自動車業界は完成車メーカーだけじゃない!自動車関連部品会社・売上ランキング
自動車業界と聞くと、トヨタ、ホンダ、日産などの完成車メーカーのイメージが強いと思います。
しかし、自動車業界は完成車メーカーだけで成り立っているわけではありません。自動車の部品を開発・製造し完成車メーカーに納める自動車部品会社があってこそ成り立っているのです。
今回はそんな自動車部品会社に焦点を当て、ご紹介していきましょう。
どんな自動車部品会社があるの?
自動車部品会社には大きく分けて4つの系列が存在します。トヨタ系、日産系、ホンダ系、そして独立系です。
トヨタ系では駆動系部品大手の『デンソー』、自動変速機シェアトップの『アイシン精機』、そしてカーエアコン用コンプレッサー大手の『豊田自動織機』が有名です。トヨタ系御三家と呼ばれています。
日産系では、空調・電子系部品を生産する『カルソニックカンセイ』や変速機大手の『ジャトコ』などがあります。
ホンダ系では内装部品大手の『テイ・エステック』、パワーステアリングやショックアブソーバーを生産する『ショーワ』があります。
独立系とはどの系列にも属さない部品メーカーのことを言います。ワイヤーハーネス大手の『矢崎総業』、エンジン機器大手の『日立オートモーティブシステムズ』、軸受けなどベアリング部品大手の『日本精工』などがこれにあたります。
実は完成車メーカーをも凌ぐ大企業がある!売上額でみる自動車部品会社ランキング
自動車関連部品会社の中には、完成車メーカーである14社を凌ぐほど大きな企業もあります。今回は企業規模を表す指標として、売上額(2015年3月期決算より)で自動車部品会社をランキングしてみました。
やはりトヨタ系御三家は強いです。トップ3を独占しています。1位がデンソーで売上げ額4兆3088億円。2位がアイシン精機で2兆9640億円。次いで3位が豊田自動織機で2兆1667億円です。また4位は独立系の矢崎総業で1兆5557億円。5位はトヨタ系ステアリング・駆動系部品大手のジェイテクトで1兆3560億円です。
ここまでで1社を除きすべてがトヨタ系部品会社となっています。総売上げ27兆2345億円にもなるトヨタ製品の部品を作っているだけあってトヨタ系御三家は一部の完成車メーカーをも凌ぐほどのビジネスを展開していることが分かっていただけると思います。
※完成車メーカー売上額ランキング(2015年3月期決算より)
- トヨタ自動車 : 25兆6919億円
- ホンダ : 11兆8425億円
- 日産自動車 : 10兆4825億円
- スズキ : 2兆9383億円
- マツダ : 2兆6922億円
- スバル : 2兆4081億円
- 三菱自動車 : 2兆934億円
- ダイハツ : 1兆9133億円
- 日野自動車 : 1兆6996億円
- いすゞ自動車 : 1兆7609億円
部品メーカーに就職するメリットとは?
自動車関連部品会社で働くメリットとはいったい何なのでしょうか?
人によって意見が分かれると思いますが、部品会社で働く最大のメリットは1つの部品や専門分野について深く追求できることではないでしょうか。通常、完成車メーカーから「こういう性能の部品を作りたい」という依頼を受け、部品会社は「依頼された性能を満足するにはどうすればいいか?」を考え部品を設計していきます。
そのため、部品を作る材料や形状の1つ1つについて深く追求できることが部品メーカーに勤めるメリットではないでしょうか?
広く浅くやるよりも、何か1つの事をとことん突き詰めたいという専門家気質の方は完成車メーカーよりもむしろ部品会社の方が向いていると言えるのではないでしょうか。
まとめ
いかがでしたか?自動車業界は完成車メーカーだけでなく、部品会社によって支えられていると言っても過言ではありません。
そんな部品会社への就職も考えてみてはいかがでしょうか?