実際のところどう?ITエンジニアのシフト制勤務
IT派遣の求人情報誌などではよくネットワークなどの管理系エンジニアの仕事でシフト制勤務の募集を見かけることと思います。
しかし、実際にどういう勤務体制か知らない人も多いのではないでしょうか。
ここではそんなシフト制勤務について仕事内容や実際どのように運用されているかや、そのメリットやデメリットについてご紹介しましょう。
Contents [hide]
ITエンジニアのシフト制の必要性と仕事内容
IT分野では24時間、365日運用(営業)しているシステムが多くなってきています。
それを運用・監視する必要から、常に労働者を配置できるシフト制勤務が用いられています。
そのため主にシフト制勤務となるのはネットワークやインフラエンジニアが中心で、プログラマなど開発担当のエンジニアの求人はあまりありません。
仕事内容は完全に監視のみで待機ということもありますが、バックアップや機器の交換、バッチ処理など管理業務も一緒に行うのが一般的です。
代表的なシフト制のしくみ:基本は3勤制
労働基準法では通常、週5日、朝から夜までの一日8時間の勤務を原則としています。
その一方で、ITエンジニアのシフト制は基本3勤制、つまり一日を8時間ずつ3等分してそのうち1つの時間帯だけ勤務するのがほとんどです。
休みの取り方もたとえば3日勤務して2日休むという風に、通常の週休二日(土日・祝休暇)とは異なる周期になります。
一般的に労働者を「A組」「B組」「C組」「D組」といった形で分類し、企業の方針に沿ったシフトパターンを適用します。
ほとんどの場合で職場の管理者が希望シフトを募り、出勤日や休憩時間、休暇日の調整をするのが普通です。
繁忙期や忙しい曜日には、残業ができるか、人員を増やせるかを擦り合わせることもあります。
勤務先にもよりますが、生活リズムの調整のため、週休二日よりも休みが多めとなるのが一般的です。
週休二日に比べて勤務日数が減りますが、深夜勤務の手当があるなど、通常の勤務に比べて給与が安くなるわけではありません。
また、シフト勤務は時間外労働を極力なくすために労働時間を月単位・年単位で計算する「変形労働時間制」として位置付けられています。
もちろん労働基準法で定められた休日出勤や時間外労働については、割増賃金が適用されます。
「一ヶ月」「一年」のいずれも変形した期間を平均した労働時間は、法定労働時間の範囲に収める必要があります。
シフト制勤務のメリット:自分の時間がとれる
シフト制のメリットとしては会社を平日休めるので、なにか趣味など平日にやりたいことがある人には便利ということが最初にあげられるでしょう。
また週休二日に比べると、通常は休みも多めなので自分の時間が持ちやすいのもメリットでしょう。
さらに開発とは違い、締め切り前の忙しさもあまりなく、トラブルがなければ予定通りに出勤して帰宅できます。
また他の人とは生活リズムが異なるため、朝と夕方の通勤ラッシュが避けられるのも人によっては魅力的に映るでしょう。
シフト制勤務のデメリット:雇用主側は週◯勤務にすべきか悩む
雇用主側の視点からすると、派遣労働者やアルバイトの所定労働日数をどう設定すべきか難しいという声もあります。
反対にバイト先が週3日以上のシフト制勤務という方は、有給休暇が発生するかどうかも含めて確認してみると良いでしょう。
シフト制勤務は自分にあっているかよく考えて応募を
ITエンジニアのシフト制勤務には上記のようなメリットとデメリットがあり、うまく仕事とプライベートのバランスがとれるかどうか個人差の大きい勤務体制です。
求人情報を見ると、金融事務(多くは証券・銀行系のコールセンター)のほとんどがシフト制勤務を採用しています。
24時間運用している職場も多くなっているため、今や欠かせない勤務体制といえます。
シフト制が合っているかは人によって異なるので仕事に応募するときは、メリットが活かせるかどうかや、自分の体質などをよく考えてみると良いでしょう。