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【溶接技術】金属と金属をつなぎ合わせる溶接技術者の凄さとは

機電派遣コラム

金属加工において溶接は外せない要素と言えます。

クライアントから提供される母材をつなぎ合わせる金属や制作の用途に応じて、電気による溶接なのかガスの放射熱による溶接なのか、使い分ける必要があります。

また海中や宇宙空間など、極限状態での溶接もあります。

そこで今回は今更聞けない溶接の基礎知識を中心に、溶接の最新技術もあわせてご紹介します。

 

アーク溶接にガス溶接など種類は様々

同じ金属をつなぎ合わせる時、一般的な溶接が電気を使うアーク溶接」です。

これは接合する母材と電気を通したスタッド(丸棒)との間にアークを発生させ、その熱で溶接する方法です。

熟練の溶接工ですと溶接痕を最小限に抑えられます。

アーク溶接以外にも「ガス溶接」「TIG溶接」などがあり、母材の材質により溶接方法が異なります

 

■ アーク溶接

あらゆる金属の接合に広く使われている溶接法。母材は鉄鋼など

■ ガス溶接

可燃性ガスの高熱で金属の接合を行う溶接法。母材の厚み、利用目的に応じ可燃性ガス(炭酸ガス・アセチレンなど)を変える事で溶接が可能。

■ TIG溶接

電気とガスを合わせて使う溶接法。母材はステンレスやアルミなど

■ 圧接溶接

金属と金属を旋回させながら摩擦熱によって溶接する溶接法。丸棒上の母材に使用

 

溶接工の担当部門・作業内容によって取り扱う工法も異なるので、関連知識として全ての溶接法を覚えておくと良いです。

 

宇宙から水中まで活躍の場が広い

前項では溶接の種類をご紹介しましたが、こちらでは高度な溶接技術と技能が必要とされるシーンの紹介をします。

 

代表的な作業として高圧ボイラー溶接は難しいとされています。

そもそも高圧ボイラーは、高温の蒸気にさらされるため金属疲労を起こしやすい箇所です。

そのため高度な溶接技術と豊富な経験がないと、熱と圧力によってボイラーが破裂し、重大事故を起こしかねません。

ボイラーの溶接には「ボイラー溶接工という国家資格があります。

資格取得には知識だけでなく、訓練による技術・技能の向上が必要不可欠であり、知識・技術の双方を兼ね備えたうえで国家資格である「ボイラー溶接工」が取得できます。

 

同じく高度な技術が必要なのが水中溶接です。

ボイラー同様、ダムや下水など水にさらされているため、金属疲労が起こりやすい場所です。

また水中ということもあって危険が伴います。

そのため水中溶接には熟練の技と潜水士の資格が必要となっています。

しかしその分見返りも多く、溶接工の中でも水中溶接の日当はトップです。

湾岸工事や管理などを手がける企業では水中溶接の求人が出ていますので、確認してみては如何でしょうか。

 

銅を安定的に溶接する超音波溶接機

昔から培われていた溶接技術の他にも、新たな技術も生まれています。

2014年、日本アビオニクス超音波金属溶接機を開発・販売しました。

これは柔らかく溶接が難しいとされていた銅やアルミを超音波の振動によって溶接するというもので、ハーネスや二次電池製造で利用されている画期的な溶接機です。

また、大きな負荷がかかっても周波数自動追尾方式によって、安定した超音波振動振幅を得られるのも魅力の一つです。

 

溶接は身につけておくべきスキル

今回ご紹介した以外にも溶接の種類や技術の幅は広く奥が深いです。

先程ご紹介したボイラー溶接士以外にもAW検定といった資格もあります。

溶接の技術は様々な分野で求められるので、身に付けておけば様々な分野で活躍できるスキルとなるでしょう。

 

 

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