これがリアルなC#エンジニアの年収相場
C#は主にマイクロソフトのネットワーク.NET構想の主軸技術として使われ、Windows案件に強く業界ニーズが高いです。
それではC#を扱うエンジニアの収入はどれぐらいになるのでしょうか。
まずはC#とはどのような言語なのかを紹介しつつ、C#エンジニアの年収のリアルな実態に迫ってみました。
そして年収を上げるための対策も考えていきましょう。
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C言語から派生したC#というプログラミング言語
1990年代、市販アプリケーションやビジネスソフトウェアの現場で最も多く使われていたコンピュータ言語がC言語やC++です。
C言語もC++も細かなコントロールができる言語であるため、広く使われたのでしょう。
しかし、これらCシリーズはソフトウェア開発が難しいという側面を持っていました。
例えば当時のソフトウェア開発時、C言語に次いでVisual Basicという言語が使われていましたが、同程度のシステムを作る場合、その開発期間はC言語の方が遥かに長かったのです。
そういった背景から、C言語とC++より素早いソフトウェア開発を可能にし、既存のソフトウェアと統合ができる言語が求められたのです。
そうして開発されたのがC#です。
C#はCシリーズのパワーと柔軟性を持ち、Visual Basicのような生産性の高さを持ち合わせた言語としてマイクロソフトによって開発しました。
C#が開発されたのが2002年で当時のバージョンは1.0でした。
そうして2004年に2.0、2007年に3.0が開発され、2012年には5.0がリリースされています。
そうした中、当初はWindows用アプリケーション開発に使われていたC#も、世の中の多様化に合わせて組み込みシステム向け製品開発も可能となったのです。
C#エンジニアの年収相場はトップクラス
先ほど紹介した通り、C#はC言語やC++をもとに開発された言語ですので、これらを学んだエンジニアにはとっつきやすく、難なく習得できる言語と言えます。
またマイクロソフトが開発した言語ということもあり、Windows案件に強く高い業界ニーズがあります。
それでは実際のところ、C#のエンジニアの年収相場はどのくらいなのでしょうか。
業界ごとにみていきましょう。
2009年ごろのレポートになりますが、2007年から2008年にかけてC#エンジニアの平均年収が66.6万円の伸びを見せており、626.9万円となりました。
この数字は2008年当時の平均年収ランキングで他の言語を抜いてトップの数字です。
就職・転職系サイトでも、.NET系のエンジニアはC#ができてなおかつマネジメントスキルを備えると、年収600万以上も見込めるといった案件を見かけることもあり、そのニーズの高さが伺えます。
現在でもC#のニーズは高く、自動車や家電、テレビゲームやパソコンのアプリケーションなど、我々の身の回りの製品に多く使われています。
平均年収こそ2008年の頃と比べると下回っているものの、500万円代後半の数字で推移しているようです。
レベルアップするにはネットワークの知識が肝
このようにC#は汎用性の高い言語と言えます。
そして、それを使いこなすC#エンジニアは幅広い知識が必要となります。
もしC#エンジニアとしてレベルアップを目指すのなら、プログラミングのバグを少なくするのはもちろんのこと、ネットワークそのものに強くなること、Webの技術に詳しくなること、WindowsOSを深いレベルで理解することなどが必要となってきます。
実際のところ、C#のプログラミング言語自体はそれほど難易度は高くありません。
にもかかわらず、C#エンジニアが少ないと言われているのは、バグのデバックが多かったり、深いネットワークの知識が必要だったりと、敷居が高いためです。
こうして比較的習得に容易なPHPなどの言語に人が流れていくのです。
ですが、C#の案件は相変わらず多く、2013年の求人数を見てみてもプログラミング言語のなかで6位の4,700件とそのニーズの高さが伺えます。
そういった背景を踏まえ、深い知識を身につけてでも習得してもらいたい言語と言えます。
特にネットワーク案件が多いため、Windowsがどのように通信しているかも知っておく必要があるでしょう。
C#スキルアップに身につけておきたい資格
そうした深い知識を必要とさせるC#をどのように磨いていけばよいのでしょうか。
そこでお勧めしたいのが資格の取得です。
C#は汎用性の高い言語ですので関連する資格がいくつかございます。
その一部をご紹介しましょう。
まずはじめにご紹介するのが、C言語プログラミング能力認定試験です。
英語検定のように1級から3級まであります。
次にご紹介するのが開発元であるマイクロソフトが認定する「Programming in C#」です。
こちらはC#全般の知識が必要とされるので、C#での開発全般に役立ちます。
また、情報処理推進機構(IPA)認定の「基本情報技術者試験(FE)」はハードウェアやソフトウェア、データベース、ネットワークなど、ITシステム全般に関わることがすべて出題範囲になっていますので、C#でプログラミングする際に役立つ資格と言えるでしょう。
次にご紹介するのが「応用情報技術者試験(AP)」です。
APはFEにアーキテクチャ設計に関する内容が追加できるため、システム全体の設計が理解しやすくなります。
また上流工程を見込める資格ですので、取得できれば一石二鳥でしょう。
いずれの資格もC#を使える、もしくはC#を身につけた後もレベルアップをはかれる資格ばかりです。
需要のわりに人が少ない、だからお勧め
再三にわたり、C#のニーズの高さをご紹介してまいりました。
そして他の言語と比べて多くのコードを書かなければならない、深い知識が求められるといった背景から身につけようという人が少ないのも事実です。
では、人が少ないにもかかわらずニーズが高いとどうなるでしょう。
先程ご紹介したように時給単価がアップします。
派遣エンジニアに関して言えば、この時給単価は仕事に従事する上で重要なファクターであることは言うまでもありません。
単価が高い上に仕事もあるとなればスキルアップも見込みやすいです。
そうなればフリーランスで活躍するということも可能となります。
C#でフリーランスともなれば年収1,000万円も夢ではありません。
そうなるためにはC#の他にも言語を習得する必要があります。
例えばECサイトを作るとなった場合は、C#の他にHTMLやCSSの知識も必要となるでしょう。
それ以外にもクライアントと折衝するためのコミュニケーション能力を磨く必要もあります。
どうしてもC#以外に手が回らないといった場合は、同じ志を持った仲間がいれば手助けを頼むこともできるかもしれません。
決して簡単な道ではありませんが、人数が少なくニーズが高い今こそ地道にC#を勉強できるチャンスかもしれません。
現時点で、どのような求人があるか、実際に見てみることもオススメします。
C#エンジニアに必要とされるスキルが具体的に確認できるでしょう。
今後のC#エンジニア派遣の年収相場は見通しが良い
サーバーをWindowsで立てる傾向は依然として強く、今後もC#エンジニアの需要は高いでしょう。
したがって必然的に年収も高くなります。
ですが全体的に基幹システムの市場は縮小しており、年収としては横ばいになる可能性がありますので、年収をあげるにはマネジメント力などの付加価値が必須です。