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メタバースとは|注目される理由やゲーム例・代表的なプラットフォームも紹介

ネットワーク上に仮想空間や仮想世界を提供するサービス全般を指すものである「メタバース」。この仮想世界では、現実世界では不可能なことも実行できるため、ゲームの世界や旅行事業などに続々と用いられ始めています。

注目のメタバースとは何か、現在利用されている人気のメタバースの事例とあわせて紹介します。

メタバースとは

メタバースとは、インターネット上に構築される仮想の三次元空間の総称で、「meta(超越した)」と「universe(宇宙)」を組み合わせた造語です。利用者は仮想空間上の分身「アバター」を操作して仮想空間内を自由に移動したり、他のアバターと交流したりすることができます。

「仮想空間」「アバター」の響きに馴染みがあるように、昨今、注目度が急速に高まっているものの、メタバース自体は最近生まれたものではありません。2000年にはバーチャル世界でさまざまな体験を楽しめると世界中で話題となった「セカンドライフ」を連想される方も多いのではないでしょうか?

メタバースの世界では、プレイヤーはアバターを媒介して自由に行動できるようになります。これまでのゲームではプレイヤーの行動には一定の制限が設けられていましたが、メタバース化することによってゲーム世界のなかを自由に歩き回り行動できるようになるのです。また、身振りや手振り、表情などもアバターで表現できるようになります。

メタバースが注目される理由

現在、メタバースが大きく注目されるようになった理由は主に2つ挙げられます。

  • VR空間上で、これまでとは異なる新たなコミュニケーションを実現できること
  • 新型コロナウイルスの感染拡大で対面コミュニケーションやイベントが開催できなくなってしまったこと

コミュニケーションの形を変えざるを得なくなった状況下で、メタバースは「よりリアルに近いコミュニケーション方法」として活用が進んでいるのです。

メタバースとNFTの関係性

NFT(デジタル資産)とは、暗号資産と同じくブロックチェーン上で流通するデジタルデータの一種で、偽造できないように鑑定書や所有証明書が付いているものです。ただしNFTは暗号資産とは異なり、コンテンツやデジタルアイテム全般に応用されています

メタバース上でもNFTの活用が進んでおり、ネット上にあるコンテンツや土地、アイテムなどをメタバース内で売買できるサービスも登場しています。

NFTが活用される以前は、コンテンツやアイテムに所有権がないため、不正にコピーされることがありました。しかしNFTの登場でコンテンツやアイテムの所有権が明確化したことで、不正コピーなどのトラブルを回避できるようになったのです。

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メタバースにおけるNFTの活用例として、一般社団法人オタクコイン協会が立ち上げた「オタクコイン画廊」を紹介します。

動画引用元:Youtube|メタバース画廊:Otaku Coin GaRo

オタクコイン画廊にはNFTアートが展示されています。そして展示されているNFTアートは、NFTマーケットプレイスから購入が可能という仕様です。

このように、メタバースとNFTの組合わせによって、仮想世界にあるアートの売買まで実現できるようになっています。

メタバースに該当するゲーム例

メタバースに該当するゲームの代表例とされている作品を3つ紹介します。

  • Fortnite(フォートナイト)
  • あつまれどうぶつの森
  • Minecraft(マインクラフト)

世界中で人気のバトルロワイヤルゲーム「Fortnite(フォートナイト)」、大人から子どもまで夢中になる「あつまれどうぶつの森」、そして長く愛されている「Minecraft(マインクラフト)」も、メタバースが用いられているサービスです。

Fortnite(フォートナイト)

画像引用元:Epic Games|Fortnite

Epic Gamesが提供するバトルロワイヤルゲーム「Fortnite(フォートナイト)」は、ゲーム以外にも楽しめる要素が数多く展開されているメタバースです。2020年には音楽アーティストの米津玄師氏がフォートナイト上でバーチャルライブを実施し話題になりました。

フォートナイトがメタバースに該当される理由はいくつかありますが、なかでも特徴的なのが、ユーザーがコンテンツをつくれるクリエイティブモードを提供している点です。フォートナイトのプレイヤーは、自分のスキンや動きを自分でつくり出すことができます。

さらに、フォートナイトはゲームからSNSに進化しはじめていることも見逃せません。ゲームをプレイするだけの場所ではなく、コミュニケーションのために集う場へと変化しているのです。ユーザーが外出せずとも気軽に利用できるサードプレイスとして活用されています。

これら自由度の高い仮想世界を作ることで、ユーザーは各々の楽しみ方を見出しています。

あつまれどうぶつの森

画像引用元:My Nintendo Store|あつまれ どうぶつの森 ハッピーホームパラダイス

ユーザーがアバターを使って無人島での生活を自由に楽しめる、Nintendo Switchのゲームソフト「あつまれどうぶつの森」にも、メタバースの考え方が用いられています。

家具を作り、野菜を育て、お金を稼いでとさまざまな要素が詰まったこのゲームで、ユーザーはアバターの表情を操作一つで変えながら、自分なりの楽しみを表現。アバターの着せ替え衣服として有名ブランド・アパレルのアイテムがそろっているように、企業コラボコンテンツも数多く展開されています。

現実世界では不可能なことを体験しながら、現実と同じようにファッションなども楽しめる世界観は、メタバースの魅力が顕著に投影されたプラットフォームといえるでしょう。

Minecraft(マインクラフト)

画像引用元:Microsoft|Minecraft

マイクロソフトの子会社、Mojang Studiosが提供する「Minecraft」は、ユーザーが建物や世界を自由に構築できるゲームです。アバターのコスチュームを変更したり、自分なりの建物や土地を構築したり、プレイヤー同士でサバイバルを楽しんだりと、さまざまな要素から自由にゲーム内の世界を楽しめると、国を問わず愛されています。

Minecraftはブロックチェーン技術も取り入れようとしており、将来的にはMinecraft上でゲームアイテムなどを売買できるよう開発を進めています。

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メタバースに参入した企業例

画像引用元:Koukichi Takahashi - stock.adobe.com

注目のメタバースには名だたる大企業も熱視線を注いでおり、次のような企業がメタバースに参入しています。

  • Facebook社
  • グリー株式会社

Facebook社とグリー株式会社は、本格的にメタバース事業を展開すべく2021年に大規模な資金投資を行い、ビジネス界でも大きな話題となりました。

Facebook社「Horizon Workrooms」

Facebook社は2021年8月、会議やセミナーをCGで作成した仮想空間で開催できるサービス「Horizon Workrooms」をスタートさせました。

コロナ禍にてビデオ会議システムは急速に普及しましたが、対面とは異なる感覚に戸惑う人も多く見られました。そこでFacebook社は、より一体感が得られるツールとしてメタバースを活用した会議システムを開発したのです。

また同年9月には、メタバースに約55億円の投資を行うと発表しています。世界各国の企業と協業し、本格的にメタバース事業を展開していく予定です。

グリー株式会社「REALITY」

国内では、2021年8月にグリー株式会社がメタバースへの参入を発表しています。アニメキャラクターのようなアバターを使用したバーチャルライブ配信アプリ「REALITY」を基盤にメタバースを展開し、さらにグローバルに普及すべく、100億円を投資するとしています。

グリー株式会社は、2022年よりREALITYのライブエンターテイメント事業を「メタバース事業」に改称し、機能強化を進めていく方針です。

代表的なメタバースプラットフォーム

メタバースを構築できる、代表的な3つのプラットフォームを紹介します。

  • Decentraland(ディセントラランド)
  • Cryptovoxels(クリプトボクセルズ)
  • The Sand box(ザサンドボックス)

Decentraland(ディセントラランド)

画像引用元:Decentraland

「Decentraland(ディセントラランド)」は、ブロックチェーン技術をベースにしたVRプラットフォームです。2015年にスタートした同サービスでは、プラットフォーム内の独自トークンを使用して土地を売買・管理することができます。購入した土地は自由にカスタマイズ可能で、ユーザーは動画や3DCGを用いて自由にコンテンツを作成・配置できます。

土地だけでなく、作成したコンテンツの売買も可能です。アバター用のアイテムも販売されており、購入したアイテムの転売も行われています。

これまでにオークションのサザビーズがアートの展示をおこなったり、音楽イベントが開催されたりと、企業が自由にメタバースを活用できるようになっています。

Cryptovoxels(クリプトボクセルズ)

画像引用元:Cryptovoxels

「Cryptovoxels(クリプトボクセルズ)」は、暗号資産のイーサリアムのブロックチェーンを利用した仮想世界です。ニュージーランドのNolan Consulting Limitedのオーナー、Ben Nolan氏を中心に開発が進められています。

Cryptovoxelsも、土地の売買やアートの販売、作成したアイテムの売買が可能です。また同サービスでは、プログラミングの知識がない人でも世界を構築できる空間を目指しており、専門的なスキルがない人の参入も見込まれています。

The Sand box(ザサンドボックス)

画像引用元:The Sand box

「The Sand box(ザサンドボックス)」もイーサリアムのブロックチェーン技術を活用。プラットフォーム内の土地の売買はもちろん、ユーザーが作成したアイテムなども売買できます。

投資家も参入するほどNFTが活発化しており、アメリカバスケットボールリーグ選手を扱ったトレーディングカードゲーム「NBA Top Shot」は、月間の売上が250億円を記録するなど、なにかと話題のプラットフォームです。

ビジュアルイメージはMinecraftに近く、ユーザーは無料ツールを活用して3Dゲームの自作も楽しめます。

まとめ
  • メタバースとは、インターネット上に構築される仮想の三次元空間の総称
  • 仮想空間上の分身「アバター」を操作し、仮想空間内の自由な移動や、他アバターとの交流が可能
  • NFTの活用が進んでおり、コンテンツや土地、アイテムなどをメタバース内で売買できるサービスも登場している
  • 「Fortnite」「あつまれどうぶつの森」「Minecraft」など人気ゲームにもメタバースが用いられている
  • Facebook社をはじめとする大企業もメタバース事業に参入し、大規模な資金投資を行っている

 

 

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