モノづくりの仕事におけるエンジニアの立ち位置とは
ひとことに「エンジニア」といっても様々な職種に分類されます。
ゼロからモノを作るのもエンジニアですが、その作ったものを確認するのもエンジニアです。
その過程においては、コミュニケーション能力も必要になります。
それでは、どこからどこまでがエンジニアの仕事なのでしょうか。
エンジニアが担う役割などを踏まえて、ご紹介していきます。
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エンジニアとは?
エンジニアとは、ひとことで言えば「技術者」のことです。
しかし、その専門分野もさまざまで、各業界ごとに専門のスキルが必要となります。
たとえば、IT業界やWeb業界におけるエンジニアは
- Web開発
- ソフトウェア開発
- 業務システム開発
- 物流系システム開発
- 金融系システム開発
- サービス開発
など、1つの業界だけでもたくさんの仕事があることが分かります。
自社事業はもちろん、大手企業などからの依頼を請けたり、共同でプロジェクトを立ち上げたりすることもあるため、冒頭でも述べたようにコミュニケーション能力も必要でしょう。
例としてIT業界のエンジニアについて書きましたが、今回は製造業におけるエンジニアについて詳しく紹介します。
製造業におけるエンジニアの仕事とは
モノづくりの会社には様々なセクションがありますが、大きく2つに分類するとなると、直接業務と間接業務に分けることができます。
直接業務とは肉体的生産活動とも言われていますが、直接生産に携わる製造部や販売する営業部といった業務を指します。
逆に間接業務とは、知的生産活動と言われ、帳票を扱う事務や役職を持った管理職、そして研究開発に携わる部署を指します。
その中でエンジニアの仕事は、実際に製造する製造部に所属する直接業務に従事するのはもちろんの事、製品・生産ラインの設計や、製造業務の効率化、製造現場の管理も行うため、直接業務の側面を持った間接業務であると言えます。
部署ごとに異なるエンジニアの役割
エンジニアという名前で一括りに表現されていますが、製造部、品質保証部、生産管理部、設計部、研究開発など、配属される部署によって、その業務内容は大きく変わってきます。
- 製造部:直接生産ラインに指示や監督を行うエンジニアの所属です。ライン従事者の安全確保も重要な任務です。
- 品質保証部:品質を保持しているかを管理します。基本的に4M(人、機械、材料、方法)に変更がないか確認を行います。
- 生産管理部:適正に生産活動が行えるか管理監督します。材料の調達やスケジューリング、原価低減も生産管理部の仕事です。
- 設計部・研究開発:設計者や研究開発者が在籍するセクションです。
新卒者や転職者が戸惑う想定外の配属先
エンジニア志望者の多くは製造や設計、開発の仕事に従事することを思い描いていることが多くあります。
先ほどご紹介した通り、エンジニアと一言に言っても管理監督も行えば品質管理も行います。
品証に携わって万が一にも不良発生となれば、材料メーカーとの打ち合わせや不良品の再現実験などに何ヶ月も時間を取られます。
しかし、当初のイメージとまったく違う環境下での、想定していなかった仕事ということで、異動願いを出す人や離職を考える人もいるのです。
また、これには、直接業務だけでなく間接業務も多いエンジニアは、評価尺度が曖昧だという側面も否めません。
まずはエンジニアという仕事を知ることが重要
エンジニアという仕事の中にも色々あるので、最初から制作業務に関われるイメージを持つと、組織配属後にギャップが生まれてしまうことでしょう。
そのリスクを減らすためにも、配属前に会社・部署などの情報や、自分が任される仕事の内容を把握しておくことで、少しでもギャップを埋めておくことがおすすめです。