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【会社員・個人事業主比較】同じ手取りでも違う! 年収と税金の仕組みとは?

派遣業界コラム

企業に正社員として勤務する方は非常に多い一方、長引く不況で将来的に収入が大幅にアップすると期待している方は多くないでしょう。

インターネットが広く普及して、パソコンがあれば起業できるいま、「とくに会社にしがみつく理由はない」と考える若い会社員も増えています。しかし、いざ独立して個人事業主になってみると、同じ手取りなのに収入が激減してしまう可能性があることをご存知でしょうか?

会社員と個人事業主では、手取り収入が同じでも税金の制度が大きく異なります。同じ金額を稼いだとしたら、会社員と個人事業主ではどのくらいの差があるのでしょうか。年収と税金の仕組みについて説明していきます。

会社員と個人事業主

かつては「個人事業主として独立するなら会社員時代の平均手取り額の3倍は稼がないとダメ」といわれていました。本当にそうなのでしょうか?

まずは会社員と個人事業主の違いについて、その定義から考えてみます。

会社員の定義

会社員とは、一般的に会社に正規雇用され、従事している人を指します。アルバイトやパート、あるいは契約社員や派遣社員といった準社員が「会社員」と呼ばれることは少ないです。

なお、会社に勤めている人は法律上では「被雇用者」「労働者」「被用者」と呼ばれます。

また、混同しがちですが「会社員」と「従業員」では意味合いが異なり、従業員は、ある業務に従事している人のことを指し、正規雇用の労働者だけでなく、契約社員・派遣社員やアルバイト・パートの準社員も含まれます。

個人事業主の定義

個人事業主とは法人組織を設立することなく、個人で事業を経営する人のことをいいます。

自営業者と混同されがちですが、自営業者は個人事業主よりも幅広く定義されています。たとえば法人組織の事業でも、個人で行っていれば自営業と見なされます。

自営業者というのは、個人が自分の力で事業を営んでいる社会的な通称であり、個人事業主は税法上の正式な名称ということです

同じ年収の場合、手取りは両者ほとんど同じ?

それでは、個人事業主と会社員(給与所得者)で年収と手取りはどのくらいの差があるのでしょうか?

年収と手取りという話に限っていえば、ほとんど同じとなります。

会社員の場合

たとえば会社員の給与収入が年収400万円とします。

会社員の給与所得には税金の計算方法に「給与所得控除」という、いわゆる経費が一定額組み入れられます。年収400万円の会社員なら、給与所得控除は124万円です。また年収から社会保険費が天引きされます。会社員は厚生年金や雇用保険などが引かれるため個人事業主より高くなり、59万円ほどです。

これらの内容は、年末に会社から手渡される「源泉徴収票」を見れば理解できるでしょう。

つまり、これらの控除や社会保険料を差し引いた金額に所得税や住民税が課せられることになり、この場合は25万円ほどです。

計算すると以下のようになります。

● 400万円-59万円(社会保険料)-25万円(所得税、住民税)=316万円

つまり年収400万円の会社員の額面年収額、いわゆる手取り年収は316万円ほどとなります。

個人事業主の場合

一方、個人事業主では事業による売上が600万円で経費が200万円、年収400万円というケースで単純比較してみましょう。

確定申告を青色申告で行っている場合、「青色申告特別控除」として65万円の控除を受けられます。ただし、いくら年収が増えたとしても受けられる控除は一律65万円なので、会社員の給与所得控除に比べれば半額程度です。

そして社会保険料ですが、個人事業主の場合は国民年金と国民健康保険に加入が義務付けられており、これは年収400万円の場合は53万円ほどで会社員よりも安くなります。また年収400万円から控除、社会保険料を差し引いた金額に課せられる所得税、住民税はおよそ38万円となります。

年間売上600万円から経費200万円を差し引いて年収400万円という個人事業主の場合、手取りの計算は以下の通りです。

● 400万円-53万円(社会保険料)-38万円(所得税、住民税)=309万円

年収400万円の個人事業主は、手取り年収が309万円で同じ年収の会社員とはそれほど大きくは変わらない、ということがわかります。

会社員と個人事業主の手取りを年収別に比較

続いて、会社員と個人事業主の手取りを年収別に比較していきます。

なお、実際の手取り収入は各種控除や年齢、家族構成等の要因によって変動するため、数値はあくまでも目安のものです。参考数値として捉えてください。また、こちらでも個人事業主の年収は売上から経費を引いた額としています。

年収 会社員の手取り 個人事業主の手取り
年収300万円 239万円 234万円
年収400万円 316万円 309万円
年収500万円 392万円 381万円
年収600万円 463万円 445万円
年収700万円 530万円 509万円
年収800万円 596万円 572万円

あくまでも参考数値での比較になりますが、同程度の年収であれば、会社員と個人事業主での手取り収入の差分はそれほど大きくありません。少なくとも、「個人事業主として独立するなら会社員時代の平均手取り額の3倍は稼がないとダメ」、と結論付けられる水準ではないでしょう。

個人事業主にはない、会社員ならではのメリット

同じ年収でも手取り金額がそれほど変わらないのであれば、ストレスの少ない個人事業主のほうが望ましい働き方、と考える方がいるかもしれません。

しかし、そうは甘くないのが個人事業主。会社員と個人事業主、どちらの働き方を選ぶべきか悩んでいる方も多いと思いますので、まずは会社員のメリットを具体的に確認してみましょう。

給与所得控除

前述したように、会社員は年収に対して給与所得控除を受けられます。いわゆる「必要経費」が認められ、この必要経費分を年収から差し引いた金額(課税所得)に所得税や住民税が課税されます。

さらに、会社員が働くうえで必要になる通勤交通費や事務所家賃、事務所の備品代などの経費はいずれも会社から支給されるものばかりです。つまり、会社から「経費」を支給され、さらに国から必要経費分の控除を受けられる仕組みとなっています。

この給与所得控除は最低55万円、上限は195万円となり、年収から段階的に無条件で差し引かれるため、税額を大幅に安く抑えられることになります。すべての経費を自分で建て替えなければならない個人事業主にはない、大きなメリットといえるでしょう。

年次有給休暇制度

会社員には、労働基準法で認められた有給休暇制度(年次有給休暇)があり、雇用されてから6ヶ月が経過し、全労働日の80%以上出勤している会社員には年間10日の有給休暇が付与されます。

その後、勤続年数に応じて付与される有給休暇日数は増え、最大で年間20日も付与されることになるのです。

有給休暇制度は、いわば「働かなくても日給がもらえる制度」。こちらも個人事業主にはないメリットです。

個人事業税

これは会社員のメリットというより、個人事業主のデメリットに該当します。

個人事業主には所得税や消費税、住民税のほかに「個人事業税」という税金が課せられます。所得税と消費税は国に納める国税になりますが、個人事業税は地方自治体に納める地方税です。

個人事業税は、収入から必要経費や専従者給与等、各種控除(配偶者控除や扶養控除など)を差し引いた額に一定の税率を掛けた金額が課せられます。もちろん会社員には、この個人事業税は課せられません。

住宅ローン

これは収入の話ではなく、一般的な会社員のメリットの話になります。

会社員は個人事業主に比べ、住宅ローンの審査が通りやすいといわれています。それは、個人事業主は収入が安定しない(と見なされる)ため、住宅ローンを組むためのハードルが会社員に比べて上がるからです。確定申告書に記載された前年度の申告所得を3期分合わせた平均収入を算出し、これに基づいて審査するため、個人事業主は住宅ローンの審査が通りにくくなるのです。

これに対し、会社員の場合は住宅ローンの審査が前年度のみの年収で審査されます。会社員の場合は、クレジット会社などに支払いを滞納してブラックリストに載ったといったマイナス要素がないかぎり、住宅ローンの審査に落ちることはそれほど多くありません。

会社員にはない、個人事業主ならではのメリット

会社員のさまざまなメリットを見ると、個人事業主にはメリットが少ないように感じますが、はたして個人事業主はいいことがないのでしょうか?

青色申告特別控除

個人事業主の確定申告には、「青色申告」と「白色申告」の2種類があります。青色申告特別控除とは、この「青色申告」で確定申告を行った事業主が受けられる所得控除です。

青色申告では55万円の控除を受けられ、e-Tax(電子申告)で申告するとさらに10万円が加算され、65万円の所得控除を受けられます

青色申告は、会社員が受けられる給与所得控除と比較すると控除額は少ないとはいえ、個人事業主にとっては欠かせない節税方法となるものです。

個人事業者におすすめの住宅ローン「フラット35」

住宅ローンは通常、民間の金融機関が融資するもので、主に銀行や信用金庫が個人へ貸し付けるタイプのローンです。民間企業からの貸し付けなので、当然ながら貸し倒れが起こらないよう審査が厳しくなります。

これが個人事業主にとって審査のハードルが高くなってしまう要因なのですが、「フラット35」という個人事業主でも審査の通りやすい住宅ローンが存在します。

「フラット35」とは、民間の金融機関が融資した住宅ローンを住宅金融支援機構という組織がいったん引き受け、そのローンを担保に資金調達を行う住宅ローンのことです。

一般的な銀行の住宅ローンでは、3期分の確定申告書を提出して、その平均世帯所得を元に審査を行います。これに対し、「フラット35」では直近1期分の確定申告書で審査するため、前年度の所得が多ければ審査が通りやすくなるのです。

会社を設立できる

会社員が副業で起業した場合、就業規則等で個人名での事業は認められても、会社組織の設立は認められていないことが多いです。

一方、個人事業主は自由に会社を設立できます。法人化によって、屋号・事務所の住所・資本金・役員などが登記されるので、個人名で事業を行うよりも社会的信用を得やすくなります。

また、個人事業主の場合は収入が増えるほど所得税率が高くなる累進課税の対象となりますが、会社設立した場合に課せられる法人税は原則として一定税率となります。税率の上がり方も、個人事業主の所得税率ほどの累進性はありません。結果、年間の収入が多い個人事業主は、法人化で税制が有利になることがあるのです。

さらに、会社組織にすれば経費として認められる範囲も拡大されるため、節税対策としても有効です。

個人事業主はすべてを把握する必要がある!

個人事業主と会社員の比較を通じて、収入面や税金のさまざまなメリット・デメリットを紹介してきました。

会社員なら税金や社会保険料は会社がすべて処理してくれ、経費などを考えずに済みますが、個人事業主はそれらの処理をすべて自分で行わなければなりません。しかし、個人事業主の多くは、通勤や人間関係など会社勤めで受けるストレスを感じずに働けます。

メリット・デメリットの両面がありますが、大切なのは自分にあった働き方を見つけることです。

まとめ

  • 個人事業主と会社員は同じ年収なら手取り額はそれほど大きく変わらない
  • 会社員は給与所得控除が適用され、税制面でかなり優遇される
  • 個人事業主は会社員に比べ住宅ローンの審査が通りにくいが、「フラット35」を活用すればマイホームも夢ではない
  • 高額収入を得ている個人事業主は、法人組織を設立すればメリットが大きいこともある

 

 

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