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派遣社員も社会保険に入れる!加入条件や「入りたくない」「高い」といわれる理由を考察

派遣業界コラム

「派遣社員は社会保険に入れない」と思っていませんか?実は、それは大きな誤解です。健康保険や雇用保険、厚生年金保険など、わたしたちの生活を支える基盤となる社会保険には、派遣社員も加入できます。ただし、各保険における加入条件が異なる点には留意しなければいけません。

さらに税制改正や、いわゆる「年収の壁」対策によって働き方が大きく変わるいま、派遣社員の社会保険ルールも複雑化しています。「給料から引かれる社会保険料は高い」「年収の壁が130万円から160万円に変わったって本当?」「扶養から外れたくないのに勤務時間が増えてしまいそう」。こうした不安を抱える派遣社員の方も多いでしょう。

本記事では、そんな社会保険に関する疑問や不安を解消できるよう、派遣社員が知っておくべき社会保険の種類や加入条件、そして「手取りを減らさずに働く」ためのポイントをわかりやすく解説します。最新の制度変更を正しく理解し、安心して働くための知識を身につけましょう。

POINT

  • 社会保険とは、健康保険や厚生年金保険、雇用保険、労働者災害補償保険、介護保険といった国民の生活を保障する公的保険を総称するもの
  • 社会保険は、2か月を超える雇用期間が見込まれる労働者に加入義務が発生する
  • 加入条件を満たしている場合、社会保険への加入は「義務」であり、「入りたくない」は通用しない

 

 

派遣社員も社会保険に入れる

「派遣社員は社会保険に加入できない」とされる論調がしばしば聞かれますが、端的にそれは誤りであり、派遣社員も社会保険に加入できます。

そもそも、社会保険の加入条件は雇用形態で変わることはありません。つまり、派遣社員はもちろんのこと、契約社員やアルバイトも社会保険に加入できます。

ただし、保険の「種類」に応じた加入条件は存在します。詳しい加入条件については後述するので、このまま読み進めてください。

 

社会保険の加入は2か月以降から?違法ではない?

「派遣社員は働き始めて2か月間は社会保険に入れないって本当?それって違法じゃないの?」そんな疑問を持つ人も多いでしょう。結論からいうと、社会保険は2か月を超える雇用期間が見込まれる労働者に加入義務が発生します。

この「見込み」がポイントです。たとえば、「契約期間3ヶ月」といった場合は、2か月を超える雇用が見込まれるため、契約開始日から社会保険に加入することになります。

一方で、雇用契約が「2ヶ月以内」と明確に定められており、契約更新の予定がない場合は、社会保険への加入は義務付けられません。この場合は違法ではないため、無保険になるわけではありませんが、多くの人は家族の扶養に入るか、自身で国民健康保険に加入することになります。

なお、以前の社会保険の加入義務は、1年を超える雇用期間が見込まれる場合とされていました。しかし、法改正により適用範囲が拡大され、2022年(令和4年)10月以降は、2か月を超える見込みがある場合に加入が義務付けられています。

 

社会保険とは

そもそも社会保険とは、健康保険や厚生年金保険、雇用保険、労働者災害補償保険、介護保険といった国民の生活を保障する公的保険を総称するものです。

なお、場合によっては、健康保険と厚生年金保険を「社会保険」、雇用保険と労災保険を「労働保険」と呼び分けることもあります。

派遣社員の場合、社会保険料は雇用主である派遣会社が申告、支払い等を担います。派遣会社を選ぶ際には社会保険を完備しているか、必ず確認しましょう。

 

健康保険

健康保険とは、安心かつ平等な医療サービスを加入者が受益できる制度です。

健康保険の現在(2025年8月時点)の加入要件や受けられるサービス・給付は次のとおりです。

【健康保険で受けられるサービス・給付一例】

  • 療養の給付(医療費の負担を1~3割に抑えられる)
  • 高額療養費(自己負担限度額以上の金額を支払った際にあとから払い戻しを受けられる)
  • 傷病手当(病気休養中に被保険者とその家族の生活を保障してくれる)
  • 出産育児一時金(1児につき50万円支給される)
  • 海外療養費(海外で急な病気・ケガにより治療を受けた際に申請により一部医療費の払い戻しが受けられる)

【健康保険の加入要件】

(長時間労働者の場合)

  • 契約期間が2か月以上
  • 1か月の所定労働時間・日数が、正社員の4分の3以上

(短時間労働者の場合)

  • 1週の所定労働時間が20時間以上であること
  • 月額賃金が88,000円(年収106万円)以上であること
  • 学生でないこと
  • 従業員数が51人を超える企業に勤めていること

ただし、短時間労働者が社会保険に加入する主な要件は、将来的に大きく変わることが決まっています。

改正年金制度法により、2026年10月には賃金要件が撤廃される方針であり、また企業規模の要件も2027年10月から段階的に撤廃され、2035年には原則すべての企業が対象となる見込みです。

これにより、将来的には企業規模にかかわらず、週20時間以上働くパート・アルバイトは社会保険への加入が義務となります。

なお、保険料は、勤務先と被保険者で折半します。なお、収入額などの条件を満たす扶養家族がいる場合は、追加で保険料を負担することなく、被保険者と同じ保険に加入できます。

参考:短時間労働者に対する健康保険・厚生年金保険の適用拡大のご案内|日本年金機構

参考:社会保険適用拡大 特設サイト|厚生労働省

 

厚生年金保険

厚生年金保険とは、国民年金と並び高齢者の生活を助けてくれる、いわゆる年金制度の2階部分です。対象となる企業に雇用される会社員が加入するもので、70歳未満で一定の要件を満たす人が加入します。

厚生年金保険により受けられるサービス・給付、2025年8月時点での加入要件は次のとおりです。なお、加入要件に関しては健康保険と同一となります。

【厚生年金保険で受けられるサービス・給付一例】

  • 老齢厚生年金(65歳以降に老齢基礎年金に上乗せして支給される年金)
  • 障害厚生年金(被保険者が病気やケガを負い、障害の状態にある場合に支給される年金)
  • 遺族厚生年金(生計を維持していた被保険者が亡くなった際に遺族に支給される年金)

【厚生年金保険の加入要件】

(長時間労働者の場合)

  • 契約期間が2か月以上
  • 1か月の所定労働時間・日数が、正社員の4分の3以上

(短時間労働者の場合)

  • 1週の所定労働時間が20時間以上であること
  • 月額賃金が88,000円(年収106万円)以上であること
  • 学生でないこと
  • 従業員数が51人を超える企業に勤めていること

ただし、こちらも健康保険と同様に、短時間労働者の社会保険加入要件は、変更される方針です。いわゆる「106万円の壁」は事実上の撤廃となるほか、企業規模要件も段階的に撤廃へと向かいます。

厚生年金保険の保険料も勤務先と被保険者で折半して負担します。なお、保険料は給与額に応じて変動します。

参考:会社に勤めたときは、必ず厚生年金保険に加入するのですか。|日本年金機構

 

雇用保険

雇用保険とは、失業・休業時に次の仕事が決まるまでの生活支援や、キャリア・能力開発をバックアップする保険制度です。

雇用保険で受けられるサービス・給付や加入要件は次のようになっています。

【雇用保険で受けられるサービス・給付一例】

  • 基本手当・失業給付(次の仕事が見つかるまでに生活の安定を図るための給付)
  • 育児休業給付金(育児休業中に受けられる給付)
  • 介護休業給付金(介護により仕事を休んだ際に受けられる給付)

【雇用保険の加入要件】

  • 31日以上の雇用の見込みがあること
  • 1週間の所定労働時間が20時間以上であること

なお、雇用保険は受給する給付金に応じて受給条件が異なります。たとえば、基本手当・失業給付の場合は、離職以前の2年間で被保険者期間が通算12か月以上ないと受給要件を満たしません。

また、失業の理由が「自己都合」の場合は、申し出から7日間の待機期間と給付制限期間の2か月が経過したのちに給付金が支給されます。これに対し、「会社都合」での失業の場合は、待機期間の7日間が過ぎてから、制限期間を経ることなく給付金を受給できるという違いがあります。

参考:雇用保険の加入手続はきちんとなされていますか|厚生労働省

 

労働者災害補償保険

労働者災害補償保険とは、仕事中や通勤中の事故、または業務が原因で負ったケガや病気、後遺症などに対する保障を受けられる保険制度です。

労働者災害補償保険により受けられるサービス・給付や加入要件は次のとおりです。

【労働者災害補償保険で受けられるサービス・給付一例】

  • 遺族(補償)給付(被保険者が亡くなった際に遺族に年金もしくは一時金の給付を受けられる)
  • 療養(補償)給付(受診の際の治療費が無料になる)
  • 休業(補償)給付(休業中に給与の約8割を給付される)
  • 障害(補償)給付(障害が残った場合、年金か一時金の給付を受けられる)

【労働者災害補償保険の加入要件】

  • すべての労働者

労働者災害補償保険はすべての労働者に適用される保険です。なお、保険料は事業主が全額負担するため、被保険者が支払うことはありません。

参考:労災補償|厚生労働省

 

介護保険

介護保険とは、介護サービス利用者の費用負担を軽減するための保険制度です。

介護保険で受けられるサービス・給付と加入要件は次のとおりです。

【介護保険で受けられるサービス・給付一例】

  • 在宅サービス(訪問介護や通所介護など自宅で受けられる介護サービス)
  • 施設サービス(老人福祉施設や老人保健施設など、施設で受けられる介護サービス)
  • 地域密着型サービス(定期巡回・随時対応型訪問介護看護などの介護サービス)

【労働者災害補償保険の加入要件】

  • 40歳以上の医療保険加入者

なお、介護保険には2段階があり、第2号被保険者の保険料は勤務先と被保険者で折半しますが、65歳以上は全額自己負担となります。

  • 40歳から64歳まで:第2号被保険者
  • 65歳以上:第1号被保険者

なお、満40歳の誕生日が属する月から支払い義務が発生しますが、法律上では誕生日の前日に歳を重ねると解釈されるため、1日生まれの人は前月から支払い義務が生じます。

参考:介護保険制度の概要|厚生労働省

 

社会保険に加入するといくら引かれる?

社会保険への加入に際し、支払い義務が発生する保険料は加入する保険によって異なるほか、給与額などによっても上下します。

各保険の保険料の算出方法は次のとおりです。

社会保険の種類 保険料の算出方法
健康保険 標準報酬月額×健康保険料率*¹
厚生年金保険 標準報酬月額×保険料率(18.3%)
雇用保険 賃金の総額×雇用保険料率
労働者災害補償保険
介護保険 40~64歳:標準報酬月額×介護保険料率(会社員の場合)
65歳以上:市町村ごとに決まる「基準額」および所得により決定

*¹加入している健康保険によって異なる

たとえば東京都在住の25歳の派遣会社員で、給与が25万円(賞与なし)の場合の社会保険料は、36,638円になります。

【東京都在住の25歳、派遣社員社員、給与25万円(賞与なし)の場合】

社会保険の種類 保険料の算出方法
健康保険 25万円×9.91%*²÷2=12,388円(東京都の保険料率に準拠)
厚生年金保険 25万円×18.3%÷2=22,875円
雇用保険 25万円×5.5/1,000*³=1,375円
労働者災害補償保険
介護保険

*²全国健康保険協会「令和7年度の協会けんぽの保険料率は3月分(4月納付分)から改定されます

*³厚生労働省「「令和6年雇用保険制度改正(令和7年4月1日施行分)について

なお、実際は細かな条件によって適用される料率は異なるため、上記はあくまで参考例としてください。

 

派遣の社会保険料は高いって本当?

給与明細を見て「社会保険料が高い」と感じる人も多いでしょう。しかし、これは「派遣だから」社会保険料が高いわけではありません。

社会保険料は毎年4~6月の給与額を基に標準報酬月額の改定が行われます。また、毎年9月分から保険料率の変更も行われており、1年間の社会保険料が決定します。

つまり、一般的に4〜6月の給与額が多いと社会保険料も高くなるのです。これに雇用形態は関係なく、派遣だからといって社会保険料が高いということはありません。

 

派遣で社会保険に入りたくない場合は?

「給料から天引きされたくない」「手取りを減らしたくない」などの理由から、社会保険に入りたくないと考える派遣社員や労働者の声は一定数聞かれます。

しかし、加入条件を満たしている場合、社会保険への加入は「義務」です。「入りたくない」は通用しません。

社会保険に入りたくないのであれば、加入条件を満たさない働き方を選ぶ必要があります。ただし、社会保険加入者は各保険のサービスや給付を受益できますが、当然ながら未加入者にはその恩恵はありません。失業した際や病院を受診した際などの自己負担額が重くのしかかる点は留意しておきましょう。

 

扶養内で働く場合の扱い

扶養内で働くとは、メインで生計を担う人の扶養の範囲内で働くことを意味します。

扶養内には「社会保険上」と「税法上」の2つの扶養があり、それぞれに「壁」となる年収のラインが存在します。ただし、これらは頻繁に制度改正があるため、最新情報を確認することが重要です。

 

社会保険上の扶養

2025年8月時点での社会保険上の扶養では、以下の条件に1つでも当てはまる場合は、扶養から外れて社会保険に加入する義務が生じます。つまり扶養内で働きたい場合は、これらの条件をすべて満たさないように勤務時間などを調整する必要があるということです。

【社会保険上の扶養から外れる条件】

  • 1週の所定労働時間が20時間以上であること
  • 月額賃金が88,000円以上であること
  • 学生でないこと
  • 従業員数が51人を超える企業に勤めていること
  • 雇用見込期間が2か月を超えること

たとえば、1週の所定労働時間が20時間以上になるなど、社会保険の加入条件を満たした場合は、健康保険や厚生年金保険、雇用保険などへの加入義務が発生します。

なお、年収が130万円を超えた場合も扶養から外れ、自身で社会保険に加入する義務が発生します。これがいわゆる「130万円の壁」といわれるものです。

ただし、繁忙期などで一時的に収入が上がった場合でも、事業主が「一時的なもの」であることを証明すれば、連続2年間は扶養にとどまることが可能です。

学生の場合も同様に「130万円の壁」は存在します。つまり年収が130万円を超えると、親の扶養から外れて自身で社会保険に加入する義務が発生するということです。

なお、学生が受けられる「勤労学生控除」という税金の優遇措置は、年収123万円(旧103万円)ではなく、合計所得75万円以下(給与収入のみなら130万円以下)が適用条件です。これらの「壁」を正しく理解しておくことが重要です 。

参考:「年収の壁・支援強化パッケージ」に関するQ&A(キャリアアップ助成金関係)|厚生労働省

 

税法上の扶養

また、税法上の扶養にも以下の「壁」があります。

【税法上の扶養の条件】

  • 123万円の壁(旧103万円の壁): 2025年税制改正により、年収123万円以下であれば所得税が非課税となります
  • 160万円の壁(旧150万円の壁): 配偶者特別控除が満額(38万円)で受けられる年収の上限が、これまでの150万円から160万円に引き上げられました

これらの壁を超えると、扶養している側(世帯主など)が受けられる控除額に影響します。壁を超えると控除額が減ることで、世帯全体の税負担が増える可能性があるため、注意しなくてはいけません。

参考:令和7年度税制改正による所得税の基礎控除の見直し等について|国税庁

 

まとめ
  • 社会保険とは、健康保険や厚生年金保険、雇用保険、労働者災害補償保険、介護保険といった国民の生活を保障する公的保険を総称するもの
  • 社会保険は、2か月を超える雇用期間が見込まれる労働者に加入義務が発生する
  • 派遣社員も正社員などと同じく、社会保険に加入できる
  • 「派遣だから」社会保険料が高くなるということはない
  • 加入条件を満たしている場合、社会保険への加入は「義務」であり、「入りたくない」は通用しない
  • 社会保険上の扶養には「106万円の壁」と「130万円の壁」があり、一時的な収入増の場合は2年間の特例措置がある
  • 税法上の扶養の壁は、2025年税制改正により「103万円→123万円」「150万円→160万円」に引き上げられた

 

 

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