテスト、不備修正、セキュリティポリシーの策定や運用、情報セキュリティに関するトレーニングや教育等があります。セキュリティエンジニアは、ITセキュリティに関する専門的な知識やスキルを持つことが求められ、セキュリティに関する認定資格を取得することも一般的です。
【平均年収】505万円(doda)
クラウドエンジニア
クラウドエンジニアとは、クラウドに関する技術的な問題に取り組むエンジニアです。クラウドとは、インターネットを通じてリソースやサービスを提供することで、ユーザーは必要なリソースを必要な時に必要なだけ使用することができるというものです。クラウドエンジニアはAmazon Web Services (AWS)、Microsoft Azure、Google Cloud Platform (GCP)に関する基本的な知識を求められる他、PythonやJava、Go、Ruby等の言語を使う場合が多いです。
【平均年収】595万円(doda)
サーバーエンジニア
サーバーエンジニアは、企業や組織のインターネットサービスやWebサイトなどのサーバーの設計、構築、運用、保守を担当するエンジニアです。具体的には、サーバーのセキュリティ対策やネットワーク設定、データベース管理、サーバーのパフォーマンステストを行い、ユーザーからのアクセスやトラフィックに対して高い安定性と速度を維持することが求められます。また、障害が発生した場合には、迅速かつ正確に復旧することが必要です。
【平均年収】467万円(doda)
ネットワークエンジニアの平均年収は451万円(doda調べ)となっているため、上記のインフラ系のエンジニア職はどれもネットワークエンジニアより給与面では高いことが分かります。
インフラエンジニアの平均年収は低い?年収1000万円を目指す方法
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まとめ
本記事では、ネットワークエンジニアの年収と年収を上げる方法について詳しく解説しました。ネットワークエンジニアとして年収を上げていくためには、継続的な自己研鑽が不可欠です。ぜひ本記事を参考に理想の年収を目指してください。