3Dプリンターに未来はあるか?自動車業界における3Dプリンターの活用法
今では宇宙船の開発に3Dプリンターが使用されたり、エアバス社がジャンボジェット機に3Dプリンターでプリントした部品を1000点以上使っているなど、実に様々なモノづくり業界で3Dプリンターが使用されるようになってきました。
では、日本が世界に誇る産業である自動車業界ではどのように3Dプリンターが使われているのでしょうか?また、今後どのような使われ方をしていくのでしょうか?それをご紹介しましょう。
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自動車業界で3Dプリンターはどのように使われてきたのか?
自動車業界は大量生産が基本の業界ということもあり、今まで3Dプリンターは新しい車の試作部品製作などのために使われてきました。自社内で3Dプリンターを持つのではなく、試作部品メーカーに外注して間接的に3Dプリンターを使っていました。
3Dプリンターの特徴として、特注品や少量生産部品などには力を発揮しますが、大量生産にはあまり向かないという欠点があります。ですから、自動車業界では今まであまり積極的には導入されてきませんでした。
マスプロダクションからマスカスタマイゼーションへ
大量生産する部品については3Dプリンターを使わないという点では今までもこれからも同じだと思いますが、以前と比べて個人個人によってニーズが多様化し、特注品や少量生産部品の需要が徐々に増えて来ています。それに伴い、3Dプリンターの導入がすすめられたり、検討されたりしています。
また、工場などで部品を車にとりつけるためのサポートをする治具というものがあります。どの作業者がやっても、必ず同じ場所に間違いなくつくように、自動車組み立て工場内には多くの治具が存在するのです。そのほとんどが部品に合わせた特注品なため、それを外注するために今までは多くのコストがかかっていました。
しかし、これを3Dプリンターで作ったり改造したりすることでコストを抑えようとする動きが出て来たのです。このように今までの大量生産を意味するマスプロダクションからマスカスタマイゼーションへと自動車業界も変わりつつあるのです。
自動車業界に3Dプリンターの生きる道はあるか?
先ほどご紹介したように、自動車業界内ではマスプロダクションからマスカスタマイゼーションへとモノづくりの形態が変わりつつあります。
そのため、先ほどご紹介した特注品の治具や少量生産の部品など、大量生産できずにコストをかけていた部品などにおいて3Dプリンターが活用できる道があると言われています。またそれによって大幅なコストダウンが見込まれており、それが自動車の低価格化にも繋がることが予想されています。
このように、3Dプリンターの得意な面を活かし、今後自動車業界でも3Dプリンターは大活躍していくことでしょう。
3Dプリンターの台頭で低価格車が登場する?
自動車業界では今後治具や少量生産部品の分野で3Dプリンターを使っていくことが予想されます。そうすれば、車の生産にかかる費用も抑えることができるため、より低価格で高性能の車が3Dプリンターの台頭により実現するかもしれません。