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契約社員と派遣社員の違いとは?メリット・デメリットや雇用形態・働き方の違いを解説

派遣業界コラム

正社員やアルバイト、パートなど、さまざまな働き方を選択できる現在において、少々わかりづらいのが、「契約社員」と「派遣社員」の雇用形態です。「契約社員と派遣社員の違いは?」「実際、どっちがいいの?」と疑問に思う人も少なくないでしょう。

両者はともに雇用期間に定めがある点は共通していますが、主な違いは就業する企業と直接雇用関係を結んでいるかにあります。また、雇用期間の定めや福利厚生の取り扱い、法的な区分、さらに給与水準などの点においても違いがみられます。

本記事では契約社員と派遣社員の違いについて、両者のメリットやデメリット、適性、さらに雇用形態の切り替えの可否も含め、キャリア形成の選択肢を比較します。

POINT

  • 契約社員とは、就業する企業と有期雇用の労働契約を結んだ社員のことで、就業先企業とは「直接雇用」の関係
  • 派遣社員とは、人材派遣会社と雇用契約を結んだ社員のことで、就業先企業とは「間接雇用」の関係
  • 契約社員は正社員とほぼ同等のレベルで業務に関わる機会も多く、スキルアップやキャリアアップにつながる
  • 派遣社員の業務範囲は限定的であるケースが多く、定型業務を確実にこなしたい人に向いている

 

 

契約社員とは

契約社員とは、就業する企業と有期雇用の労働契約を結んだ社員のことです。雇用期間は労働基準法第14条にて、「原則最長3年、専門職など特定の条件がある場合は5年も可」と定められています。

なお、雇用期間中は契約更新制が採用され、一般的には半年から1年程度のスパンにて、契約更新の意思確認が行われます。企業側と労働者、双方の合意がなされれば契約更新が取り交わされ、企業側と労働者のいずれか、あるいは双方が合意しなかった場合は、その時点にて契約は終了となります。

また、同一企業などで雇用契約が5年間継続した場合は、労働者側の申し出により「無期雇用」への転換も可能です。

 

派遣社員とは

派遣社員とは、人材派遣会社と雇用契約を結んだ社員のことです。派遣社員が実際に働く常駐先である「派遣先企業」との間に雇用関係は認められず、あくまで雇用主は人材派遣会社です。そのため、派遣社員への給与の支払いなどは人材派遣会社が担います。

なお、派遣社員は大きく次の3種類に分類され、それぞれ雇用期間や雇用関係、給与の支払いなどの条件が異ります。

  • 登録型派遣:派遣会社に登録し一定期間の派遣労働を担う、一般的に想起される派遣の働き方
  • 無期雇用派遣:派遣会社と派遣労働者が期間の定めのない雇用契約を結ぶ雇用形態
  • 紹介予定派遣:最長6か月の派遣期間が終了したのちに、派遣労働者と派遣先企業双方の合意を経て、直接雇用に切り替えられる働き方

 

契約社員と派遣社員の違い

上述の通り、契約社員と派遣社員の大きな違いは就業先の企業と直接雇用関係を結んでいるかにあります。

契約社員の場合は、就業先企業と雇用主は同一であるため「直接雇用」の関係です。一方、派遣社員の雇用主は人材派遣会社です。就業先企業に派遣される流れとなり、派遣社員の雇用形態は「間接雇用」となります。

契約社員 派遣社員
雇用形態 直接雇用 間接雇用
勤務体系 契約内容による 契約内容による
同一部署の期間の定め 最長3年(または5年) 最長3年 ※最短31日
給与・年収水準 平均346.6万円 平均約408万円
昇給 契約更新時に昇給があるケースもあるが、正社員ほど一般的ではない スキルアップや職種変更、別の派遣先での就業により時給が上がることがある
賞与 就業規則や労働契約書に明記があれば支給対象だが、法的な義務はない 登録型派遣は賞与なしが一般的。無期雇用派遣は派遣会社の規定によって賞与が出るケースがある
福利厚生 適用されるケースが多い 派遣元企業・派遣先企業からの適用がある

※データ出典:

両者ともに雇用期間は最長3年の定めがありますが、契約社員の場合は一定の条件下において、5年を超える就業も可能です。また、5年を超えて就業した場合は、労働者の意思で無期契約への転換希望も申請できます。

一方、派遣社員は直接雇用に切り替えない限り、原則として最長3年の派遣期間の終了をもって、新たな派遣先企業に就業します。

 

給料・昇給・賞与など待遇面の違い

また、給与や待遇の面でも、契約社員と派遣社員における違いが見られます。

契約社員は正社員と同じ企業から給与を受け取りますが、給与水準はやや抑えられる傾向です。ただし契約更新時に昇給が反映されるケースもあります。賞与については、就業規則などに明記されていれば支給対象となる場合もありますが、こちらも正社員に比べると金額は低め、あるいは寸志程度にとどまることも少なくありません。

一方、派遣社員は、雇用主である派遣会社から給与を受け取ります。昇給については定期的な仕組みがなく、スキルアップや職種の変更、派遣先の切り替えによって時給が上がるのが一般的です。賞与も登録型派遣では基本的に支給されませんが、無期雇用派遣の場合には派遣会社の制度に基づいて支給されるケースがあります。

なお、これらはあくまでも一般的な傾向であり、実際の昇給や賞与の有無・金額は、企業や派遣元の制度・契約内容によって大きく異なります。

また、派遣社員には派遣元企業、ならびに派遣先企業から、それぞれ異なる内容の福利厚生が適用されます。詳しくは以下の記事にてまとめています。

 

契約社員のメリット・デメリット

メリット・デメリットの観点から、契約社員で働く際の特徴を確認していきます。

契約社員のメリット 契約社員のデメリット
  • 交通費別途支給であることが一般的
  • 正社員登用制度がある会社もある
  • 正社員と同等の業務に携われる
  • 雇用期間が限定される
  • 契約更新がなされなければ、あらためて就職活動をする必要がある

交通費などの福利厚生においては、契約社員も正社員と同等レベルの待遇を受けられることが一般的です。

また、正社員とほぼ同等の業務レベルに関わる機会も多く、仮に正社員に登用されなかった場合であっても、スキルアップやキャリアアップにつながります。正社員登用制度を設けている企業もあることから、契約社員の就業先企業における将来性は決して低くはありません。

その一方、雇用期間には期限が設けられています。「雇用の安定性」の観点からは、デメリットを否定できません。さらに、契約を更新しない場合は、再度の就職活動が必要になる点も懸念されます。

 

派遣社員のメリット・デメリット

続いて、派遣社員のメリット・デメリットを見てみましょう。

派遣社員のメリット 派遣社員のデメリット
  • 派遣期間終了後は人材派遣会社が仕事を探してくれる
  • 人材派遣会社が派遣先に勤務条件の交渉を行ってくれる
  • 契約社員より時給が高いケースが多い
  • 複数の派遣先での就業を経てスキルアップできる
  • 多くの人材派遣会社では、スキルや資格取得のための独自サポートを展開している
  • 雇用期間に定めがあり、正社員のような安定的な雇用は期待できない
  • 定額昇給やベースアップといった仕組みがないため、企業の好調な業績などは給与に直接反映されない

派遣社員の大きなメリットは、派遣会社のバックアップを受けられる点にあります。

たとえば契約社員の場合は、労働条件について労働者自身が会社と直接交渉することになりますが、派遣社員の場合は、面倒な交渉事は人材派遣会社が一手に引き受けてくれます。派遣期間終了後の職探しにおいても派遣会社からの斡旋を受けられるので、仕事探しには困りません。

また、派遣会社では派遣社員のキャリア形成をサポートするため、教育訓練の導入が義務づけられています。資格の取得によってお祝い金が支給されるなど、スキルアップに取り組みやすい環境が整っていることも魅力です。

その一方で、派遣社員も契約社員と同じく雇用期間には期限があり、正社員のような安定性は望めません。また、正社員のような給与の定額昇給・ベースアップといった仕組みがないため、業績に応じた昇給などは望みにくい側面もあります。

 

契約社員と派遣社員の違い

契約社員と派遣社員、どちらの働き方を選ぶべきか。それは希望する働き方や必要とするサポートに応じて変わってきます。両者の適正や向いている人の特徴についてみていきます。

なお、「契約社員より派遣社員の方が得だ」「どちらが上か下か」といった議論が交わされることもありますが、どちらが優れているというものではありません。自分のキャリアの考え方や働き方の適性によって向き不向きが変わるのが実情です。志向する業務内容や、就業サポートを重視するかといった観点などから判断しましょう。

 

契約社員が向いている人

派遣社員よりも契約社員が向いている人の特徴は次のとおりです。

  • 将来的に正社員として働きたい
  • より広範囲かつコア業務に携わりたい
  • 企業との直接交渉が苦手ではない

正社員登用制度があることや、関与できる業務範囲は一般的に派遣社員よりも広くなる点から、契約社員はキャリアに対して明確なプランがある人におすすめです。

一方、契約社員は派遣社員のようなバックアップを受けられません。勤務条件に関してなど、企業と直接交渉することに苦手意識がある人には難しいところもあります。

 

派遣社員が向いている人

一方、次のような人は契約社員よりも派遣社員に向いています。

  • 交渉ごとが苦手
  • 決まった定型業務を確実にこなしたい
  • 複数の企業で経験を積みたい
  • 大手企業に勤務してみたい

就業先企業との勤務条件などの交渉は、派遣社員の雇用主である人材派遣会社が担います。直接交渉が苦手な人は、派遣社員の方が向いているでしょう。また、派遣社員は任される業務範囲が限定的であるケースが多いため、特定の業務のみをこなしたい人にもおすすめです。

なお、派遣社員は最長3年を迎えると基本的には派遣期間が終了します。これはデメリットとして挙げられることも多いですが、3年スパンで複数の企業での実務を経験することで、スキルや経験を積めるとも捉えられます。

また、派遣社員を募集する大手企業は多いです。大手企業を含め、複数の企業で経験を積みたい人に最適な選択肢となるでしょう。

 

派遣社員から契約社員に切り替えるとどうなる?

派遣社員から契約社員に切り替えることで、上述した契約社員のメリットを受けられるようになります。

【契約社員のメリット】

  • 交通費別途支給であることが一般的
  • 正社員登用制度がある会社もある
  • 正社員と同等の業務に携われる

ただし、実際の契約内容は企業ごとに異なります。切り替えの際は、契約書にしっかりと目を通しておきましょう。また、契約社員も派遣社員と同じく雇用期限があるため、長く働ける保証はない点も留意しなければいけません。昇給や賞与の仕組みも含め、待遇面の事前確認は必須です。

また、派遣社員から契約社員への切り替えには、2つのパターンがあります。

  1. 派遣社員として一定期間従事したのち、契約社員などに切り替わる「紹介予定派遣」として派遣されるパターン
  2. 派遣社員期間での頑張りが認められ、直接雇用に切り替わるパターン

なお、紹介予定派遣であっても、雇用形態の切り替えには労働者と企業の双方の合意が必要になります。ただし、紹介予定派遣の方が切り替えの確実性は高まるため、将来的な切り替えを望む場合は、紹介予定派遣での派遣を希望するとよいでしょう。

 

派遣社員から契約社員になれる人

派遣社員から契約社員への切り替えは、誰でも自動的に可能というわけではありません。一般的には、次のような人が対象になりやすい傾向です。

  • 紹介予定派遣として就業している人
  • 派遣先での勤務態度やスキルが高く評価された人
  • 将来的に正社員を目指し、コア業務にも意欲を持って取り組んでいる人

つまり、派遣先企業から「長期的に戦力として期待できる」と見なされた場合に、契約社員への切り替えが行われやすいとされています。特に紹介予定派遣は、契約社員や正社員登用を前提とした制度であるため、切り替えの確率が高いといえるでしょう。

 

派遣社員から契約社員になると給料は下がる?

切り替えにあたり気になるのは、やはり給与面でしょう。「派遣社員から契約社員になると給料が下がる」という声は、実際によく耳にします。

一般的に、派遣社員は時給単価が高めに設定されているケースが多く、契約社員になると月給制・年収制に切り替わることで見かけ上の収入が下がることもあります。ただし一方で、契約社員になると昇給や賞与の可能性が出てくることもあります。

また、福利厚生や交通費支給といった待遇も勘案すると、トータルで考えて必ずしも損になるとは限りません。給与水準だけでなく、長期的なキャリア形成や安定性を含めて比較することが重要です。切り替えの際は次の項目を必ず確認し、「思っていた条件と違った」というミスマッチを未然に防ぎましょう。

  • 昇給や賞与の有無と、その支給基準
  • 交通費や住宅手当など福利厚生の範囲
  • 正社員登用制度の有無や条件
  • 契約更新のルール(更新回数や上限年数など)

 

まとめ
  • 契約社員と派遣社員の大きな違いは、「就業先の企業と直接雇用関係を結んでいるか」にある
  • 契約社員とは、就業する企業と有期雇用の労働契約を結んだ社員のことで、就業先企業とは「直接雇用」の関係
  • 派遣社員とは、人材派遣会社と雇用契約を結んだ社員のことで、就業先企業とは「間接雇用」の関係
  • 契約社員は正社員とほぼ同等のレベルで業務に関わる機会も多く、スキルアップやキャリアアップにつながる
  • 派遣社員の業務範囲は限定的であるケースが多く、定型業務を確実にこなしたい人に向いている
  • 派遣期間終了後の職探しでは派遣会社からの斡旋を受けられるので、仕事探しに困らないことも派遣社員のメリット
  • 契約社員はキャリアに対して明確なプランがある人におすすめ
  • 派遣社員は複数の企業での実務を経験し、スキルや経験を積みたい人におすすめ
  • 紹介予定派遣の場合、派遣社員から契約社員に切り替えやすい傾向がある

 

 

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