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Perplexity AIとは?簡単な使い方から無料・有料版の機能の違いなどをわかりやすく解説

テクノロジーの進化とともに、情報検索の手法も大きく変化しています。そんななか注目を集めているのが「Perplexity AI」です。AI検索エンジンとも称されるこの新たなAIツールは、ユーザーの質問に対して迅速かつ正確な回答を提供してくれます。

無料で利用できる基本機能から、より高度な分析が可能な有料プランまで、多様なニーズに応えるPerplexity AIの特徴や使い方について詳しく解説します。

POINT

  • Perplexity AIは、自然言語処理技術と機械学習機能が実装されたチャットボット型の検索エンジンで、ChatGPTの使用感に近い生成AIによる対話型のサービス
  • 日本語にも対応しており、無料版であればアカウント登録やログインなしで利用できる
  • ChatGPTと比較して参照情報のリアルタイム性に優れ、トレンド性の高い質問にも対応するほか、ハルシネーション対策にも優れている

Perplexity AIとは

Perplexity AI(※読み方:パープレキシティ)は、自然言語処理技術と機械学習機能が実装されたチャットボット型の検索エンジンです。Google出身のAIエンジニアらによって設立されたスタートアップ企業「Perplexity」によって開発されました。

検索エンジンというと、GoogleやYahoo!などのプラットフォームがイメージされますが、Perplexity AIはChatGPTの使用感に近い、生成AIによる対話型のサービスとなっています。

具体的には、ユーザーからの質問に対してweb上から適切な情報を抽出し、文脈や単語を理解して要約するなどわかりやすい形式で回答する仕様です。日本語にも対応しており、無料版であればアカウント登録やログインなしで利用できるほか、検索範囲を特定の分野に絞ることも可能です。

ほかの生成AIサービスとの主な違いは後述しますが、Perplexity AIは独自のAIモデルを持たず、OpenAIのGPTモデルやマイクロソフトのBing検索エンジンを活用しています。そのため、GPT-4やClaude 3など最新のAIモデルを選択して使用できる、カスタマイズ性の高さもポイントです。

 

ChatGPTとの違い

生成AIといえばChatGPTを連想する方が多いと思いますが、ChatGPTは事前に学習したデータに基づいて回答を生成する仕様です。つまり、ユーザーからの質問に対し、モデルが学習した時点までの情報に基づいて回答するプロセスとなっているため、リアルタイム性はPerplexity AIにはおよびません。

こうした前提があるものの、現在ではChatGPTにWebブラウジング機能が搭載されているため、最新の情報にアクセスできないわけではありません。ただし、Webブラウジング機能は有料版であるChatGPT Plusでしか使用できません。

一方、根本的に「検索エンジン」として設計されているPerplexity AIでは、無料版であってもブラウジングと同じ仕組みを用いて最新情報を取得できます。無料版を使用するユーザーにとっては、これは両者の大きな違いといえるでしょう。

なお前述したように、Perplexity AIは複数のAIモデルを搭載しており、そこにGPT-4o などGPTモデルも含まれています。つまり、両者は同じジャンルの異なるサービスではなく、Perplexity AIはChatGPTを内包した検索エンジンという関係性になります。

 

Perplexity AIの使い方

Perplexity AIの使い方は簡単で、以下の手順にて誰でも使用できます。

① アカウントを作成
② 作成したアカウントでログイン
③ 検索する

ここではアカウント作成を手順に含めていますが、無料版であればそれすらも必要ありません。Perplexity AIの公式サイトにアクセスし、表示されている検索窓に好きな質問を打ち込めばすぐに回答してくれます。

アカウント作成が不要で、ページにアクセスすればすぐに使用できるUIは、Googleの生成AIサービスである「Gemini」に近いともいえます。このように、ほぼワンステップで誰でも使える簡単さも、Perplexity AIが急速に注目されるようになった理由のひとつでしょう。

 

①アカウントを作成

まずはPerplexity AIの公式サイトにアクセスし、「新規登録」を選択します。

ここでは、Googleアカウントを使用してサインアップする方法がもっとも簡単です。

Perplexity AIは基本的には無料で使えるサービスですが、アカウントを作成することでチャット履歴を保存(コレクション)したり、ファイルをアップロードして検索できるようになったりと、より利便性が高まります。登録自体も手間ではないため、アカウント登録してからの使用がおすすめです。

 

②作成したアカウントでログイン

作成したアカウントでログインすると、画面の左下にログイン中のアカウント名が表示されます。

アカウント名の右にある歯車マークが設定アイコンです。外観のテーマや、インターフェイスの言語などを変更できるようになっています。

ただし、デフォルトで日本語表示されているため、わざわざ変更する必要はありません。

 

③検索する

これで事前準備は完了となり、任意のテキストで検索します。

検索結果には、質問に対する回答だけではなく、関連する「次の質問」や情報ソース、画像検索結果なども同時に表示されます。

一方、ChatGPTなどのチャットボット型の生成AIにて表示されるのは主に回答文のみです。表示される検索結果を見比べると、Perplexity AIは「検索エンジン」として設計されていることが実感できるでしょう。

以上がPerplexity AIの使い方ですが、無料版と有料版では、検索機能や性能が異なります。たとえば上の図では、右側の画像の下に「画像を生成する」とありますが、これは有料版限定の機能です。

 

Perplexity AIの利用料金

Perplexity AIの無料版と有料版における、利用料金の違いなどをまとめました。

無料版 有料版
利用料金 無料 月額20ドルまたは年額200ドル
クイック検索 無制限 無制限
プロ検索 1日5回まで 1日600回まで
AIモデルの選択 ×
ファイルアップロード 回数制限あり 無制限
画像生成 ×

「クイック検索」は、誰でも使用できる基本の検索機能です。こちらは無料版でも無制限で使用できます。

一方、より詳細な結果を表示してくれる「プロ検索」の回数には制限があり、有料版でないと1日5回までとほとんど使用できないようになっています。

「クイック検索」は情報を要約してくれるのに対し、「プロ検索」はより自然な文章でさらに詳細なアウトプットを出力します。

【クイック検索の結果】

【プロ検索の結果】

このように、両者の検索結果は、内容の密度や可読性の高さなどにおいて明確な違いがあります。一概にプロ検索が必須とは言い切れませんがが、AI検索エンジンを何かしらの業務などに活用していきたいと考えるのであれば、プロ検索をベースに使用した方が生産性も高まるでしょう。

その他、ファイルアップロードの回数制限がなくなったり、画像生成機能を使用できたりと、有料版にはヘビーユーザー向けの追加機能が提供されます。文章作成はもちろんのこと、社内の定型業務の効率化などにも活用できるため、無料版で物足りないと感じた場合は、有料版を試してみてもよいでしょう。

 

Perplexity Enterprise Proとは

Perplexity AIには、法人向けプランの「Perplexity Enterprise Pro」も提供されています。同プランは、企業での運用に求められる、次のような機能を搭載しています。

  • セキュリティとデータプライバシーの強化
  • 高度なユーザー管理機能
  • シングルサインオン(SSO)
  • 自動データ削除機能
  • 柔軟な料金プラン

Perplexity AIのような生成AIツールを企業内で活用するにあたっては、セキュリティリスクへの対応やユーザー管理機能は欠かせません。たとえば、アップロードされたファイルの要件や、社員(ユーザー)が使用した検索クエリに機密情報が含まれていないかなど、外部漏洩が問題となるデータプライバシーの保護は必須です。

Perplexity Enterprise Proでは、検索に使用されたクエリ(質問)は7日間後に自動で削除されるほか、セキュリティに関する高い統制レベルを持っていることを証明するSOC2認証も実装されています。

なお、Perplexity Enterprise Proの料金は、1ユーザーごとに月額40ドルまたは年額400ドルです。登録ユーザー数に応じて利用料金は高まりますが、年間契約ならディスカウントが適用されるなど柔軟性も確保されています。

 

Perplexity AIの特徴・できること

サービスの基本的な仕様や活用方法を理解できたところで、さらに着目すべきPerplexity AIの特徴をまとめていきます。

  • リアルタイムの情報を提供できる
  • 情報ソースが明示されるだけでなく限定も可能
  • ハルシネーションが少ない
  • AIモデルを選択できる
  • 関連する質問を提案する
  • 拡張機能で閲覧中のページを要約できる
  • スマートフォン(アプリ)でも利用できる

なかでも、AIモデルの選択や、関連する質問を提案する機能は、Perplexity AIならではの特徴です。

 

リアルタイムの情報を提供できる

繰り返しとなりますが、Perplexity AIは検索エンジンです。ユーザーが入力した質問に対し、Web上から情報を収集して回答を出力します。

これはChatGPTにおけるブラウジング機能と同様の仕組みであり、検索エンジンのBingも搭載されていることから、情報のリアルタイム性に優れた仕様です。

これまでの生成AIでは、一部古い情報が参照されていたり、それによってハルシネーションを招いたりなど、情報のリアルタイム性の欠如は大きな課題とされてきました。一方、Perplexity AIは比較的新しいデータソースにアクセスし、以下のように根拠を明示したうえで鮮度の高い情報を提供してくれます。

質問する内容によっても異なりますが、直近1週間以内に発表されているニュースからも情報を取得できるなど、トレンド性の高い質問にも対応するリアルタイム性を発揮してくれます。

 

情報ソースが明示されるだけでなく限定も可能

Perplexity AIでは、回答を表示する際に参照したソースを明示してくれます。

情報ソースを明示するだけであれば、他の生成AIでも一部可能ですが、Perplexity AIではソースを限定して出力し直すことも可能です。

ソース内の「○○件をもっと見る」を選択すると上記の画面に遷移し、チェックボックス形式で削除したいソースを選べるようになっています。特定のサイトを参照元から外したい場合に非常に便利な、柔軟性が高い仕様です。

 

ハルシネーションが少ない

ハルシネーションとは、事実に基づかない情報を生成したり、存在しない事実を語ったりする現象です。

生成AIは間違った情報を提供することがあるため、このハルシネーション対策は決して無視できない課題であり、ユーザーによるファクトチェック(事実確認)や、ハルシネーションを低減するRAG(検索拡張生成)の活用などは必須と考えられています。

このように、「事実ではない情報も含まれる可能性がある」ことを前提とするのは、生成AIを活用するうえで悩ましい問題でしょう。

Perplexity AIにおいてもハルシネーションの完全な防止は困難ですが、前述のように回答と併せて参照したウェブページを明示してくれるため、事実かどうかの付け合わせ確認は容易です。ハルシネーション自体の本質的な防止とはならないないものの、情報の参照先をすぐに確認できるUIによって、間違った情報を検知しやすくなります。

ただし、参照したWebページの内容がそもそも間違っている場合は、当然ですがPerplexity AIの出力結果も間違ってしまいます。そのため、ソース元のページがそもそも参照元として相応しいかの確認は必要です。

ソース元のページの内容が不適切と見られる場合は参照するページから削除するなど、ソースを限定して再度質問してみるとよいでしょう。

 

AIモデルを選択できる

Perplexity AIは独自のAIモデルを備えているのではなく、GPTなど複数のAIモデルを搭載した検索エンジンです。GPT-4やClaude 3、Geminiなどから任意のAIモデルを選択して使用することも可能となっています。

選択するAIモデルによって、出力結果も異なってきます。これは、複数のモデルを切り替えながら質問することで、多様な視点から情報を得られるとも言い換えられます。

質問の内容によっては、「Geminiがもっとも優れた結果を表示した」といったように得意分野が分かれることもあります。目的に応じて複数の生成AIを開く必要がないUIの利便性の高さもPerplexity AIの魅力のひとつです。

 

関連する質問を提案する

Google検索の下部に表示される「他の人はこちらも検索」のように、ユーザーの質問に関連する「次の質問」を予測して提案してくれます。

Perplexity AIは検索エンジンでありながらも、UIはチャットボットのような対話型です。「関連」を選択するだけで次のステップとなる質問をたどれる仕様は利便性が高く、知りたいトピックに対する理解をより深められる機能となっています。

 

拡張機能で閲覧中のページを要約できる

Perplexity AIには、AI CompanionというGoogle Chromeの拡張機能もあります。この拡張機能を使うことで、現在表示しているWebページの内容を即座に要約してくれます。

拡張機能はブラウザ上で起動できるため、ページ内容を要約するためにわざわざPerplexity AIを開く必要がありません。Perplexity AIに本文を転載するといった作業も不要であり、今閲覧しているページの内容をサマライズしたい場合に便利な機能となっています。

 

スマートフォン(アプリ)でも利用できる

Perplexity AIは、スマートフォンアプリも提供されています。iOSとAndroidどちらにも対応しており、基本的な使い方はPCと同様です。

PCの既定ブラウザとしてPerplexity AIを使用するのは時期尚早という方は、Perplexity AIのアプリを使ってみてもよいでしょう。

 

まとめ
  • Perplexity AIは、自然言語処理技術と機械学習機能が実装されたチャットボット型の検索エンジンで、ChatGPTの使用感に近い生成AIによる対話型のサービス
  • 日本語にも対応しており、無料版であればアカウント登録やログインなしで利用できる
  • ファイルアップロードの回数制限がなくなったり、画像生成機能を使用できたりと、有料版にはヘビーユーザー向けの追加機能が提供されている
  • GPT-4やClaude 3、Geminiなど複数のAIモデルを搭載しており、任意のAIモデルを選択して使用できる
  • ChatGPTと比較して参照情報のリアルタイム性に優れ、トレンド性の高い質問にも対応する
  • ハルシネーション対策にも優れたUIが採用されている
  • スマートフォンアプリも提供されており、iOSとAndroidどちらにも対応している

 

 

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