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【難易度は?】3次元CAD利用技術者試験の概要と勉強方法を解説

機電派遣コラム

CAD利用技術者試験という認定資格があります。

CAD関連の資格の中では最大級の規模と知名度を誇っています。

そんなCAD利用技術者試験ですが、どういった資格なのでしょうか。

中でも、3次元CAD利用技術者試験はニーズが高くなっているようです。

今回は、3次元CAD利用技術者試験の内容と難易度を交えてご紹介したいと思います。

 

そもそもCAD利用技術者試験とは

まず初めに、CAD利用技術者試験の説明から進めましょう。

CAD利用技術者試験とは、CADを利用するうえでの技術を明確化し、一定水準の技術に達している者に対して評価・認定を行う試験です。

平成2年に創設されてから総受験者数56万人で、19万人に及ぶ合格者を輩出しています。

CAD利用技術者試験は2次元と3次元に分かれており、それぞれ習熟度によってランク付けされています。

2次元は基礎、2級、1級、3次元は2級、準1級、1級と段階分けされています。

 

習熟度により2級、1級に認定される

3次元CAD利用技術者試験は、ご紹介した通り2級、準1級、1級の3段階に分かれています。

2級は全問マークシート方式の入門的要素の試験なので、受験資格はありません。

しかし、準1級、1級は2級合格者のみ受験が可能で、試験形式も2級が筆記試験であるのに対し、1級はモデリングアッセンブリといった実技試験も追加されます。

1級の試験はCADのリテラシー問題部品組立問題2次元からの作図問題などが出題され、合格すればCADオペレーターの管理業務も目指せるでしょう。

 

3次元CAD利用技術者試験の難易度は

合格率を見てみると、2級で50%前後準1級で40%前後で推移しています。1級になると20%前後となり、その難しさがうかがえます。

ただ、合格基準は“各分野5割以上、および総合7割以上の正解”と定められているので、しっかり準備すれば合格は十分可能です。

また、実技試験はパートのモデリングを正確に解くことが重要です。

アセンブリに時間を費やしすぎるとタイムアップになる方が多いそうなので注意しましょう。

マークシートは空欄にせず、全回答するのは言うまでもありません。

 

この資格はどのような場面で活躍できるか

3次元CAD利用技術者試験は、オペレーターとしてのスキルを測るだけでなく、第三者との口頭によるやり取り手描き図面情報の伝達といったコミュニケーション能力も対象となります。

ですから、準1級以上の有資格者となれば、実務で十分使える人材と判断されることでしょう。

また、3次元CAD利用技術者試験は、3DCAD関連の資格の中でも高い知名度を誇っています。

そのため、準1級以上であれば、相当の力があると見込まれ、転職就職の際に着目してもらえる可能性が高くなります

 

 

「申し込み」「受験」「合格」までの流れ

続いて試験日程についてご紹介します。

CAD利用技術者試験は、試験の種類ごとに日程が違います。

試験の1?2ヶ月前から申込みがスタートし、試験日から1?2ヶ月後に合格発表されます。

 

試験日程

??3次元CAD利用技術者試験

【申込期間】

前期:5月上旬~6月上旬

後期:10月上旬~11月上旬

【試験日程】

前期:7月中旬

後期:12月中旬

【合格発表】

前期:8月下旬

後期:1月下旬

 

試験会場

「2次元CAD利用技術者試験基礎」についてのみ、インターネットを通じたPC環境での試験(IBT試験)が可能ですが、そのほかは基本的に全国の主要都市の会場で試験を受けます。

指定の企業スペースや学校、受験者が任意で選んだ場所で試験を受けることができます。

 

3次元CAD利用技術者試験の勉強方法

CADの技術を学ぶにはいくつかのパターンがあります。

  • 通信教育や専門学校
  • 職業訓練学校
  • 独学

スムーズな手順を踏んで学ぶなら、通信教育や専門学校がおすすめです。

授業料は発生しますが、モチベーションを保ちやすいという利点があります。

独学は費用を抑えることはできますが、効率的に学ぶことができるかは個人の力量に委ねられることになります。

職業訓練学校はコストを抑えて受講できますが、取得できる資格が限られているのが難点です。

それぞれ自分のメリットに合うものを選ぶようにしましょう。

 

独学を選ぶケース

独学でCADのスキルを得るのであれば、パソコンとCADソフトが最低限必要になります。デスクトップとノート、どちらでもOKです。

ただし、CADを扱うためにはマウスが必須ですので覚えておきましょう。

 

■ CADソフトについて

CADソフトは、有料・無料ともにいろんなものがあります。

3次元CADの無料ソフトで知名度が高いものに、「FreeCAD」があります。

反対に有料ソフト(費用は数十万円単位)で代表的なのが「AutoCAD」です。

初心者であれば無料ソフトで問題ありません。フリーとはいえ、試験のための基本的な機能は十分に備わっています。

業務で本格的に利用するようになってから、有料ソフトを購入するとよいでしょう。

 

■ 3次元公式ガイドブック

独学の場合は、一般社団法人コンピュータ教育振興協会(ACSP)から出ている公式ガイドブックが基本的な学習となります。

試験に出題されるのは、この公式ガイドブックに準拠しています。

実務ではそれほど使用しない内容も含まれていますが、その点についても網羅しているため安心です。付録として用語集もついています。

ただし、まったくの初心者にとっては理解しづらい部分があるかもしれません。

その他の参考書で補うなどの対応が必要です。

 

■ どんな参考書を選ぶべきか?

現在、CAD利用技術者試験の参考書はさまざまです。

どれを選んだらよいか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。

参考書を選ぶポイントは「メジャーなシリーズを選ぶということです。

ロングセラーの参考書は何度も改訂されていますし、受験者からも支持されている実績があります。

そのなかである程度狙いを定めたら、軽く中身を読んで「理解しやすい解説か」「充実した内容になっているか」を確認してみてください。

実際に使用する参考書はなるべく少数がよいでしょう。中途半端に多くの本を読んでも頭に入っては来ないものです。

基礎知識が身についたら、過去の問題集を解いて傾向を掴みます。

制限時間を設定して、程よい緊張感のなかで解くとより実戦的です。

 

スクールまたは通信講座を受けるケース

■ 通学講座

費用はかかりますが、ポイントを押さえた学習を希望するならスクールに通う試験対策講座をおすすめします。自宅にパソコンがない場合は、講座を利用することでCADの扱いや知識を習得することが可能です。費用はおおむね6?10万円程度かかります。

■ 通信講座

業務や家事・育児で時間がなく、定期的に受講することができない方は通信講座を利用する手段もあります。それぞれのCAD講座によって費用・教材が違うため、いくつか見比べてから選ぶようにするとよいでしょう。

 

パーソルクロステクノロジーでは、「資格取得インセンティブ制度」を設け、エンジニアの資格取得をサポートしています。

ほかにも、さまざまな「スキルアップ支援」をご用意しています。

資格取得、研修受講など、ご希望に合わせてぜひご活用ください。

 

その他にもあるCADに関わる試験の種類

「CAD利用技術者試験」のほかにも、いくつかCADに関わる試験が存在します。

資格によって専門分野が違うため、現在就ている仕事や今後進もうとしている職種に合わせて選択してみてください。

 

建築CAD検定試験

「一般社団法人 全国建築CAD連盟」が主催する試験です。

特別な受験資格・条件はなく、建築業界で製図を作成したことのない初めての方でも級を問わずに受けることができます

すべての級で実技試験が設けられており、準1級?4級まであります。

 

■ 補足情報

  • 一般受験と団体受験がある
  • 4級は高校生の団体のみ受験可
  • 「2次元CAD利用技術者試験1級(建築)」とは別の資格

 

■ 受験費用

  • 准1級:14,400円 
  • 2~3級:10,300円(2・3級を併願した場合は合わせて16,500円) 
  • 4級:3,100円

 

オートデスク認定資格プログラム

「オートデスク認定資格事務局」がオートデスク製品の知識・操作技術の高さを認定する試験です。世界共通で実施されています。

日本国内では2種類を受験することができます。

  • オートデスク認定ユーザー試験 → 学生やオートデスク製品を使用する業務の志望者を対象とする
  • オートデスク認定プロフェッショナル試験 → オートデスク製品の高い知識・技術を持った方を対象とする

 

■ 補足情報

  • 海外でも受験できる
  • 試験によって製品や内容も大きく変わる
  • 受験資格に必須条件はないが以下を推奨されている

 

<プロフェッショナル>

◇ オートデスク認定ユーザー資格を保持している方、もしくは400 時間以上の製品使用 経験を推奨

<ユーザー>

◇ 最新コース、もしくは製品を50時間程度扱ったことのある経験者を推奨

 

■ 受験費用

  • 実際に受けるオートデスク認定試験センター(ACC)に問合せ要

 

CAD実務キャリア認定制度

「NPO法人 コンピューターキャリア教育振興会」および「日本学び協会」が行っている試験です。

仕事でCADを使用していたり、CADを勉強している学生を対象にしています。

  • 3次元CADトレーサー認定試験
  • 3次元CADアドミニストレーター認定試験
  • CADアドミニストレーター認定試験

の3種類の試験があります。

 

■ 補足情報

  • 自宅のパソコンで受験可
  • 実技試験のみ
  • 試験中は参考書を見ながらでOK

 

■ 受験費用

  • 3次元CADトレーサー認定試験
     一般受験者:13,400円 学生割引:9,300円
  • 3次元CADアドミニストレーター認定試験
     一般受験者:10,300円 学生割引:6,200円
  • CADアドミニストレーター認定試験
     一般受験者:7,200円 学生割引:5,200円

 

資格取得でスタートラインに立てる

3次元CAD利用技術者試験は、その等級によって3DCADを使うことができると認定される試験です。3DCADの設計がベテラン並みにできるというものではありませんので、有資格者になってもブラッシュアップは必要です。

 

 

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