【転職】インフラエンジニアの仕事内容と資格・独学勉強法とは
電気や水道など、生活に必要なものインフラストラクチャー、略してインフラ。現代においてはネット環境・IT業界も生活になくてはならないインフラとして認知されています。
そんな日々の暮らしに欠かせないネット環境を快適に使える状態にしてくれる業種がインフラエンジニアで、ネットワークエンジニアとも呼ばれる職業です。
では、インフラエンジニアになるにはどうすればいいのでしょうか。
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インフラエンジニアとは?
インフラエンジニアの業務内容は、電気や水道と同様にITインフラの「構築」「保守」「運用・管理」といったネット環境を整えてくれるものです。
インフラエンジニアの業務内容
インフラエンジニアの業務内容は、大きく分けて5種類です。順番にご説明します。
【要件定義】
まずはヒアリングをします。お客様とプロジェクトの要件を話し合い、どのようなITインフラにするのか、ここで方向性を決定するのです。
【設計】
次に設計、デザインです。どのような機器で、どのような構成にするかの作業です。ここでは無事稼働してからの運営状況も確認、取り決めます。
【構築】
今までの要件定義、設計をもとに構築します。機器を調達し、実際に接続する作業です。
【テスト】
思った通りに作業ができるか、動作をチェックする作業です。
【運用保守・管理】
しっかりシステムが動作できているかを確認。もしもなにかしらの障害が発生した時は、トラブルシューティングを行います。
インフラエンジニアに関連する資格
インフラエンジニアは知識や実践は肝心ですが、資格を取得しておけば、エンジニアとしての技術力を裏付けることができる資格があります。ステップアップの目標や仕事へのモチベーションにもなります。
どのような資格があるのか確認してみましょう。
【CCIE(Cisco Certified Internetwork Expert)】
世界最大のコンピューターシステム機器開発で有名な会社、シスコ。そのシスコのシスコ技術者認定プログラムは、大きく4つに分けられます。その4つのうち、最高位の資格が、CCIEです。(CCIE > CCNP > CCNA > CCENT)
その取得者は、シスコ技術者認定プログラムのうち約3%と、ネットワーク資格の最高位の資格といっても過言ではありません。
【LPIC(Linux Professional Institute Certification)】
NPO法人Linux技術者認定機関LPIが認定する世界共通の資格。先ほども説明したLinuxの技術者おける認定資格で、初級(基礎)、中級(システム管理やサーバー構築について)、上級と3段階あります。
上級は、LPIC-3 CoreとLPIC-3 Specialtyの2つに分かれ、専門的な知識が求められます。
【Oracle Master】
アメリカのソフトウェア会社Oracle Corporation。日本オラクル社がオラクル社製品に関する資格です。レベルは4段階。(Platinum > Gold > Silver > Bronze)
かつては日本のみの資格でしたが、2003年10月の制度改定以後は世界共通の資格になりました。
インフラエンジニアになるための独学勉強法
では、インフラエンジニアになるにはどうすればいいのでしょうか。
ここでは、独学の勉強法をご紹介します。
自宅のインフラ環境を最適化する
勉強方法はいくつかありますが、習うより慣れろという姿勢が何よりも大事なものであることをまずお伝えします。
つまり、インプットとアウトプットをほぼ同時に行わないと、なかなか身には付きません。
ひたすら本や動画を眺めて知識の吸収ばかりに尽力しても、そこで行われていることを動作として再現できるようにならないと、とても身についたとはいえないどころか、知識としてのみ頭に溜め込んでおいても、やがて忘れてしまいます。
そのため、自宅のパソコンやインターネットのインフラ環境を思いつく限り最適化させましょう。
作るだけでなく、説明できるようになる
インフラエンジニアとして働くなら、ただ構築するだけでなく、それをどのようにしているのか、わかりやすい言葉で説明できなければなりません。
お客様や職場の同僚から自分がやっていることの説明を求められた時に適切な言葉を返すのは、社会人としてやっていく上で何よりも大切なことです。
開発チームとの連携も肝心なのです。
考えてみれば当然で、お客様はあなたが仮に物凄い技術を持っていようと、説明が十分でなければその技術が凄いことが伝わりませんし、同僚とのコミュニケーションを円滑にするため、自分がしていることを同僚が理解できる言葉で説明する必要が絶対に生じます。
自分がしていることは同時に説明ができなければならないのです。
スキルを獲得するためのお金は惜しまない
最も望ましいのは、インフラ環境を整えることそのものを趣味にしてしまうことです。
そうすれば、いくらでも積極的に覚えられるので、必要なことをどんどん吸収していけるでしょう。
だからお金は惜しまず、かけられるだけかけましょう。
勉強会に参加するのもおすすめ。経験は後にスキルアップにつながるのです。
企業のインフラに携わる場合でも、1台のコンピュータのインフラについて相応の知識と技術があれば、すぐに応用が利くようになります。
企業の一員としてのスキルと1人の人間に必要なスキルは基本的には同じです。
自分の目に付く範囲のことがそれぞれに問題なくできるようになれば、きっと企業に必要とされる人材となりえます。
ですから、1人で趣味の分野においてあれこれと活動できる趣味人は、実は企業にとって貴重な人材なのです。
トラブルへの対応パターンも知っておく
書いている通りに作るのは得意だけれど、トラブルが起こると真っ先に投げ出してしまうという人が案外多いものですが、インフラエンジニアとなれば、トラブルに対処することが日常的に求められます。
むしろ、そちらがメイン業務になるケースも多々あります。
ですから、ただ説明書通りに作るのではなく、トラブルが起きたときのパターンとその対処法もいくつかは知っておきましょう。
プロとアマの違いの定義はさまざまですが、最終的にその2つを分けるのは、いかにトラブルを迅速に対処できるかになります。
いつ起こるか分からないトラブルに冷静に対応できてこそプロなのです。
身近なところから着実にスキルを上げていこう
インフラエンジニアになるための基本的な学習方法をご紹介しました。
何よりも実践が重要で、掛けた時間がそのまま力になります。
ですから、インフラエンジニアへの転職を考えるなら、まずは簡単で身近な自分が所有するパソコンのインフラを整備するところから始めてみましょう。
インフラエンジニアの市場価値
インフラエンジニアは、ユーザーからすると出来て当たり前の職業なのかもしれません。
つまり、なかなか評価されず、逆にミスがあった場合は非難を浴び、責任を負う職業です。
システムは24時間稼働し続けます。システムが出来たから終わりではありません。しっかり運用保守・管理し続ける必要があるのです。
わずかな時間で作業を完結させなければいけないこともあり、ストレスを抱え、転職活動をする人も少なくありません。
よってインフラエンジニアは、現状人手不足です。IT企業の求人情報も絶えません。
売り手市場のいま、確固たる技術と知識を身につける事ができれば、企業から重視される職業です。
ITサービスはこれからも進歩します。
就職して終わりではなく、どんな場面にも臨機応変に対応できるようスキルアップし、インフラエンジニア生活をスタートさせましょう。