【仕事の悩み】派遣社員が抱えやすい悩み(トラブル)3パターン
派遣社員は「派遣社員(就業される方ご自身)」と勤務先である「派遣先(実際にお仕事をすることになる企業)」と「派遣元(ご自身が所属している派遣会社)」の3つの関係で成り立っています。
そのため、派遣として働いていると、派遣先と派遣元のどちらに悩みを相談したらよいか分からなくなります。
平成24年に労働者派遣法改正法が施行され、派遣社員の働く環境が改善されつつありますが、それでも悩みを抱える派遣社員は大勢いるでしょう。
今回は、実際に派遣社員として就業したら、どんな悩みがでてくるのか、3パターンに分けてご紹介します。
悩みの相談者はどのように問題を解決すればよいかなどの対処法もあわせて確認してみましょう。
<就業初期の悩み>派遣先で役に立てているのか?
就業先の雰囲気に馴染んできた頃、こんな悩みがでてくることがあります。
「クレームもなく任されている仕事はそれなりに頑張っている…でも、派遣先は満足しているのだろうか?」
派遣社員は、派遣先の担当者から面と向かって「評価」をされる場やタイミングがありません。そのため、「今後も働いていけるのか?」と不安に思われる方もいらっしゃるでしょう。
派遣先は派遣元と、派遣法に基づいた仕事の条件で契約書を交わし、派遣社員に就業をお願いしています。基本的には、派遣先から指示のある業務を遂行していれば問題はありません。
実際就業してみると、自分なりに「もっとこうしてみたい」と前向きに考えることがあるでしょう。では、相談先はどうしたらいいのでしょうか。
そんな時は、契約先である派遣元の担当営業に相談してみましょう。
派遣先によっては、派遣元の担当営業からのコメントを参考にし、業務遂行について確認の面談を実施するケースもあります。
フィードバックが欲しい時などは、派遣元の担当営業にリクエストを出すことで実際にフィードバックをもらえることも珍しくありません。
<日常の悩み>派遣先の変化って知っていいもの?
仕事、職場環境にも慣れた頃、「会社の体制が変わるらしい!」という噂を社員から耳にしたとします。
そんな時、「営業担当者は変わるのだろうか…業務や人間関係に支障がでるかもしれない……でも派遣先のことだし、こちらから聞いても良いのだろうか?」と悩む方もいらっしゃるでしょう。
派遣先の体制変更や人事異動など、社員にとってもセンシティブな内容は、派遣社員の耳には届きづらいものです。
しかし、業務遂行にあたり、事前に知っておきたい時があります。
その場合は、責任者・指揮命令者に直接聞いてみましょう。
業務に支障が出てしまうことを事前に防ぐためにも、必要な行動です。もちろん、先程のケース同様、派遣元の担当営業を通じて確認することもできます。
<長く就業している場合の悩み>時給って上がらないの?
長らく派遣先で就業を続けていると、「契約条項・契約内容に書かれた時給から、もう少し時給が上がらないかな?」「時給があがれば、モチベーションも上がる……交渉ってできるのかな?」と思うことがあるでしょう。
派遣社員が長期的に安定して就業していることは、派遣先や派遣元にとって良いことです。そんな中で、労働者の働きがいにも繋がる給与面は特に気になります。
派遣先の担当者から直接「評価」をもらう機会の少ない派遣にとって「時給UP」は自分の業務へのひとつの評価として受け取ることできます。
派遣先の考え方や対応は様々ですが、ご自身の今までの成果と貢献に対して、派遣先はどのように考えてくれるのか?「契約更新」確認のタイミングで、派遣元の営業担当に相談してみるのが良いでしょう。
契約が切り替わる更新の時期など、そのタイミングで話を進めた方が派遣元としても派遣先としても良いタイミングですので、時期を見計らって確認をしてみることが重要になってきます。
まとめ
派遣社員は「派遣元」に所属しているため、派遣社員が派遣先と、もしくは派遣先が派遣社員と、直接契約の内容に触れる交渉や確認をすることはできません。
契約の範囲内でお仕事をするのはもちろんですが、それ以上に派遣社員の気持ちや意欲はそれぞれです。
派遣社員が横領などを犯して、損害賠償請求されたり、損害賠償責任をとらされるケースもごく稀にあります。誠実に仕事をしている方からしたら、そういった人間と自分を「派遣社員」として一括りにされるのは迷惑な話です。
派遣先に気を遣って大人しくしていることがよいとも限りません。意欲をしっかり示すことも肝心なのです。
ご自身の悩みや不満は抱えすぎず、一番近くにいる強い味方「派遣元の担当営業」と連携をとってみましょう。派遣先に不満がある場合は、苦情処理担当者に相談するのひとつの方法です。
もし解決できないことがあれば、労働相談情報センターといった公的機関の相談窓口に相談することもできます。
自ら働く環境を整え、派遣先での就業を楽しんでみてはいかがでしょうか。